小粒のダイヤと泥だらけの大岩
ランフィード防衛戦から数日後
城の食卓では王族らしからぬカチャカチャと音をたて国の主要人物達が朝食を取っていた
「つーか……またパンかよ!!俺は朝からがっつり食いたい派だっつってんだろ!このバカ!米もってこい米!」
「そんなこと言ったって今から作り直すわけにもいきませんよ」
「まったく……子供じゃあるまいし…わがままを申すでないわ」
「そうですよテンガ様、毎朝作ってくれるんですしレイラさんが可哀想ですよ」
「そうすっよ別にパンでも腹一杯になればいいじゃないっすか」
「ッチ………レイラ昼は分かってんだろうな……」
「え?ピザですか?」
「もうなんでもいいわ……とりあえず飯食ってからなんだが、アルミナとアイリは俺の部屋アルミナの覚醒とグリモア覚醒を終らせる んでアレックスはハルキと一緒に町をパトロールしてその後兵士と訓練 レイラはまぁ雑務と食事頼むわ、昼飯の後に俺はエルシェントの奴隷商会をぶっ潰しにいくこれもアイリとアルミナの3人とアデルで行くからそゆことで…んじゃ解散」
一足先に食事を済ませ
部屋に戻り準備して二人を待つことにした
「ほとんど食べてないですね…」
「そぉ落ち込むでない…昼にちゃんとした食事を用意してやれば機嫌も直るじゃろ」
「所で覚醒ってなんなんですか?」
「そなた自分の中に別の人格がおると感じた事や、他人とは大きく違う能力があったりするじゃろ?」
「はい……」
「簡単に言えばそれは前世での人格でその前世の能力も人格も引き継いでおってそれを目覚めさせるってとこかの」
「ということは、アイリス様も?」
「妾だけでは無い…アレックスもレイラもそしてテンガも転生者で皆覚醒を済ませておる」
「私の中にもなにかがいると?」
「まぁ悪魔が潜んでおるな」
「悪魔……それほど凶悪な力と言うことですか?」
「いや…そのですね…悪魔そのものが居るんですよ、つまり私達はみんな悪魔の生まれ変わりです」
「天使様を崇拝していた私が悪魔そのものだったんですか……」
「そんな落ち込むことはないっすよ?前の神様の天使ならいい人っすけど今の神は正真正銘の糞ですからね」
「その話はテンガ様に聞いたのですがにわかには信じられないと申しますか……」
「なんなら神に会ってみるか?この城におるぞ?」
「え?」
「駄目ですよ!まだ傷は癒えてないんですから!!」
「テンガなら関係なしに引っ張りだすと思うがな?」
「確かに兄貴ならやりかねませんね笑 んじゃ俺はお先に行くっす!」
「まぁよい…妾達も行くぞ」
「あっはい!」
「みなさんいってらっしゃーーい!」
自分の部屋でタバコをふかしながら待っていたテンガの元へ二人がやってきた
覚醒方法を説明したがレイラの時とは場合が違う、テンガ大好きなアイリスがキスなど許すはずもなく二人はモメにモメた
「嫌じゃ!駄目じゃ!!そんなの絶対に認めぬぞ!!」
「嫌も糞もあるか!バカヤロー!やらなきゃ事態が進展しないんだよ!!自然覚醒なんて待てるか!時間がないの知ってんだろがよ!!」
「それとこれとは話が違うわ!!浮気じゃぞ!!」
「何が違うんだよ?あ?言ってみろコノヤロー!!」
「浮気は浮気じゃ!!妾以外の女と接吻など絶対に許さん!!」
「あのぉ………」
「「すっこんでろ(おれ)!!」」
「言っとくけどな!!これは女だからじゃなくて男でもやんなきゃいけねぇんだよ!!」
「そんなの言い訳じゃ!!」
「コノヤローマジブッ殺すぞ……」
「最愛の妻に手をあげるか……お主にできるのか?」
「オレノジャマヲスルナラダレダロウガコロシテヤルヨ」
そう言い放ったテンガの目はいつもの危ない眼光とはうって変わって濁った水のように燻み冷たくアイリスを見つめていた
それは地獄を這いずり回り己以外すべてを敵としたあの頃のテンガままだった
その目を見るだけでテンガの生きてきた日常がどんなに地獄だったかを感じ取らせる……この目に臆せずじっとテンガを見据えていたのはアイリスだった
