# 第19話 ## 「王城炎上」
# 第19話
## 「王城炎上」
王都。
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それは平和な朝だった。
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市場には人々の笑い声。
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子供たちの遊ぶ声。
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パンの焼ける香り。
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いつも通りの日常。
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誰も知らなかった。
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この日が。
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王国の歴史を変える日になることを。
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ドォォォォォォォン!!!
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突然。
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王城の中央部が爆発した。
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炎。
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煙。
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悲鳴。
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王都全体が揺れる。
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「敵襲ーーー!!」
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兵士たちの叫び声。
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人々が逃げ惑う。
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空には巨大な白い光。
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七災将第一席。
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《白滅のゼクト》
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その姿が王城上空に浮かんでいた。
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まるで神のように。
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冷たく。
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無慈悲に。
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「始めよう」
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その一言で。
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王城の塔が崩れ落ちた。
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ズガァァァァン!!
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王の間。
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国王アルフレッドは立ち上がった。
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六十代。
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白髪。
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威厳ある瞳。
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セリアの父。
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王国を支える王。
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「来たか」
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王は逃げなかった。
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玉座から立ち上がる。
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その時。
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王の前に現れた。
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黒い鎧。
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黒いマント。
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巨大な剣。
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顔は仮面で隠されている。
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誰も知らない騎士。
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しかし。
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その気配だけで分かった。
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強い。
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異常なほど。
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黒騎士が剣を向ける。
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「国王アルフレッド」
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低い声。
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「ここで終わりだ」
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王は目を細める。
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「貴様は何者だ」
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黒騎士は少しだけ沈黙した。
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そして。
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「死人だ」
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その言葉は妙に重かった。
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次の瞬間。
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王の間の扉が吹き飛ぶ。
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ドォォォォォン!!
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騎士団が突入した。
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「王を守れ!!」
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セシリア直属の騎士たち。
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だが。
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黒騎士は動かなかった。
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ただ一歩。
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前へ出る。
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それだけ。
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それだけで。
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十人以上の騎士が吹き飛んだ。
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「なっ!?」
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「化け物だ!」
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誰も止められない。
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その頃。
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王都へ向かう修司たち。
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全力疾走。
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息を切らしながら。
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走る。
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走る。
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走る。
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そして。
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見えた。
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燃え上がる王城。
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セリアの顔から血の気が引く。
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「お父様……」
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修司は拳を握る。
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間に合え。
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頼む。
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間に合ってくれ。
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その時。
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ルナが立ち止まった。
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「どうした!」
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修司が叫ぶ。
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ルナの瞳が赤く光る。
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未来視。
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しかし。
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今までと違う。
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強烈な未来。
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見てはいけない未来。
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ルナは震えながら呟いた。
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「黒騎士……」
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「?」
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「ありえない……」
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涙が流れる。
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「未来では味方だったのに……」
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全員が固まる。
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味方?
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あの黒騎士が?
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ルナは叫ぶ。
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「急いでください!」
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「今ならまだ!」
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「まだ救えます!!」
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修司は頷く。
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そして。
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さらに速度を上げた。
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【走力 Lv20→Lv22】
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仲間たちも続く。
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未来は決まっていない。
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まだ変えられる。
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まだ間に合う。
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だが。
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王城の最上階では。
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黒騎士が王へ剣を向けていた。
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そして。
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仮面の奥で。
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誰にも聞こえない声で呟く。
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「……頼む」
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「俺を止めてくれ」
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その声は。
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どこか修司に似ていた――。
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## 次回
# 第20話
## 「黒騎士の正体」
王を守れるのか!?
黒騎士は敵か味方か!?
そして明かされる衝撃の真実――
仮面の下に隠された顔を見た時、
修司たちは言葉を失う。
**「俺は、お前の未来だ」**
未来と現在が交差する王都決戦編、最高潮へ――!




