表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
322/442

第324話「帳面の余白」

ガルスは夕方になると帳面を閉じる。


今日の通行者数を書き終えたら、それで仕事は終わりだった。


だが最近、閉じるのが少し遅くなっていた。


余白が気になるようになったからだ。


帳面には数字しかない。


何人渡ったか。


どの時間帯に多かったか。


荷馬車が何台通ったか。


それだけだ。


でも今日、荷馬車の御者が言った言葉が頭に残っていた。


「先週の雨で北の坂道が崩れてる。遠回りしてきた」


ガルスは帳面を見た。


先週の数字が少し少ない。


理由がある。


でも帳面には理由を書く欄がない。


少し迷って、余白に小さく書いた。


「北道・崩落・遠回り多し」


誰かが読むかどうかは分からない。


役に立つかどうかも分からない。


ただ、数字だけでは伝わらないことがある気がした。


橋の上を風が渡っていった。


ガルスは帳面を閉じて、小屋の戸を引いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