「妾はテンガを愛しておる!この深き愛があるからこそ接吻など絶対に認めぬ、これが理由じゃ…それにもし妾が他の男と接吻すると言ったらお主にはそれを許すのか?……もう一度聞こう最愛の妻に手をあげられるのか?」
「はぁ………あげらんねぇよ……それにな、他の男とキスなんか絶対にゆるさねぇぞ………」
アイリスの言葉にテンガの目は元の鋭い眼光に戻ったその目はギラつき厳しき優しさを兼ね備えた王者の目だった
「ふん!妾がテンガ以外の男と接吻など……死んでも嫌じゃ!……それでもお主は他の女とするというのか?」
「わーーかったよ!!やらなきゃいいんだろ!じゃあどうすんだよ!!」
「中の者が目覚めればこうして普通に話すことができるのであろう?ならば妾がその役をやろうではないか、目覚めたらこうして普通に話すこともできるであろ?」
「そりゃそうか……んじゃよろしくー!!アルミナこの飴みたいなの飲み込んでくれ、すぐに眠くなる」
「はっ………はい……」
宝玉を飲み込みすぐにベットで眠りに落ちたアルミナの髪を手でそっと分けてアイリスがキスをした…絶世の美女の二人のキスシーンを目の前で見たテンガは……勃起した
見慣れぬ純白の空間にて意識が蘇ったアルミナの隣にはアイリスと黒い4枚の翼を生やした美しい黒髪の女性が立っていた
「目が覚めた?」
「あなたは?」
「アスタロト……アイリの中の悪魔だよ」
「本当にいるんですね……あっ、私の中の悪魔は?」
「ん?後ろ…」
そこには白い髭を生やし背中に右側は骨のみ左側は蝙蝠のような所々穴が開いたボロボロの羽がついていた
「うわぁ!!」
「やぁお嬢さん…はじめましてじゃの」
「あんただったんだ……久し振りオロバス、というかあんた何で転生してんのよ」
「地獄に居るのも飽きたのでな、新たな世界を求めたじじいの遊びじゃよ」
「ファンキーなじじいだよあんたは」
「いきなりで済まぬがお主はどっちの側じゃ?」
「中立じゃよ娘さん」
「それは場合によってはどちらにも付くということじゃな?」
「ワシはもう引退して自由に生きておるもう戦いには関わるつもりはない、つまりどちら側でもないと言うべきか」
「オロバスはね元々ルシファーの軍師だったんだよこのじいさんは優しそうな顔してるのにえげつない作戦立てたりとにかくすごかったんだけど、いきなり引退したいっていいだして…それをルシファーのバカは即答で いいぜ って本当に勿体ないというかバカというかやっぱりバカ」
「そんなすごいお方なんですね」
「そんなすごいお主がなぜ最前線を退いたのじゃ?」
「なんとなく?ただ仕事をするのがめんどくさいとふと思ってのその場で決めたのじゃ」
「なっ?!」
「ムリムリ…このじいさんの頭の中は宇宙みたいだから何を考えているかを聞くのもムダ」
「破天荒なご老人じゃの……」
「ルシファーってテンガ様の事ですよね?オロバス様!私はテンガ様の元で力を振るうと決めておりますしかし私は他の皆様とは力がちがいすぎます…そこでオロバス様の…」
「いいよ」
「「「え?」」」
3人ともきょとんとした表情のまま状況が飲み込めなかった
「じゃからワシの力が欲しいのであろう?よいぞ」
「あっ…ありがとうございます!」
「ねぇ、オロバスまたルシファーの軍師になる気はない?今は仲間が少なすぎる…アイツのために少しでも戦力がほしいの」
「ルシファーの小僧はワシの事を一番理解しとるよワシの扱いが一番上手いのも知っておろう…それに対する答えなら小僧が知っておる」
「それじゃあアイツに聞いてみるね」
「オロバス様私達の契約内容はどうしましょうか?」
「そうじゃの……ワシが退屈せぬようにたくさんの本を読んでくれお主の記憶からその書物を読もうとおもう」
「分かりましたすぐに用意し読むとします、元々読書は好きですし私が過去に読んだ7万冊の本の記憶もありますので退屈はしませんよ」
「そりゃ楽しみじゃわい」
「それじゃ私達戻るね!すぐにグリモアを取り込むからよろしく」
「うむ、」
再び意識が消えていきすぐにベットから飛び起きた
