知らない世界
あれから…数日。
私は白雪姫先輩の部屋で朝から寝るまで勉強を教えてもらう日々を送っていた…
『真冬、今日来るの早いね。』
『近所だからね〜あっ、そこ間違えてるよ』
『2人ともそろそろ休憩よ。』
ここに居る時間は穏やかに流れ、あっという間に思えた。
『そう言えば白雪姫先輩』
『今日はお姉ちゃんでしょ?』
『なにそれ?何かの罰ゲーム?』
『白雪姫先輩…じゃなくて、お姉ちゃんが昨日姉妹に見られたのが嬉しかったみたいで…遅刻のお詫びに…ね』
家に居る白雪姫先輩は本当のお姉ちゃんのように優しかった…
『私1人っ子で妹がほしくて、お姉ちゃんって呼ばれるのに憧れてたのよね!』
『それで、お姉ちゃん、昨日言ってた白百合の会って何?』
『(白百合の会?)』
『あっ…それは…ね…』
『(聞かないほうが良さそうだな…)』
『あっ…忘れてた。今日お客さん来るんだった。すみません…私、帰りますね。』
『そ…そう?玄関まで送るわ。』
『いえ、気を使わなくて大丈夫です。』
『また明日来ますね。』
『待ってるわね。』
『また明日〜!』
『失礼します。』
真冬が帰って少し静かな時間が流れた。
さっきとは少し違う雰囲気の白雪姫先輩の口が開く…
『白百合の会については誰にも話さないで欲しいの。』
『詳しい話は知らないんだけど完全会員制の組織でね…
女の子の悩みを聞いてくれる秘密の組織らしいわ。
あなたも、真冬ちゃんにだって話せない秘密あるでしょ?』
『それは…その会がどうかしたんですか?』
『うん、ちょっと…招待状が来ててね…』
『麗奈ちゃん、大切な人…居るんでしょ?』
『えっ…』
生徒手帳の入った胸ポケットを見ながら白雪姫先輩は囁いた
『何かあるたびにそこに入ったチョコの包み紙を見るんだもん。もしかしたら…って…』
さすが…精蓮学園始まって以来の人気を誇る生徒会長だ…
『そこで私から麗奈ちゃんにお願いがあって…』
『その会に一緒に来て欲しいの。』
『大丈夫よ。完全会員制だし、組織が選んだ人間しか入れない。あなたも、名前すら知らなかったはずよ。』
『それに、だれもお互いの顔すら知らないんだから。』
ーそうして、私は白百合の会に深く関わる事になってしまうのだった…




