# 第21話 ## 「世界最初の敵」
# 第21話
## 「世界最初の敵」
王の間。
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誰も動けなかった。
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黒塔の王。
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未来の勇者。
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その二人が同時に恐怖を見せている。
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それだけで十分だった。
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今現れた存在が。
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どれほど危険なのかを理解するには。
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黒い空間の向こう。
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巨大な影。
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姿は見えない。
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だが。
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そこにいる。
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確かにいる。
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存在しているだけで世界が悲鳴を上げていた。
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空間が歪む。
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時間が乱れる。
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重力すら狂い始める。
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ミーナが膝をついた。
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「苦しい……」
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エルナも杖を支えにする。
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「魔力が……吸われる……」
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セシリアですら立っているのがやっとだった。
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だが。
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修司だけは立っていた。
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巨大な影を見上げる。
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すると。
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影が笑った。
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「やはりな」
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低い声。
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世界そのものが喋っているようだった。
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「お前か」
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修司を見ている。
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真っ直ぐ。
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まるで何千年も探していたものを見つけたように。
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「坂本修司」
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修司は眉をひそめる。
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「俺を知ってるのか」
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影は答える。
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「当然だ」
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「私が呼んだのだから」
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静寂。
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誰も理解できなかった。
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修司だけではない。
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エルナも。
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セシリアも。
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ルナも。
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全員が固まる。
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「呼んだ?」
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修司が聞き返す。
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影は頷いた。
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「お前をこの世界へ召喚したのは私だ」
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王の間が凍りつく。
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異世界召喚。
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全ての始まり。
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その真実が今明かされた。
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修司は拳を握る。
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「何のために」
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影は少し黙った。
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そして。
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意外な言葉を口にした。
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「助けてほしかった」
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全員が目を見開く。
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「……は?」
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ミーナの声が漏れる。
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世界を壊しかけている存在。
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黒塔の王すら恐れる存在。
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その口から出た言葉が。
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助けてほしい?
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影は続ける。
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「私は失敗した」
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黒塔の王が顔を歪める。
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「黙れ……」
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影は無視した。
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「何度も世界を作った」
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「何度も滅んだ」
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「何度もやり直した」
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ルナが震え始める。
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未来視で見たことがある。
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聞いてはいけない話だ。
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世界の根幹。
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世界の秘密。
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影は言う。
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「この世界は六回目だ」
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静寂。
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誰も言葉を失う。
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六回目。
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つまり。
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今まで五回。
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世界は滅んでいる。
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「一回目は魔族」
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「二回目は竜族」
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「三回目は神々」
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「四回目は人間」
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「五回目は私自身」
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影の声はどこか寂しかった。
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「そして六回目」
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その視線が修司へ向く。
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「最後の希望がお前だ」
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修司は黙って聞いていた。
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すると。
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黒塔の王が前へ出る。
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怒りを隠さずに。
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「希望だと?」
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空間が揺れる。
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「ふざけるな」
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王の瞳に憎しみが宿る。
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「お前が全てを始めた」
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「お前が全てを壊した」
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「お前が仲間たちを殺した!」
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初めてだった。
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黒塔の王が感情を爆発させたのは。
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影は静かだった。
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まるで怒りを受け入れているように。
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「そうだ」
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否定しない。
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「私の責任だ」
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黒塔の王が剣を抜く。
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漆黒の剣。
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世界すら切り裂く魔剣。
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「だから今ここで終わらせる」
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王が飛び出した。
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怒りのままに。
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絶望のままに。
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何十年も抱え続けた苦しみを込めて。
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「うおおおおおおおおお!!」
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剣が振り下ろされる。
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だが。
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影は指を一本動かしただけだった。
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パキン。
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魔剣が砕けた。
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黒塔の王が吹き飛ぶ。
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王城を突き破る。
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誰も見えなかった。
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何が起きたのか。
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未来の勇者が青ざめる。
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「そんな……」
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絶望的だった。
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強さの次元が違う。
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その時。
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影は修司へ手を伸ばした。
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「来い」
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「お前だけが世界を救える」
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修司は動かない。
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仲間たちを見る。
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エルナ。
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ミーナ。
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セシリア。
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セリア。
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ルナ。
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みんな不安そうに見ている。
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そして。
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修司は笑った。
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「断る」
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影が初めて驚いた。
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「何?」
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修司は一歩前へ出る。
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「俺は世界を救いたい」
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「だが」
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仲間たちを見る。
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優しく笑う。
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「一人じゃ救わない」
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その瞬間。
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無限成長が輝いた。
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金色の光。
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今までとは違う。
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もっと大きい。
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もっと温かい。
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頭の中に文字が浮かぶ。
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【条件達成】
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【仲間を信じる】
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【未来を諦めない】
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【絶望に屈しない】
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【無限成長・第三段階解放】
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修司の体から光が溢れる。
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影が初めて表情を変えた。
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驚愕。
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そして。
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どこか嬉しそうに。
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「なるほど」
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小さく笑う。
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「それがお前の答えか」
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修司は拳を握る。
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仲間たちも立ち上がる。
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誰一人逃げない。
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未来の勇者も。
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黒塔の王も。
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再び立ち上がった。
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世界を壊した男。
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世界を救えなかった男。
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そして。
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これから世界を救う男。
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三人の修司が並ぶ。
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その光景を見て。
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影は静かに目を閉じた。
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「なら証明してみせろ」
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世界が揺れる。
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最終章の幕が上がろうとしていた――。
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## 次回
# 第22話
## 「三人の修司」
現在の修司。
未来の勇者。
黒塔の王。
三人の運命が交わる時、
無限成長の本当の力が目覚める!
そして世界創造主との決戦へ――!




