# 第20話(後編) ## 「黒塔の王」
# 第20話(後編)
## 「黒塔の王」
現在の修司は息を呑んだ。
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そこにいた男は。
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自分だった。
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いや。
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自分ではない。
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もっと冷たい。
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もっと悲しい。
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もっと孤独な顔。
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世界中の絶望を背負ったような男。
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《黒塔の王》
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未来の坂本修司。
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その瞳には光がなかった。
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生きているのに。
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まるで全てを失った人間の目だった。
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「……俺か」
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現在の修司が呟く。
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黒塔の王は静かに見つめ返した。
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そして。
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小さく笑う。
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「久しぶりだな」
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その声。
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どこか懐かしい。
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だが。
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あまりにも悲しかった。
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未来の勇者が前へ出る。
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「出てくるなと言ったはずだ」
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黒塔の王は肩をすくめた。
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「暇だった」
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「嘘をつけ」
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「そうかもしれんな」
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まるで昔の友人同士の会話だった。
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だが。
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修司は分かった。
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この二人。
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かつて同じ未来を歩いていた。
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そして。
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途中で別れたのだ。
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黒塔の王が現在の修司を見る。
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真っ直ぐに。
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じっと。
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長い時間。
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見つめる。
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「若いな」
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「五十歳だぞ」
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「俺から見れば若い」
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王の間に小さな笑いが生まれる。
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ミーナがぽつりと言う。
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「未来のおじさんもおじさんだった」
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「当たり前だ」
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だが。
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その笑いはすぐ消えた。
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黒塔の王の瞳が変わったからだ。
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冷たい。
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あまりにも冷たい。
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「今のお前はまだ知らない」
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「何をだ」
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「失う痛みを」
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静寂。
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黒塔の王は続ける。
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「エルナが死ぬ」
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エルナが固まる。
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「セシリアが死ぬ」
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セシリアも動けない。
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「ミーナも死ぬ」
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ミーナが修司の服を掴む。
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「セリアも」
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「ルナも」
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誰も言葉を発せない。
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黒塔の王の声だけが響く。
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「守れない」
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「何をしても」
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「どれだけ強くなっても」
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「どれだけ足掻いても」
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その瞳から。
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一筋の涙が流れた。
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「守れなかった」
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誰も知らなかった。
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黒塔の王が泣く姿など。
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未来の勇者は拳を握る。
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「だから世界を壊したのか」
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黒塔の王は首を振る。
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「違う」
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「?」
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「壊したかったわけじゃない」
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小さく笑う。
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悲しそうに。
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苦しそうに。
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「もう誰も失いたくなかっただけだ」
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修司の胸が痛む。
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分かってしまった。
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もし。
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本当に仲間を失ったら。
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自分も同じことを考えるかもしれない。
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だから否定できない。
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だから苦しい。
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その時だった。
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ルナが前へ出る。
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涙を流しながら。
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「違います」
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黒塔の王が見る。
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ルナは震えていた。
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怖いのだ。
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それでも。
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逃げない。
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「あなたは間違っています」
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王の瞳が揺れた。
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ほんの少しだけ。
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「みんな死んだかもしれません」
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「でも」
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「だからって」
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「今を諦める理由にはなりません!」
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王の表情が固まる。
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ルナは泣きながら叫ぶ。
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「修司さんはそんな人じゃない!」
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「未来のあなたも!」
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「本当は救いたかっただけなんでしょう!?」
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沈黙。
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長い沈黙。
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黒塔の王は何も言わなかった。
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そして。
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ゆっくり目を閉じた。
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その顔は。
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どこか苦しそうだった。
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まるで。
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心の奥を見透かされたように。
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その時。
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突然。
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黒い塔の向こう側から轟音が響く。
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ドォォォォォォォォン!!!
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空間が激しく揺れる。
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黒塔の王の表情が変わった。
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初めて。
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焦りが見えた。
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未来の勇者が叫ぶ。
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「来たか!」
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修司が聞く。
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「何が来た!?」
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未来の勇者の顔は青ざめていた。
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「最悪の存在だ」
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「?」
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黒塔の王ですら。
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険しい顔になる。
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そして。
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黒い空間の奥。
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さらに巨大な何かが目を開いた。
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世界が震える。
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時間が軋む。
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空間が悲鳴を上げる。
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その存在は。
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黒塔の王を見下ろしていた。
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まるで。
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創造主が創造物を見るように。
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そして低い声が響く。
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「見つけたぞ」
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全員の背筋が凍る。
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黒塔の王が初めて恐怖を見せた。
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「ありえない……」
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未来の勇者も震える。
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「なぜ今の時代に……」
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修司が叫ぶ。
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「何なんだ!」
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未来の勇者は答えた。
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絶望に満ちた声で。
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「黒塔の王を生み出した存在だ」
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静寂。
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そして。
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「全ての元凶――」
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巨大な影が笑った。
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「ようやく会えたな」
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その視線は。
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現在の修司へ向けられていた。
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## 次回
# 第21話
## 「世界最初の敵」
黒塔の王すら恐れる存在。
全ての悲劇の始まり。
そして明かされる異世界最大の秘密――。
なぜ修司はこの世界に召喚されたのか。
なぜ無限成長を持っているのか。
全てが繋がる時が来る――。




