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第63話 ラガス王国の夜

非常識にも戦争をやってたせいで、徹夜で寝てないのに頑張った俺。

普通に戦争するって戦国時代なのか。

とにかく寝たい。

頭がまわらないぜ。


 ラガス王国に到着した頃には、辺りが薄暗くなっていた……


 


 今日は本当に疲れた。

 なんか戦争してたし二日寝てないし、もう限界だ。

 寝ないのは良くないことだと実感した一日でした。


「みんな聞こえる?

 申し訳ないんだけど、今から宿探したりしたくないので今日は、車中泊でもいい?」


 みんなも疲れていたようで、反対意見は出なかった。

 地元の人たちの邪魔にならないように街の外れに軽キャンを停める。 


 レイラ、プロム、キャスカが食事の用意をしてくれることになった。


「ヒロシは邪魔だから、軽キャンで寝てたらいいわ。

 食事が出来たら起こしてあげるから」


「悪いなレイラ。

 お言葉に甘えて寝させてもらうわ」


「ノガミさん、僕たち街で物件見てきてもいいですか?」


 寝るために軽キャンに乗り込もうとした時、ルファスに聞かれた。

 移動中にラガス王国で拠点を確保したいねって話をしていたけど、さっそく?


「いいけど、レイラたちが食事の用意をしてくれるし、あんまり遅くなるなよ」


「軽く見てくるだけだから心配いらないぞ」


 ウィズが横から口を出してきたが、お前も行くのか?

 嫌な予感しかしないが、ルファスがついてるし大丈夫か。


「ルファス、たのんだぞ」


「出かけるの?

 そしたら、ご飯は遅くていいわね。

 ちょっと休憩してからゆっくり用意してるから」


 レイラが呆れてるが、俺も少し寝れそうだから助かる。

 

「気を使わせて、悪いね。

 レイラからプロムとキャスカに謝っといて。

 ルファスたちも暗くなり始めてるんだから気を付けて行くんだぞ。

 ウィズは、問題を起こすな」


「どういう意味だよ」


 ウィズがぶつくさ言っていたが俺は寝るために軽キャンに入った。



 ルファス一行がお目当ての不動産屋を見つけた頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。


「やってるかわかりませんが、行ってみましょう」


 駄目元でルファスが店のドアに手をかけると、すんなり開いた。

 まだ、店は閉まっていなかったようだ。


「いらっしゃい。 こんな時に、お客さんかい?」


 一行が中に入るとカウンターの方から声がしたので、見ると疲れた感じの中年男性がそこにいた。

 こんな時間に来て申し訳なかったと思ったが用件だけでも伝えて帰ろうと、ルファスが前に出る。


「拠点となる屋敷を借りたいのですが」


 ルファスの言葉に店主は、びっくりした様子で身を乗り出してきた。


「あんたら、正気かい? 戦争中のヴァルファ帝国がグラナス高原まで迫ってきてるこんな時に?!」


「!」


 ヴァルファの名を聞いてルファスは一瞬動揺したが、他のメンバーに気づかれないように平静を装う。


「不動産を売りたい奴は大勢いたが、こんな時に買いたい、借りたいなんて奴も珍しい。

 こんなご時世だからな、いまなら底値だ。 安くするから、是非買ってくれ!

 絶対にお得だから!

 どんな希望の家でも今なら空き家が大量にあるから選び放題だぞ」


 店主が先程までと打って変わって、やる気満々でグイグイくる。


「落ちつけぇぇぇえい!」


ピシャッ!


 ウィズが突然店主をビンタした。


 ルファス、カイ、バン、フィリーは「え、なんで?」と思った。


「明日、買うためにまた来るからな!

 良い物件を徹夜で見繕っとけい!」


 ビシッ!と店主を指差してウィズが言った。


「叩かれた意味が不明ですが、わかりました!」


 店主が嬉しそうに答えたが、無茶苦茶する人だなとルファスは思った。

 カイ、バン、フィリーも軽く引いていた。


軽キャンーー


 俺が目を覚ますと、完全に暗くなっていた。


 結局、昨日は食事をせずに今まで寝ていたようだ。

 起こしに来てくれてたんだろうけど、気づかずに寝てて悪いことしてしまった。

 横になっててもしょうがない。


「……起きるか」


 体を起こそうと意識したら、重さを感じた。


「金縛りなのか? ……いや」


 素っ裸のレイラとプロムが俺に抱きついて寝ていた。


 寝息が静かで、二人とも気持ちよさそうに眠っている。

 その温もりと柔らかさに包まれていると、もう一度眠りたくなるほどだ。


 俺は、寝てる二人を起こさないように軽キャンを出ようと思ったが、プリンとしたお尻を見ていると……


 白いお尻を見ていると……


 お尻を見ていると……


 尻……


「いやいや、二人とも寝てるのに、起こしたらかわいそうだろ」


 頭を振る。

 指先が勝手に動きそうになるのを必死に抑えたが、理性が負けた。


 布団に戻ろう。


 俺が布団に入ろうとした振動で二人を起こしてしまった。


「起こしちゃって、ごめん。

 俺ちょっと外で風にあたってくるから寝ててね」 


 そう言ってベッドから出ようと思ったのだが、手を掴まれた。

 何だろうと見たら、二人とも、俺を見て、ふわりと微笑んでいる。


 その笑顔が甘くて、鼓動が早くなる。


 次の瞬間、二人が俺に身体を寄せてきた。


 言葉はいらなかった。

 触れ合うだけで、互いの気持ちが全部伝わる。


 夜が明けるまで、三人で寄り添い、確かめ合うように愛情を交わした。

睡眠も取れたし嫁さんと愛し合うことも出来た。

終わりよければ全てよし。

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