守りたいものの為に
精蓮学園、生徒会長、九条麗奈さんの挨拶。
『桜台高校の皆様。精蓮学園生徒とのペア授業にご協力頂き、ありがとうございます。』
『まず初めに、ペア授業のルールを説明致します。
ペア授業のルールは3つ。
一つ、ペアになった者はすべての授業、昼食、部活に至るまで出来る限り共に過ごして頂きます。
二つ、ペアの交換は如何なる理由があっても禁止致します。
三つ、初日の1日目を加えて桜台高校生の方の持つ申請用紙と、精蓮学園生のもつ申請用紙を提出する事で最大3日間のペア期間と致します。』
『さっそくですが、明日から最大3日間授業を共にして頂くペアの発表をさせていただきます。』
そう言って演台のしたから箱を取り出した。
『ペアはこちらのくじでさせていただきます。精蓮学園の皆さん。
一列に並んで矢印の方向へすすんで下さい。その後1人一つこちらの箱から番号札を取り、番号の書かれたバッジの生徒の元へ向かって下さい。』
説明を終えると麗奈が箱から一枚札を引いた。
『そして、今回私とペアを組む方が…番号…』
『待って下さい。』
突然真冬が言葉を遮った…
『真冬…いえ…副会長。どうなさったのですか?』
『今回も生徒会長とペアになりたい方はたくさんいます。ですので、それは最後のお楽しみに…生徒会長は1番最後にその方の元へ向かって頂きたいのです。』
突然の提案だった…
『分かりました。ではこちらの札はお楽しみにして…精蓮学園1番の方から順にお願いします。』
精蓮学園の生徒は長い列を作り右側の部屋から舞台袖に移動し、壇上にいる生徒会長の元へ、そしてくじを引き、左の舞台袖から左側の部屋へ移動して会場へ戻るとペアとなる生徒の前へと進んでいった…
そして最後に副会長の真冬がくじを引くとその後を麗奈が歩いて行った…
みんなの注目を浴びる中…麗奈の前にはずっと会いたかったあの女の子…
『(やっと会えた…)』
『本日、私のペアに選ばれたのは…番号71番!えーっと…』
資料を忘れてきた事に気づいて女の子を見つめる麗奈、しかし女の子はずっと俯いたままで一度も目を合わせてはくれなかった…
慌てて駆け寄る真冬
そして小声で麗奈に伝えた
『71番は…えっと…雨宮ひよりさんです。』
『あっ、ごめんなさい。仕切り直して、本日私のペアに選ばれましたのは番号71番、雨宮ひよりさんです!』
会場に拍手とざわめきと歓声が響いた。
申し訳なさそうに俯いたままの彼女。
そして麗奈が囁く。
『よろしくね。ひよりさん!』
作戦はまだ始まったばかりだ。
すっごい練習した。
アドリブだって、
ハプニングだって…
全部計算して…
何回も失敗して…
何回もやり直して…
でも完璧に出来た。
ここからだ…
私は…
雨宮ひよりちゃん。
"あなたを守る為"に来たんだよ。




