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軽キャンで魔王と勇者を轢いたおっさん、奥さんが大事なので異世界で国を作りましたが王様にはなりません  作者: カネキ
第11章 海へ行こうぜ!編

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第115話 誤解と制裁と俺の涙

キャスカの無茶の結果、カイを救出出来た。

カイにぶつかってたらどうする気だったんだか。

まったく。

そして、俺の目の前には……

「うっぷ!」


 キャスカの股間に顔を埋めた!


 急にキャスカが足を閉じたせいで、俺の頭はその太ももに挟まれ、カニ挟み状態になったのだ。


(く、苦しい……けど……これはキャスカの……)


 スー、ハー、スー、ハー。


(この薄い布の向こうに……)


「ぎゃあああーー!! 変態!!」


 キャスカの叫びと同時に、締め付けが強くなる。


 く、くるじい……

 天国と地獄を同時に味わうとはこのことだ。


ザバァァァーー!


 軽キャンが海面へ浮上した。


「く、苦しいって!」


 俺はキャスカの細い体を持ち上げ、そのまま助手席に投げた。


「いったーい!」


「俺も殺されかけたんだ! おあいこだ!」


(そんなことよりカイだ!)


「キャスカ!

 回復薬を用意して渡すから、そこから上に行って!」


「黙れ、変態」


 プリプリ怒りながらもキャスカが助手席の窓を開けて上に登る態勢になった。

 なんだかんだ言って仲間思いな奴だ。

 可愛いお尻してるし。


「この回復薬を早くカイに!」


 キャスカは鬼のような目で俺を睨んでいるが、可愛いものだ。


 俺からひったくるように回復薬を手にすると、


ゴンッ!


 窓から出る瞬間、俺を蹴っていきやがった。


「いってぇ!!」


 頭を窓にぶつけた俺は、後ろを振り返る。


 ライカは呆れ顔。

 ミロースは無言。

 ミロース?

 怖いんですけど、どうされました?


「……」


(キャスカのアレ?

 いやいやいや、あれは事故みたいなものだろ?!)


 そう思ったが、キャスカの股間に顔を埋めたのは事実。

 いや、そうなんだけど……


 弁明したいところだが、ミロースの目が怖すぎて前を向くしかなかった。



「カイ! しっかりして!」


 キャスカがカイの頬をバシバシ叩く。


「ぅ……ぅう……痛いです……」


「良かった! 生きてる!」


 キャスカは回復薬を少しずつ飲ませた。


「うっ!」


 カイが大量の水を吐き、意識を取り戻す。


「気がついた? カイ、ちゃんと飲んで」


 カイはぐったりしながらも、残りの回復薬を飲み始めた。


「ヒロシ!

 カイはもう大丈夫!」


 やったぜ、救出成功!


「よし!

 そのまま掴まってろ!

 みんなの元にこのまま帰る!」


 俺はアクセルを踏み、軽キャンは陸地へ向かって進み始めた。



「ミロース! ライカ! ほら、陸地が見えてきたぞ!」


 砂浜にはみんなが手を振って待っていた。


 魔導通信で知らせておいたからだ。


 俺たちは無事にカイを連れて帰ってきた!


 軽キャンを砂浜に停め、潜水モードを解除する。


「おかえりなさい、ヒロシ」


 レイラが抱きついてきた。


(疲れたよ、レイラ……)


「ただいま」


 俺も抱きしめ返す。


(やっぱ嫁さんが一番だ……)


「レイラ。

 ヒロシがキャスカの股間に顔つけてたぞ」


 ミロースがボソッと言った。


「……」

「……」


 俺とレイラが固まる。

 ミロースを見る。


(ハッ? オマエハ、ナニヲ、イッテイル?)


 尋常じゃない汗が噴き出す。


「レ、レイラ、違うんだ!

 俺がしたくてしたんじゃなくて。

 だから、あれは……

 おい!

 キャスカ、お前からもちゃんと説明を!」


 俺は泣きそうになりながらキャスカを見る。


「お兄様、あ、あのケダモノが……

 女の子の大事な場所に……

 私、本当に怖いですわ」


 キャスカがルファスに抱きつきながら言った。


(貴様ァァァァァ!!)


「ちょっと、お前いいかげんにぃぃぃぃぃ」


ぎりぎりぎり……


(あれ、痛いんですけど?)


「ヒロシ、お楽しみしてきたのかなぁ?」


 レイラが抱きついたまま、俺を締め上げてくる。


「ぃぃいいいだっ!」


ぎりぎりぎり……


「あの、レイラ?

 痛いから、違うから、誤解だから。

 本当に痛いから、その手を……」


 万力のような力で締め上げられる!


(死ぬ!

 本当に死ぬ!!

 千切れるって!!!)


「キャスカの股間に?

 顔を?

 何を考えているんだお前は」


 レイラがさらに力を込める。


「いや、顔つけたけど、アレは、ぅぎゃああああーー!!」


 締め付けが二段階上がった。


「いだいだいだいだいだいだいだーーい!!」


ボキッ!


 あっ……


 俺は気を失っ——


「ガボガボ」


 レイラが回復薬を強制的に飲ませてきて、俺は復活した。

 折れた背骨が元通りになったが、心の傷まで回復しないから!

 そんな事より――


 すぐに距離を取り、土下座する。


「違うんです!

 本当に今回は誤解なんです!

 話を聞いてくださいレイラさん!」


「レイラさん、ヒロシさんのお陰で僕は助かったので……

 その辺で勘弁してあげてもらえませんか?」


 カイがナイス援護をしてくれた。


「……カイ」


(このナイスガイに風俗奢るわ……)


 レイラの怒気が少し和らいだ気がす――その瞬間。


「キャスカの足を、おっぴろげて顔つけてた」


 ミロースがまた余計なことを言った。

 なんだ、お前は!


「だまれ!

 知らねーよそんなもん!!」


 こうなったら、逆ギレで切り抜けようとした俺は――


ボゴッ!


 レイラに殴られた。


(今のは俺が悪いです……)


 納得しながら、俺は砂浜に沈んだ。

今回のは誤解なのに!

でも、キャスカの……えへへ。

そうじゃない、俺一人が悪いわけじゃないのに理不尽!

最後の逆切れは違うなと思いますけど……

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