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学園祭

数日前、私は麗奈ちゃんから学園祭について聞かされていた…


『良い?ひよりちゃん、学園祭での生徒会の仕事は主に人助け、でも絶対に助けちゃダメだよ?』


『なんで?どういう事?』


『あいつらはあの手この手で私たちを誘惑、勧誘してくる。でも絶対に耳を貸しちゃダメ!』


『えっ…でも…』


『部員数は足りてるし、誰も休んでない。特に演劇部には気をつけて。』


そう言われていたのに私は…

ガラスの棺の中に居た…


それは今朝の話だった…

私は生徒会長として麗奈ちゃんと真冬さんと手分けして見回りしてた時だった…


ガジャン!!

演劇部の方から何かが倒れる音がした。


『神崎先輩!!』


『誰か…救急車!!』


『どうしたんですか?』


『ひより先輩!神崎先輩が!!』


『ひよりちゃん…』


『神崎さん!!大丈夫?血が…』


『うん…もしかしたら折れてるかも…』

『それより…劇が…みんなあんなに練習したのに…中止になったら迷惑かけちゃう…』


『代役は…』


『みんな自分の事で精一杯だから…』


『ひよりちゃん…お願い…一緒に練習してくれたひよりちゃんなら…』


『無理だよ…』


その時、麗奈ちゃんの言葉が思い浮かんできた…

『(演劇部には気をつけて。演技で代役とか頼まれるかもだけど絶対ダメだからね。あれは演技だからね!)』


『お願い…』


その時、神崎さんの瞳から涙が落ちた…


『こっちです!』


救急隊の人が来たみたいだ。


『大丈夫ですか?痛いところは?』


『出血が…とりあえず止血して。タンカー』


『はい!!』


そして神崎さんは運ばれて行った…


『ひより先輩、お願いします。私のせいで…うぅ…』


『(この一年生も本当に泣いてる)』

『大丈夫だよ。神崎さんと練習してたからセリフも覚えてるし…私にまかせて。』


そうして私は精蓮学園の演劇、『白百合姫』の白百合姫役を引き受けたのだった…


ひよりちゃんが白百合姫役を演じる事になった事なんて知らない私は演劇部部長、藤崎さんに呼ばれていた…


『千夏ちゃん。用って何?私生徒会の見回りしないといけないんだけど…』


『麗奈あなたに小細工は効かないから率直に言うわ。白百合姫の王女様役になって。』


『嫌に決まってるでしょ?去年あんな目にあってやるわけないじゃない!』


『なら取引しましょ。実はこの動画を宣伝部に渡そうか悩んでるのよ。』


それは絶対誰にも見られちゃいけない動画だった…


『そ…そんなの…盗撮じゃない!!』


『麗奈、あなたこそ…ひよりちゃんの…元はあなたの制服なんだけど…それを抱きしめて何してるの?』


『そ…それは…』


ボリュームをオンにする千夏ちゃん。


『ひよりちゃん…すき〜』


『やっ!!やめて!!わかった、わかったから!!』


『契約成立ね。』


『卑怯よ。こんなの。』


『大丈夫よ。ちゃんとやり遂げてくれたらこの動画もあげるから。』


それはひよりちゃんが寝てる姿だった…


『ん〜…麗奈ちゃん…』


『しょ…しょうがないわね!やってあげる。』


私はひよりちゃんの寝言に負けてしまった…


『かわいそうだから出番は最後のシーンだけで良いから。』


『最後のシーン?』


『セリフは少ないから大丈夫。』


その言葉を信じなきゃ良かったとこの先後悔する事なんて私は思ってもいなかった…




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