「よう…終わったか?」
「しっかりと契約を結んできました」
「ならよかった…ところでさっきルシファーがオロバスのじじいが仲間になるから本を買っとけっていってたが意味がわからん」
「なるほどの、それがオロバスの答えか……」
「ですね!」
「まぁいいわ……んで」
「テンガ様…グリモアという本を取り込めばよいのですね、なるほど多少容姿が変わるのですか…」
「なんで知ってんだ?容姿が変わるのは教えてねぇぞ」
「なんで…ですか…ああ、それはですね…私の固有能力みたいです、」
イービルメモリー(邪悪な記憶)
今までの経験、体験、書物などから得た情報をもってすべての問いに対する完璧な答えを導きだす
情報が足りない場合今ある情報で導きだせる最善策が浮かぶ
のちのち出るが相手に傷を負わせると相手の経験、体験、記憶を追体験することができ、それは新に己の物とすることができるがそれは脳への負担半端ではなく同時に複数追体験出来なくもないが命の危険がかなり高い
「なんかわかんねぇけど凄そうだな」
「私だけの記憶ではなくオロバス様の情報も使えるみたいです」
「じゃあさ……」
途端にものすごい殺気がアルミナを襲い身の回りをいくつもの凶器が取り囲む
「俺に殺されない答えは?」
試す為とはいえ本物の殺意
「ありません…どんな行動や言葉でも私は殺されます、それにわたしの力じゃ抵抗も無駄です」
「正解…今のは何があろうと殺すと決めていたからな」
「なかなかに面白いですねこの能力……」
「それは置いといて次はグリモアじゃ」
「それなんだがな…俺の時と同じように聖の力を天使からもらっているって事は拒絶反応がでるんじゃねぇかっておもうんだがどうなんだ?」
「それに関しては覚醒したときに打ち消されている様です」
「それじゃあすぐにやるか」
ジッパーから古ぼけたグリモアを投げ渡した
「これはなかなかに面白い書物ですねこのまま吸収するのが惜しいですよ」
開いたグリモアをソッと胸に抱くとまばゆい光がアルミナを包んだ
光が消えそこにはやはり少し容姿が変わったアルミナが立っていた
赤茶の髪はキレイなライムグリーン
背中にはオロバスと同じ1対の翼が
頭には後ろに反り返った2本のニアラの様な角が生え美しいコバルトブルーの瞳が輝いていた
「どうだ気分は?」
「頭と背中には違和感がすごいです」
「妾達も最近見つけたことなのじゃが、角や翼は自分の意思で小さくすることもできるが完全に消し去ることはでなかったし感情の高ぶりや戦闘状態では魔力に反応してもとに戻り大きくなったりもする」
「まぁ慣れだな………2億7716万か…」
「ほう…」
「頭脳派にしちゃかなりの戦力だな」
「2億……破格の数値ですね」
「何を言うておる?テンガは7億を余裕で越えておるぞ」
「はぁ?!」
「単純に数値だけみるとお前は俺らの中で最弱だぞ?まぁインテリだからしゃーないけど」
「精進いたします」
「じゃあ…これからお前に武器と給料を渡す」
「給料?ですか?武器はありがたいのですが…」
「まぁ一応軍師として雇う訳だからな…金貨1000枚くらいか?」
「え?いや……」
「やっぱりすくねぇか……おれとしたことがケチッたな」
「多すぎます!!それに私は給料などいりません!」
「バカヤローこういうのはちゃんとしとかなきゃいけねぇんだよ」
「しかし!」
「んじゃ1500枚ね決定…文句言うなよ?命令だ」
「分かりました……」
「武器だが、確かランスを使ってたな…」
「出来れば盾も欲しいのですが…」
「そうなると……これだな」
ジッパーから手のひらサイズの髪止めとリングをそしておカネを出して投げて渡した
「その髪留めが エグゼション んでその指輪がイージスな お前 前髪長いからちょうどいいだろ使い方は教えるまでもないか」
「すでに答えはでてます……」
「鎧はどーする?」
「いえ必要ありません…今の私にとっては鎧など重りでしかありませんから」
「とりあえず武器だしてみろ」
