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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第294話:勝った後の話

■ドラグナール竜騎帝国・酒場


夜。


若い竜騎兵が古参兵へ聞いた。


「一番嬉しかった勝利は」


酒場が少し静かになる。


古参兵は考えた。


昔の戦。


激戦。


死闘。


色々あった。


だが返事は意外だった。


「帰った日だな」


若い兵が首を傾げる。


古参兵は笑う。


「勝った日じゃない」


「帰った日だ」


仲間が残っている。


竜も戻る。


飯を食う。


眠る。


その日が一番嬉しかった。


若い兵は黙った。


派手な答えではない。


だが妙に心へ残った。


■最後


勝利は戦場で終わらない。


帰るところまで含めて、初めて勝利になるのかもしれなかった。


(次話へ)


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