298/442
第299話:答えが変わる日
■アルカディア魔導皇国
質問箱。
今日の回答作業。
若い職員が首を傾げた。
「前と違う答えです」
上司が資料を見る。
確かに違った。
状況が変わったからだ。
街道。
備蓄。
支援状況。
全て少しずつ動いている。
だから答えも変わる。
以前なら修正を嫌った。
一度決めたなら変えない。
今は違う。
間違っていたなら直す。
状況が変われば見直す。
夕方。
リュミエールは報告書を閉じる。
そして静かに言った。
「変わらないことだけが誠実ではありません」
側近は頷いた。
短い沈黙。
その言葉は会議室に残った。
■最後
正しい答えは一つではない。
変わる勇気もまた、国には必要だった。
(次話へ)




