守られるという事
翌日の朝から私は教室登校になった。
今日は麗奈ちゃんが迎えに来てくれて学校に到着すると…
『あっ、生徒会長だ。』
『ひよりちゃんおはよう。』
私の周りにはすぐに人だかりが出来ていた…
そして…
『ひよりちゃん、教室行こ。』
『あっ…』
『麗奈ちゃん!』
繋いだ手は引き裂かれてしまった…
『そんなのほっといて行こ』
私は手を引かれて教室へ連れてかれた…
私には麗奈ちゃんみたいな勇気はなくて…
次の休み時間も、昼休みも、一人で机に座る麗奈ちゃんの側に近づく事は出来なかった…
放課後…私は麗奈ちゃんと一緒に帰ろうとトイレに行くと嘘をついて彼女を探した。
下駄箱にはもう麗奈ちゃんの靴はなかった…
急いで玄関を出ると麗奈ちゃんの姿が校舎の影に消えて行くのが見えた…
『麗奈ちゃ……』
誰かの話す声…
聞いちゃいけない気がして、私は隠れてしまった…
朝会ったクラスメイトと一緒にいる麗奈ちゃん…
『麗奈さ、消えてくれないかな?』
『ひよりちゃんに近づかれるとうちら迷惑なんだよね。』
『でも、私はひよりちゃんと友達だから。』
『そんなのあんたが無理矢理そう言わせてるんでしょ…』
『あんたまだ生徒会長のつもりでいるの?』
後ろから近づく気配…
『ひよりさん…』
『真冬さん…』
『見ないでやってくれないか…』
『麗奈…ずっと隠してるんだ…』
『はい…』
『聞かせてください。なんで麗奈ちゃんがこんなめにあってるのか…』
『わかった…歩きながら話そう…』
そう言って私たちは帰路に着いた…
『麗奈が生徒会長になった時の話だ…』
『美姫さん…白雪姫から直接、麗奈に生徒会長になってほしいって選ばれたんだ…』
『当然…恨まれた…特に当時の2年生から…』
『でも生徒会長にはみんな憧れてる。』
『ひよりさんも感じただろ?』
『はい…』
『中には生徒会長に気に入られたいって子もいる。』
『でも、麗奈も気づいていたが陰口は多かった…』
真冬は私の胸についた校章を指差した…
『守られていたんだ…それに。』
ーその校章が守ってくれるからもう大丈夫だよ。
『(そう言う事だったんだ…)』
『そこに舞い込んできた君を救う話…』
『麗奈を引き摺り下ろせるなら…って賛成してくれたんだ…』
『私のせいで…』
『それは違うよ…麗奈はこうなる事をわかっていてこのやり方で君を編入させたんだ。』
私はまた泣く事しか出来ない自分の弱さが悔しかった…
でも、今度は私が助けなきゃダメなんだ…
『…助けたい……』
『麗奈ちゃんを助けたい…』
『来週…』
『白雪姫が来るらしい…』
『もしかしたら…君なら、生徒会長の声なら、届くかも知れないな…』
『でも、それは同時にみんなを敵に回す事になるかも知れない…』
『それは麗奈がいちばん悲しむ…』
『だから私にはこれ以上何も出来ないんだ…』
そう言って、真冬は私に別れを告げた…




