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最強だった俺は、もう戦わないと決めた ―辺境小国の宰相として大陸を制す―  作者: 竜太郎


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第276話:宿帳

■橋の先の宿


共同街道局の報告で見つかった宿不足。


宿屋の主人は帳簿を眺めていた。


以前より客が増えている。


商人。


旅人。


職人。


橋が直ってから少しずつだ。


若い従業員が言う。


「部屋が足りません」


主人は頷く。


「知ってる」


困った顔ではなかった。


忙しい。


だが悪い話でもない。


夕方。


共同街道局へ報告が届く。


「宿利用者増加」


「増築検討」


係官が記録する。


橋。


街道。


宿。


少しずつ繋がっていく。


■レグナス


カイルが報告を読む。


「橋の次は宿でしたね」


ヴェルドは窓の外を見る。


「その次は店でしょう」


当然のように言った。


■最後


発展は大きな音を立てない。


橋の先に宿が増え、宿の先に人が増える。


そんな小さな連鎖が今日も続いていた。


(次話へ)


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