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モンスターイーター ~ヤンデレ幼馴染の異世界料理を食べる日々~  作者: 音有五角
第二章 レアダンジョン「幽霊列車」編
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アゲ☆アゲ☆冒険者

「ステータス見る? あっ、スキルは美女の秘密ってことでよろ~」


 特に頼んでいないが、如月がステータスを提示してくる。


(ていうか、スキルは隠すっていう警戒心は意外とあるんだな……)


 武宮はちょっと失礼なことを考えつつ、3人で如月のステータスを見た。


 如月 姫花 18歳 女


 レベル10


 HP 510

 MP 180

 攻撃力 76

 防御力 106

 俊敏 121

 魔力 190

 精神力 160


「後衛タイプか」

(同い年に同じレベルか。なんか縁を感じるな)


 武宮が言うと、如月はぼーっと彼の顔を見つめていた。


「なんだ?」

「え? あー、なんでもない」

「???」

「ガチの後衛タイプで合っているし。ちなみに攻撃魔法得意だから~。回復はLV1で、ヒーラーはキャパいかも~。3人は見せてくれる感じ?」

「オレはいいぜ」


 工藤はそう返事をして、スキルを含めて全て開示した。


「えっ、いいな~。レアスキル持ちじゃーん」

「格闘術持ちで、俊敏たけーからさ。前は任せろ」

「でもなんかー、雰囲気軽そー。あーしこういう感じだからさー、ナンパしてくるギャル男って、こんな感じなんだよね~」

「んでだよ! つーか、どこがだよ! そんなギャル男みたいな見た目じゃねーだろオレは! あとステータス関係ねー話だな!」

「ちなみにあーし、めっちゃ重い女だから。ガチ恋したらヤバいタイプ。メンヘラ、メンヘラ。彼ピ出来たことないけど。あはっ☆ ウケる!」

「聞いてねーし、面白くねーし、どうでもいいっつーの!!!」


 次に五十嵐がステータスを見せる。ただし、スキルは伏せていた。如月はステータスじゃなくて、五十嵐をじっと見ている。


「てか、ちょー可愛い~。肌めっちゃきれい~、日焼け止め頑張ってる感じ? あーしと同じじゃーん」

「……あんまり近づかないで」

「えー? なんでー? いいじゃん、女の子同士なんだからさ~」


 近づく如月に、五十嵐はじりじりと下がる。

 五十嵐は如月のような、ちょっと派手めな女の子が苦手だ。


「五十嵐、ああいうステータスだったのか……あの時の戦いぶりだと回復も攻撃魔法も出来てたし、オールラウンダーか。なるほどな。で、一番気になる奴が後に控えているが……」


 五十嵐のステータスを見た工藤が、そんなことを言って期待してくる。

 正直、工藤には見せてもいいが、如月は初対面だ。

 ユニークスキルのことは絶対に隠さなければいけない、というほどではないが……見せたら確実に騒がれるので、やはり明かす人間は選びたいところである。

 というわけで、武宮は協会へ見せているのと同じものを見せる。

 工藤がジロ~、と武宮を見た。


「おい、この大ウソつき野郎」

「なんだよ、追放野郎」

「追放野郎言うな!? つーか、なんだよこれ! お前がこんな低いステータスなわけねーだろ! こんなバカな話あるか!」

(低いステータス……やっぱ、そうだよなぁ。桃のユニークスキルなしだったら、そうなる)


 自身のステータスが、料理・初喫食ボーナスなしだったら低いということを改めて実感し、地味に傷ついた。

 騒ぐ工藤に、如月は首を傾げた。


「なになに、なんの話?」

「こいつ、こんな平凡なステータスじゃねーんだよ、どう考えても。オレの見込みじゃ、少なく見積もってもレベル20ぐらいの強さはもってる」

「へ~。てことは、よっぽどのスキル持ちってことじゃん?」

「多分な。ステータスが2倍になるバフでもかかってんのかもな」

「クソつよじゃん。あ、ところで……募集かけてたのは武宮 昴だけど、リーダーってことでいいわけ?」


 ん? と、工藤と五十嵐の顔色を窺う。リーダーなんて、そんなものは当然決めていない。だが、2人共こくりと頷いていた。


「ま、お前が妥当だろーな」

「私、すーくんの言うことしか聞かないから」

「あー、だろうな~。つーわけで武宮、頼んだよ」


 えっ、と如月が目を丸くする。


「なになに、リーダー彼ピなの? ももちー」

「……」

「ツンツンしてるのも可愛いんだけど~。絶対に仲良くなる~」


 何故だか如月は五十嵐に全力片思いである。しかもしれっとあだ名呼びになっている。下の名前が桃だから、ももちーなのだろう。しかし肝心の五十嵐が、完全に如月に苦手意識を持っていて、まともに会話をしない。

 武宮が若干微妙そうな表情を浮かべる。


(……このパーティー、人間関係大丈夫か?)


 なんだか、ガタガタそうである。





 フィールドへ出た後、場所を瞬時に移動出来るワープストーンを如月に使ってもらった。ディレイ時間30秒で発動するこの石は、行先を現在のパーティーの近くにすることが出来るので、それで武宮達のパーティーと合流する形になる。

 彼らがいるのは、前回バブルマン・クラブと激闘を繰り広げたクラブ・コーンの前だ。辺りは森である。


「今日は他のEランクダンジョンを目指そうと思う」


 Dランクダンジョンの推薦レベルは20。メンバーの戦力的にも、もう少しレベルを上げてから挑みたいところだ。

 それにこれから行くダンジョンは、クラブ・コーンより難易度が上とされている。格下狩りになるわけでもなく、ちょうどいいくらいの見込みであった。


「うし。じゃあ、オレの騎乗スキルを使うか」


 工藤が騎乗スキルLV2を発動。

 普通の馬より一回り小さい、ポニーが4体現れた。五十嵐の目がぱああっ、と輝く。


「可愛い~」


 つぶらな瞳のポニーはたしかに、可愛らしかった。赤茶と、白の2種類に分かれていて、それぞれ2匹であった。


「えっと、普通に乗って大丈夫なのか?」


 騎乗スキルの存在は知っていたが、実際に乗るのは初めてだ。


「おう。乗れば動かし方も、なんとなくわかるぜ」


 工藤が赤茶のポニーに乗る。武宮もそれに倣って、赤茶のポニーへ乗った。


「よっと……おお。なんか、ゲームみたいな感じで動かせるな」


 自分の意志を反映して、ポニーがトコトコ歩いてくれる。だけど、喜怒哀楽というか、感情表現も豊で、頭を撫でると「ぷるるるっ」と鳴き声を上げて目を細めてくれた。


「偉いね~。よしよし」


 五十嵐が白のポニーに乗りながら、頭を撫でていた。如月も白のポニーに乗る。


「おそろだね~。ももち~」

「……」

「そろそろフラグ立ちそ~!」


 なんのだよ、嫌われているだけだろ、と工藤が小さく突っ込む。

 武宮は携帯をアイテムボックスから取り出し、協会からダウンロードした地図を確認しながら、方向を見定めた。


「よし。俺が先導するから、みんなついて来てくれ」

「うん」

「りょーかい。お前についていくぜ」

「りょ!」


 五十嵐、工藤、如月それぞれ返事をして、武宮の先導で移動を開始した。

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