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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第281話:広場のベンチ

■ベルノ地方北端


朝。


広場に木材が運ばれていた。


新品ではない。


倉庫整理で出てきた古材だった。


若者たちが運ぶ。


老人たちが測る。


子供たちが覗き込む。


村長は腕を組んで見ていた。


「設置許可でも来たんですか」


若者が聞く。


村長は首を振る。


「まだだ」


短い返答。


「じゃあ何で」


老人が笑う。


「作れる部分だけ先に作るんだ」


完成はしない。


設置もまだ先だ。


それでも準備はできる。


昼。


ベンチの脚だけが出来上がった。


誰かが座る。


皆が笑う。


少し不格好だった。


■最後


前へ進む方法は一つではない。


待ちながら出来ることもあった。


(次話へ)


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