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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第306話:整備兵の昼休み

■ドラグナール竜騎帝国・第七竜騎団


昼。


演習は終わり、竜たちは日向で休んでいた。


整備兵たちも昼食を取っている。


以前では考えにくい光景だった。


若い整備兵がパンを齧る。


隣の先輩兵が笑った。


「ちゃんと食えよ」


「分かってます」


「前は分かってなかったからな」


周囲から笑いが起きる。


若い兵は少し恥ずかしそうだった。


以前。


彼は整備を優先して倒れたことがある。


大事にはならなかった。


だが、それ以来だった。


食べる。


休む。


報告する。


その順番が徹底された。


遠くでは竜が翼を広げている。


陽光を受けて銀色の鱗が輝いた。


古参教官がその様子を眺める。


「落ち着いたな」


誰に向けた言葉でもない。


だが整備兵たちは聞いていた。


竜だけではない。


人もまた以前より落ち着いている。


■最後


強さは訓練だけでは作れない。


休む時間もまた、明日の飛行を支えていた。


(次話へ)


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