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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第277話:倉庫の返事

■ベルノ地方北端


朝。


役場の掲示板。


村人たちが集まっていた。


新しい紙が増えている。


「倉庫屋根補修要望」


その横。


「現地確認予定」


若者が紙を見る。


「また決定じゃないな」


老人が笑う。


「前は返事もなかった」


短い会話。


だが誰も不満そうではなかった。


現地確認。


検討中。


調査予定。


以前なら遠回しな言葉に見えた。


今は違う。


少なくとも動いている。


村長は紙を見ながら言う。


「急がせるより忘れられない方が大事だ」


誰かが頷いた。


返事を待つ文化が少しずつ根付き始めていた。


■最後


信頼は結果だけでは生まれない。


途中経過もまた、人を支えていた。


(次話へ)


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