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予見の覇王と覚醒者  作者: できれば匿名希望でお願いいたします
第4章 霹靂と黒影
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34

「……っ」


俺は、目を覚ます。

確か、さっき、…………


まだ思考が朦朧とする。

ここはどこだ?今は何時?なぜ、こんな状況に?一体、何が、どうなって……。


「……剣?」


俺の近くに落ちている剣を見つける。

確かこれは、俺が国際協会から持ち出した……


剣があるということは、俺は戦っていたということだ。

戦っていた、か。……ああ、ここは倉庫街か?


段々と、俺の思考が戻ってくる。


「俺は確か、賢斗と夜にここに来て、前の通り録画を……」


夜。俺はそう呟いて、ふとあたりを見渡した。

まだ真っ暗。そして、俺が気絶する前は──


‼︎

今は何時だ⁉︎


俺は動揺する。

おそらく、沖田と戦ったのが午後11時ごろ。そして今も、まだ日が昇る様子はない。ならば午前2〜3時くらいか。


……。

とりあえず、もう一度あたりを見渡す。

賢斗も確か気絶していて……

そこで俺は、沖田の言葉を思い出した。

"麻酔をかけた"


それはつまり……科学鎧による力か。

電流が流れたということは、スタンガンのしくみを応用していたのだろうか。


そんなことはどうでもいい。

賢斗の無事──とは言い切れないが、確認ができた以上は次だ。

俺は手始めに、落ちていた剣を拾い、剣帯にしまう。


「……」


ここまで話が大きくなった以上、日が昇る前にひと段落させないといけない。特に、賢斗が気絶させられたのなら。

とすれば、沖田と再戦するしかないのか……?


─────。

それならいい。

探し出して、情報を吐かせたら口封じ。

そして事実の隠蔽。

なかなかに大変だが、やるしかない。


「どこだ、沖田……!」


俺の『アビリティ』に索敵するものはない。『予見』で過去が観られるわけではないし、『覚醒』に至ってはそもそも謎に包まれている。


だが関係あるものか。

とにかく沖田の居場所を突き止め、乗り込むしかない。


「……くそ……!」


だがアテがない。

J-ノグリーフにもいるかもしれないが、その場合は厳重な警備をかいくぐらないといけない。人間とAIによる、二重の警備を。

それは俺としても避けたい。大変なのはあるが、そもそも突破し沖田と対面できる可能性が低い。

あくまで俺は、表に見えないよう動かなければならないのだ。それが、また行動の選択肢を狭める──


「どこだよ」


ああ、もう。

まどろっこしい。

何か方法はないのか。

いや、そんなものを探している暇はない。

だがそうでないと時間がかかりすぎて──

いや、そもそもこうしている間にも時間は──

ここで立ち止まっていちゃ──

こんな思考も面倒くさい──

ああ、だからこんな無駄な思考はいらないんだよ──

いや、そんなことはわかっている──

ややこしい、何から手をつければいいんだ──

あの沖田の野郎、どこに行きやがった──

隠れんな、あの研究科学クソ野郎──

ああもう、悪態をついても仕方ないじゃねぇかよ──


「ああぁああぁぁああぁぁぁぁ‼︎」


さっさと見つけだしてやる。

なんだったら、第六感でも()()()()()()()──

覚醒させて──


「……そこか」


ここから南東に85キロと3メートル47センチ。

瞬時に、俺の頭の中に情報が入ってきた。

いや、俺自身がその情報を嗅ぎ取った。


「……ならばもう迷いはない」


俺は呟き、即座に走りだした。

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