右手に極太のロングランス左手には重厚な蛇の装飾が施された盾が現れた
「てかさランスって多対戦に向いてるのか?」
「基本は向いてませんが今の私なら振り回すことすら容易にできますからなんの苦もないでしょう」
「まだ11時くらいか……腹へったな…まぁいいや…おい!!レイラ!!!飯!!!!!!」
「はぁ…全くこの男は…改めてよろしく頼むぞ妾達と共にあの男を支えてくれ」
「元よりそのつもりです」
「少しはやいが食事にするか」
まだ仕事の残っているレイラに無理矢理早く昼食と弁当を作らせアデルを伴いエルシェントの奴隷商に向かう四人その道中の車内
「まぁ10日くらいかな……着くまでに…今回の戦争で7国会議も延期になったし時間ができたのが助かりだわ」
「往復で20日ですか……」
「アデルがいるから仕方なく車移動ってだけで俺達だけなら飛んでいけるからもっと早く着くんだがこればかりは仕方ない」
「なんで俺を連れてきたんですか?」
「お前しばらくエルシェントで住み込みで改革の手伝いをしてこい」
「なるほどそれで」
「アイリ!俺寝るからよろしく、食糧と弁当は冷蔵庫に入ってるから自分達で好きにしてくれ」
「なら妾も共に寝よう!アルミナお主も一緒にどうじゃ?勿論妾の隣じゃが」
「そうですね、覚醒した体を慣らすためにも肉体の休息は必要ですからおことばに甘えて」
「というわけじゃ一番下っぱのアデルお主は運転席にて周囲の監視を頼むぞ、なんか用があるなら妾達を起こせばよい」
「あとは俺に任せてください………これでも騎士団長代理なんだけどな…したっぱ扱いされるのは久し振りだな」
車の外見に反して車内はキャンピングカーの様になっており以前のただ座席があるの、とは違いキングサイズのベットにキッチン、シャワーなど一戸建ての並の空間が広がっていたこれもアーティファクトのなせる技
簡単に言うと外から見たらただのキャンプ用の小さいテントでも中は東京ドームみたいなこともできる
そんなこんなで食っちゃ寝を繰り返し9日目で巨大な岩壁にできた洞窟が見える丘に到着したそこでは実際に貴族が奴隷を買いに来ていた
「ほーあれか……本当にやってんだな…」
「まぁ普通に人を雇うより安いですからね」
「貴族が金をケチるって……金があるのに…」
「金がある奴はケチだって決まってんだよ」
「またお主は根拠のないことを…」
「まぁ金持ちだからってやって良い事といけない事くらいはわかってんだろうからな、万国共通子供でも知ってらぁ悪いことをした人がどうなるか……」
「テンガ様の言うとおりですね…」
「お主の今のその凶悪な顔…どっちが悪者か分からんのぉ…」
「アデルお前はどーする?一緒にくるか?お前の目的は違うからここで待っててもいいぞ?」
「騎士団長代理として王様が行くのに行かない訳がないでしょう」
「アルミナは力の慣らしも兼ねて敵の殲滅を頼むわ、アデルは子供優先で逃がしてやれ、アイリは貴族どもに鉄槌でもくれてやればいい…俺は敵のボスと平和的に話し合ってくる んじゃ仲良く皆でいきますか…」
「「「「了解…」」」
アルミナ アイリス テンガの3人が一斉に斜面を駆け降りていく
少し遅れてアデルも危ない足取りで斜面を下る
「ようこそいらっしゃいました!昨日いい奴隷をまた仕入れましてね、どうです?拝見なさいますか?」
「ほほぅなら見せてもらうか」
「兄貴!!敵襲です!!西の丘から四人!!」
「バカヤロー!!たった四人くらい てめぇらで何とかしろ!お客様に不安を与えるんじゃねぇ!」
「いや構わんよ、生の殺し合いなどなかなか見れるものではないのでな余興にもってこいではないか」
「わかりました、お前ら派手に殺せよ!」
「うっす!!」
同じく敵を目視したテンガ達も行動に移る
「正面から50!!」
「アルミナそのまま突っ込め!アイリスは空からあのお客さんにプレゼントしてやれ!アデルは……まだ来てねぇのか…まぁいいや」
「発動!!」
