# 第7話 ## 「騎士団長セシリア登場」
# 第7話
## 「騎士団長セシリア登場」
王都北部。
ガルド鉱山。
---
修司たちが到着した時。
そこは地獄だった。
---
岩は砕かれ。
建物は崩れ。
負傷者が次々と運ばれている。
---
「ひどい……」
セリアが顔を曇らせた。
---
エルナも息を呑む。
---
「こんなの聞いてない……」
---
その時。
遠くから怒鳴り声が響いた。
---
「退避しろ!」
---
一人の女性だった。
---
銀色の長髪。
鋭い瞳。
白銀の鎧。
長剣を握っている。
---
彼女の周囲には負傷した騎士たち。
それでも彼女だけは前線に立っていた。
---
「まだ戦う気か……」
修司が呟く。
---
女性は振り返った。
---
「民間人は下がれ!」
---
声がよく通る。
---
「危険だ!」
---
すると近くの騎士が言った。
---
「あの方は騎士団長だ」
---
「騎士団長?」
---
「セシリア・グランツ様」
---
修司たちは顔を見合わせた。
---
その時。
鉱山の奥から轟音が響く。
---
ドォォォォォン!!
---
巨大な影が現れた。
---
高さ十メートル。
全身を黒い岩に覆われた怪物。
---
「なにあれ……」
ミーナが震える。
---
「ロックタイタン!」
騎士が叫ぶ。
---
「S級魔物だ!」
---
エルナの顔が青くなる。
---
「S級!?」
---
普通なら軍隊が相手をする存在だった。
---
ロックタイタンが拳を振り上げる。
---
セシリアが前へ出た。
---
「私が止める!」
---
騎士たちが叫ぶ。
---
「団長!」
---
だが。
セシリアは止まらない。
---
巨大な拳。
振り下ろされる。
---
ドゴォォォォォン!!
---
セシリアは吹き飛ばされた。
---
岩壁に激突する。
---
「団長!」
---
騎士たちが駆け寄る。
---
しかし。
セシリアは立ち上がった。
---
口元から血を流しながら。
---
「まだだ……」
---
修司は目を見開いた。
---
その姿は。
どこか自分に似ていた。
---
諦めない人間。
---
「無茶するな」
修司が呟く。
---
その時。
セシリアが怒鳴った。
---
「規則です!」
---
「は?」
---
「騎士は最後まで民を守る!」
---
「今の会話の返事になってないぞ」
---
エルナが頭を抱える。
---
ミーナも言う。
---
「この人変だ」
---
「変じゃありません!」
---
「聞こえてた!?」
---
だが。
修司は少し笑った。
---
真面目すぎる。
不器用すぎる。
---
でも。
嫌いじゃなかった。
---
ロックタイタンが再び動く。
---
騎士たちは疲弊している。
---
このままでは負ける。
---
修司は前へ出た。
---
「おじさん?」
ミーナが呼ぶ。
---
修司は拳を握る。
---
レベル15。
だが相手はS級。
---
勝てる保証はない。
---
怖い。
---
それでも。
---
頭の中に文字が浮かぶ。
---
【挑戦心 Lv5→Lv6】
---
修司は笑った。
---
「まだ伸びる」
---
セシリアが驚く。
---
「あなたは……」
---
「坂本修司」
---
「冒険者か?」
---
「新人だ」
---
「新人!?」
---
周囲の騎士たちが騒然となる。
---
だが修司は気にしない。
---
五十歳。
新人。
異世界一年生。
---
それでも。
---
挑戦することはできる。
---
ロックタイタンが咆哮した。
---
修司は一歩踏み出す。
---
そして。
新たな仲間となる騎士団長セシリアとの出会いが、
後に王国全体を巻き込む大冒険の始まりとなるのだった。
---
## 次回予告
### 第8話
**「五十歳、新たな壁に挑む」**
S級魔物ロックタイタン戦!
騎士団長セシリア参戦!
そして修司の能力に新たな進化が――
「レベルだけじゃ勝てない」
「じゃあどうするの?」
「成長する」
最強の壁との激闘が始まる!




