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ふたりを繋ぐノート

ペア授業初日…

私は朝早くから職員室に向かい、無断欠席の理由を答え、自主的に予習したノートを何冊か提出し、罰を免れた…


緊張の糸が切れ、足取り軽く教室に向かうと、もう半数以上の生徒が居る中、自分の席の隣にはひよりの姿があった。


自然に…初対面を装って声をかける麗奈。


『雨宮さんおはよう!ごめんね。昨日私色々あって学校来れなかったんだ…』


『いえ…私も体調悪くてお休みしてたので…』


いつも学校ではこんな感じなんだろう。

ぶっきらぼうで、目も合わせてくれなかったが、言葉を返してくれるのが私は嬉しかった…


『あっ…そうだ自己紹介…私、九条麗奈です。麗奈って呼んでくれたら嬉しいな。』


『私は雨宮ひよりです…』



『麗奈、おはよう。』


後ろから真冬の声が聞こえる。


『あっ、ひより今日は学校来てんじゃん。』


『あっ…うん…』


ひよりちゃんの雰囲気が変わるのがわかった…



『佐藤さん、昨日はごめんなさい…』


察した真冬が彼女達を遠ざけた…


『ひよりちゃん。今日はよろしくね。』


そう言って机をくっつけて誰にも見えないようにひよりの手を握って耳打ちした。


『私が居るから大丈夫だよ。』


小さく頷くひより…


『麗奈、少し近くないか?雨宮さんが困ってるだろ?』


『そんな事無いよ。ねーひよりちゃん?』


俯くひよりに、数名の鋭い目線が刺さるのを2人は感じていた…


『雨宮さん、麗奈はいつもくっついてくるから嫌だったら私に言ってね。』


『九条さん、あんまくっつかない方が良いですよ?そいつそういうの嫌いみたいですから。』


『そうなの?』


頷くひより…

でも私はそいつらの言う事は聞く気は無かった…


『じゃあ今日は我慢してね。私、無意識にくっついちゃう事多いから!』


そう言ってひよりに抱きつく麗奈…

クラス中の視線が集まる中、チャイムが鳴った…


ノートを取りながら麗奈は筆談用のノートを取り出した…


【さっきはごめんね、嫌な思いさせて。】


ペン先で机を軽く叩きひよりに気づかせた…


【私の方こそごめんなさい。】


【?】


【失礼な態度だった…】


【私は話せて嬉しかったよ。】


【あと、ありがとう。】


【気にしないで、何かあったらさっきみたいに真冬もフォローしてくれるから安心して。】


【ごめんなさい…】


【ひよりちゃんは悪くないよ。気にしないで。】


【後、生徒手帳なんだけど、さっき返しそびれて…】


【それはお昼ご飯の時に受け取るよ。】



私たちは次の授業もその次の授業もみんなにバレないようにいっぱいノートでお話をした…




そして昼休み…

私はあるサプライズを用意していた…


『ひよりちゃん、ご飯どこで食べる?』


『私は…』


いつも1人ひっそりと食べている事は予想できていた…


『私良い場所用意したんだ!行こ!』


そう言ってひよりの手を引いて向かったのは職員室だった…


『職員室?』


『大丈夫だよ。許可もらったし、校長室なら私たちだけしか居ないから。』


朝、無断欠席をした理由に雨宮ひよりが関わっている事を告げた私はその時、彼女の為に昼休みに校長室をお借りしたいとお願いしたのだ…


『失礼します。』


『九条さん、雨宮さんをよろしくね。』


朝相談した優しそうな先生が言った…


『はい!行こ、ひよりちゃん。』


『うん…失礼します…』


校長室の中に入ると中には2人の生徒が居た…

そのうちの1人を見た瞬間、ひよりの足が止まってしまった…


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