エグゼションとイージスを発動し前方の敵をランスで薙ぎ払ったその威力は凄まじく当たり処によっては頭が吹き飛ばされる者体が真横にくの字にへし折れる者など様々だった
「俺は手を出さないから好きにやれや」
それぞれ武器を手にアルミナに襲いかかるもエグゼションのそのリーチと技術で近づかせない
しかし一人が重工な鎧姿でこちらへ猛進してきた
それをエグゼションで一突き串刺しにしたがランス突きでは急所を突かない限り即死はさせられない助からない重傷を負わせたが がっしりとランスを捕まれた今のアルミナの力ならなんとでもなるがそれは無駄なモーションそれが僅かな隙を生む
「仕方ないですね」
捕まれたエグゼションの持ち手を強く握り込み右に捻るとランスの中から長巻が現れた
言うなればエグゼションはその長巻の事ランスはただの鞘
うっすらと濡れた様な輝きを放つ白銀の刀身は芸術そのもの
またエグゼションも形状変化型のアーティファクトであり変化の種類は三種類
1つは長巻
2つ目は薙刀
刃渡り80センチの黒い刀身の薙刀
3つ目はハルバード
ドラゴンの尾を模した矛の真下にドラゴンの羽を模した大きな斧が付いている
3つの武器を使い分け悪魔で一方的な殲滅より武器に慣れるために練習として戦っていた
「ここは任せる」
「お任せください」
ゆっくりと戦場の中をアジトに向かい歩き出した
そんな無防備なテンガに敵が襲いかかるがタバコを吸うテンガは顔色ひとつ変えずまたその歩みを止めることもなかった
テンガに近付く敵はすべてアルミナによって排除されていった
「なんなんだ、奴等は!」
「たった四人だぞ!しかも二人は姿を消しているのに何をてこずっているんだ!」
「読み間違えた!すまんが私はここで帰らせてもらう!」
「ふふ……そう急がずともゆっくりしていけばよかろう…まぁ一人も逃がさぬがの…」
「だれだ!!」
上空からゴミを見るかのように貴族と商人を見下ろすアイリスがいた
「おお!!なんと美しい!おいあの女を捕まえろ!私の奴隷に欲しい!」
「女一人なら俺だけでもなんとかなりまさぁ!お任せを!おい!女お前は高く売れそうだ!」
「妾を奴隷に?笑えんな……」
「んがぁ!!!」
みるみる商人が干からび数秒の内にミイラのような姿になった
「ひぃ!!お前何をした!!」
「水を拒絶しただけじゃよ?」
「拒絶?なんの事だ!もっもしかして私にも同じことをする気か!私はランフィードの貴族だぞ!私を殺すと法律のもとランフィード国が貴様を殺すぞ!さぁ降りてこい!私の奴隷にしてやる!!」
「ほ~」
「何やってんだ?まだ終わってねぇのか」
「のぅテンガよ、」
「あんだよ?」
「ここの貴族様が妾を奴隷にすると申しておるのだが?」
「あ?」
テンガぶちギレ
留めなく溢れ出す殺意に商人は呼吸すら困難になっていた
「お前も私に危害を加える気か!いかに貴様が強くても、私に手を出したらランフィードの国王が軍を率いてでもお前を殺しにくるぞ!!わかったらさっさと膝まずけ!!」
「ああ…そうかよ…初めましてランフィード国王神崎テンガだ…奴隷売買の法律違反に及び俺の嫁にふざけたこと抜かした事そんで俺に舐めた口を聞いた罪でお前死刑…人間ミキサーの刑に処する」
「こんな小僧が新しい国王だとぉ!!やめろー!!」
胸ぐらを掴み上空に放り投げた
「うわぁぁぁ!!」
落下してくる途中に上空にいるアイリスと目があった
「達者での…」
下では頭上でデスサイズを高速回転させていた
そのデスサイズに向かって落下し悲鳴をあげるまもなく粉々に切り刻まれる光景はまさにミキサー
しかもちゃっかりアイリスはテンガが汚れぬように汚れを拒絶していた
「国王の顔と名前くらい覚えとけってんだよバーカ」
「妾とっても怖かったのじゃ!!」
毒を吐くテンガにアイリスがすり寄ってきた
「あーはいはい…行くぞ」
「本当に怖かったのじゃ!!」
アイリスにじゃれつかれながらも洞窟に入るとそこには胸から血を流し倒れているアデルと血まみれのナイフを握りしめたプラチナブロンドの少女が立っていた
「……何してんだお前…」




