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幕間之話~通信による密会~

「さて、今日の仕事はここまでにするかのぉ…」

「お疲れ様です、ギルドマスター」

「アヤツの件、どうするかのぉ…」

「≪聖戦の八芒星≫ですか…。見たのは初めてです」

「まぁ、面倒事に巻き込まれたくないというのは分からんでもないがのぉ。しかし、少なくてもこのこの大陸にある≪八大秘境≫には王国から派遣されておる騎士が……変な黒鎧ボコられたと聞いたからのぅ。明らかに王国にはバレておるのぉ」

「…しかし、所在が分からないと?」

「たぶんじゃがの。まぁ、近いうちに付近にあるギルド支部にはここも含めて連絡があるじゃろう」



コンコン!



「失礼します、ギルドマスター。通信の魔水晶ラクリマから連絡が入っております」

「噂をすれば…、じゃのぉ。本部からの通信かの?」

「いえ…それが…その。職員達が知らない者からでして…。ギルドマスターに繋げてもらえないかの一点張りでして…」

「何じゃと?誰じゃ?」




「本人はナックと名乗れば分かると仰っているのですが……」





「ヨナ以外は部屋から出ておいてもらえるかの?」

「え?よろしいのですか?」

「通信の記録は取らなくてもいいのですか?」

「大丈夫じゃ。昔の知り合いと世間話するだけじゃ」

「…分かりました」

「え、いいんですか?先輩?」

「では、失礼します。行くわよ、メイ」

「あ!待ってください先輩!」



バタン!



「それで、そのナックとは誰なのですか?」

「まぁ、待て待て。これ以上相手を待たせるわけにもいかんじゃろ」

「…それもそうですね」

「さて、久しぶりの相手じゃのぉ…」





『お久しぶりです、バドルフさん。お元気でしたか?』

「いやぁ、久しぶりじゃのぉ、ナック。こちらは元気じゃぞ。しかし、最近は年のせいか腰が痛くてのぉ。お主はどうなんじゃ?」

『ハハハ、こちらも元気にやっていますよ。同僚達に頭を悩ませていますが、それ以外は基本的に平和ですよ』

「基本的…の。お主が連絡をかけてきたのはだいたい二十年ぶりになるのかの?」

『もうそれぐらいになるんですね…』

「まぁ、この際感傷はおいておくとして本題を聞こうかの」

『いきなりですね…。こちらとしては久しぶりの旧友との会話にもう少し感傷に使っていてもよいのですが、なら単刀直入にお聞きします。



そちらに≪聖戦の八芒星≫が来ていませんか?』



「…何じゃ、≪聖槍≫か≪聖剣≫のどちらかかの?そんな大物がこんな辺境に来るはずないじゃろ?」

『いえ、その二人ではないのですが…。八芒星の一つが秘境から出たと男爵から連絡がありましたので。それで同僚に占ってもらったら近いうちそちらに赴くとの結果が出ましたので。…あの子の占いは当たりにくいのですが…』

「紅葉の嬢ちゃんかの?」

『ええ、そうですよ』

「あのチビッ子が今や同僚とはのぉ…。時の流れを感じるのぉ…」

『そう言われるとそうですね。近くにいると分かりにくいですがこのように会話すると実感できますね』

「話が脱線してしまったの。それで八芒星、しかも≪聖槍≫と≪聖剣≫以外じゃったの。しかし、それはあり得ないじゃろ?現在秘境から出て来ておるのはその二体だけじゃろ?」

『…そうですね。少々こちらと認識に齟齬があるようですね。こちらが確認できているのは四体です』

「………………四……体…じゃと!?それはまことか!?」

『ええ、それは間違いあいません。……一度場を設けて会談をした方がよいでしょう。そこで本音の話をしましょう。こちら側の使いをそちらに送ります』

「あ、ああ。分かった。こちらも準備をしておこう」

『ありがとうございます、バドルフさん。それではまた後日』





「四体じゃと?クロガネ以外にもう一体秘境から出ておるじゃと?…こんな情報どうしろとゆうんじゃ…これ儂一人で対処とか無理じゃろ?」

「………ギルドマスター。結局相手は誰だったのですか?重要な情報を持っている事は分かりましたが、いったい何者なんですか?」

「………………七……」

「はい?もう少し大きな声でお願いします」

「………≪七怪奇≫」

「は?………って、待ってください!それって──」

「魔王軍大幹部──≪七怪奇≫その一人じゃ」





「それでは行ってきます、魔王様」

≪何もお主が行かなくてもよいじゃろ?≫

「いえ、久しぶりに会話をしたら本人に会いたくなりましたので」

≪ふむ。しかし、お主自分の外見の事をちゃんと考えておるのか?黒いローブとかで全身を隠していくとしたら怪しんでくださいと言ってるもんじゃぞ?≫

「ご心配なく。コウを連れて行きますので」

≪オイオイ、お主は何簡単に城の守りを連れて行く気でおる。儂の守りはどうなるんじゃ?≫

「護衛のティフォンがいますので大丈夫でしょう」

≪まぁ、それもそうじゃの。……ん?ティフォン!ティフォーーン!ティーーフォーーン!!≫

「ティフォンならアンジェに連れられて子供たちと一緒にお菓子を買いに行きましたよ」

≪それ護衛の意味ないじゃろ!?≫

「………いえ、毎度逃げている魔王様が言っても説得力が…」





「ところで、ヨナよ」

「何でしょう、ギルドマスター?」

「…カナデ達はもう出発したのかの?」

「…出発しましたね」

「…ハァ……。どう伝えるかのぉ…」

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