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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第290話:英雄譚の後

■ドラグナール竜騎帝国・酒場


夜。


若い竜騎兵たちが昔話を聞いていた。


古参兵の英雄譚。


激戦。


特攻。


決死の飛行。


話が終わる。


拍手が起きる。


誰もが憧れる。


だが一人の若い兵が聞いた。


「その後は」


酒場が少し静まる。


古参兵は首を傾げる。


「その後?」


「生き残った人たちは」


長い沈黙。


やがて古参兵が答えた。


「知らんな」


戦いの後は語られない。


帰った者。


支えた者。


立て直した者。


英雄譚の外側だった。


若い兵は静かに頷く。


それもまた大事だと思った。


■最後


英雄は戦いを語る。


だが国は、その後を生きる人々によって支えられていた。


(次話へ)


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