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ラップ付き小説 ReversCrown 元気ないやつこっちおいで  作者: egubi
俺たちがリバースクラウンだ

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21/60

1-6-5 SHOWTIME

mcRC「この小説の歌は実際に聴けるから、聴きながら読んでみてくれよな」

聴く場合はこちら:

コピペしてブラウザに貼り付けて、、、。とぶぞ。


SHOWTIME!

https://youtu.be/RrqmZjsded4?si=kZt8W-O5sWGhMJaN


ATTACK

https://youtu.be/tRSOHKXvij8?si=xqiYugwdtS0mTWMu


SAY IT TO ME

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM


ORIGIN

https://youtu.be/v7r3_l4mYQM?si=l1vPLtDcNWjW9O6H


nofake

https://youtu.be/oV7c-3TJMgM?si=WDW85lU6iqQsmqZy


決めろ!はコチラ

https://youtu.be/P_2d3hcx3Uw?si=hvvTW3RMB2adTtwN


RUN IT

https://youtu.be/ptZZJdr_2hc?si=1Fw9cRYCdJAd1so4


ORDER

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM


最初は、うまく渡ったと思った。


リバクラが袖に下がったあと、次のバンドのギターが鳴った。

一音目は、ちゃんと会場を掴んでいた。


客席も前を向いていた。


さっきまで「TAKE OFF!」と叫んでいたリバクルーたちも、きちんと次の音を聴く姿勢になっている。

初見客も、まだ帰っていない。

前方の熱は残り、奥の客もスマホを見ずにステージを見ている。


mcRCは、袖でそれを見て、少しだけ息を吐いた。


「……よかった」


本当に、そう思った。


あの熱を奪っただけで終わらなかった。

次の出演者に、ちゃんと渡った。


前回、アンコールを断った夜から、自分たちなりに考えてきたことがある。


勝つことと、場を壊すことは違う。

盛り上げることと、奪うことは違う。

自分たちだけが気持ちよくなって、後ろに焼け野原を残すのは違う。


今日、TAKE OFFまでやって、それでも次のバンドの一音目に客席が向いた。


それなら、たぶん間違っていない。


wataは壁にもたれて、水を飲みながら言った。


「な、渡ったやろ」


mcRCは頷いた。


「うん。渡った」


EGUIも、ステージを見ながら短く言う。


「ええ音やな」


wataが少し驚いた顔をした。


「EGUIが人を褒めた」


「褒めるやろ」


「いや、褒めるけど、今の言い方が普通に素直やったから」


EGUIは横目でwataを見る。


「うるさい」


wataは笑った。


mcRCも少し笑った。


その笑いの奥で、まだ胸は熱かった。

でも、ようやく落ち着き始めていた。


ATTACKで撃って、TAKE OFFで飛んだ。

今日のリバクラは、たぶんかなりやれた。


そう思った、その数分後だった。


音が、途切れた。


最初は演出かと思った。


ギターの音が一瞬抜ける。

同期音源の低音が薄くなる。

ボーカルが声を出しかけて、少しだけ眉をひそめる。


ステージ上のメンバーが、互いに目を合わせる。


ドラムが軽く繋ごうとする。

ベースが一音だけ鳴らして、止まる。

ギターの男が足元の機材を見下ろす。


客席は、まだ笑っていた。


「あれ?」

「トラブル?」

「演出?」

「止まった?」


最初は軽いざわめきだった。


でも、ステージ上の空気はすぐに変わった。


スタッフが走る。

PA卓の方から別のスタッフが手を上げる。

ギターの足元にしゃがむ人。

ボーカルがマイクを持ったまま、何か言おうとして、言えない。


mcRCは、袖で体を起こした。


「……トラブル?」


wataも壁から離れる。


「っぽいな」


EGUIは何も言わず、ステージの足元を見ていた。


そこからの数分は、やけに長かった。


スタッフがケーブルを差し替える。

電源を見直す。

別の入力に変える。

ボーカルが客席に向かって「すみません、少々お待ちください」と言う。


客席は最初、拍手で支えようとした。


「大丈夫!」

「待ってるよ!」

「がんばれー!」


その声は温かかった。


でも、時間が経つほど、空気は冷えていく。


悪意ではない。


ライブハウスの熱は、止まると逃げる。


さっきまで会場全体を押していた低音が消える。

照明だけが残る。

客の咳払いが聞こえる。

グラスの氷の音が目立つ。

誰かがスマホを取り出す。

後ろの方で、小さく「どうなるんだろ」と声がする。


熱は、目に見えない。

でも、引いていくのは分かる。


mcRCには、それが見えすぎるほど見えた。


さっきまで上がっていた手が下がる。

前のめりだった体が、少し後ろに戻る。

客席の視線が、ステージからスタッフの動きへ移る。

「音楽を聴く顔」から、「状況を確認する顔」へ変わる。


そして一番きつかったのは、ステージ上のバンドの顔だった。


ボーカルは笑おうとしていた。


でも、口元だけだった。


ギターの男は、足元の機材を見つめたまま、肩を落としている。

ベースはスタッフに何か説明しているが、声が少し焦っている。

ドラムはスティックを握ったまま、何も叩けずに座っている。


さっき親指を立ててくれたボーカルの男が、今は小さく頭を下げ続けている。


mcRCは、胸の奥が少し痛くなった。


これは、見ていてしんどい。


wataが低く言った。


「……あの顔は、きついな」


EGUIが頷く。


「しんどい」


「俺らも、もし音源出んかったらああなるな」


wataが冗談っぽく言おうとして、言葉の途中でやめた。


笑えなかった。


機材トラブルは、誰にでも起きる。


準備しても起きる。

確認しても起きる。

本番でだけ、なぜか起きる。


だからこそ怖い。


場に立つ人間なら、あの顔の意味が分かる。


自分のせいで場が止まっている。

客が待っている。

スタッフが動いている。

時間が過ぎていく。

誰も責めていないのに、自分で自分を責め始める。


その地獄。


ステージ横で、スタッフの一人が主催者らしき男に近づいた。


白いポロシャツ。

白髪。

サングラス。


室内なのにサングラスを外していない。


年齢は五十代くらい。

顔立ちは整っているのに、表情が冷たい。

白いポロシャツも清潔感はあるのに、なぜか近寄りがたい。


見た目だけなら、優しそうではない。


むしろ、ちょっと損をしている。


冷たい人に見える。

怒っていなくても怒っているように見える。

何も言っていなくても「判断中です」と顔に書いてあるような人だった。


その男が、スタッフから何かを聞いて、短く頷いた。


そして、ステージではなく、袖の方を見た。


mcRCと目が合った。


一瞬。


冷たい視線だった。


いや、冷たいというより、速い。


感情ではなく、状況を見ている目。


その男が、スタッフに何かを言った。


すぐに別のスタッフが、リバクラの方へ走ってきた。


「すみません」


息が少し上がっている。


「急なお願いです」


mcRCは立ち上がった。


「はい」


スタッフは一度、ステージの方を見た。


「メインの機材が復旧しません。代替も、今すぐは無理です」


wataが小さく舌を打つ。


怒りではない。

悔しさに近い音だった。


スタッフは続ける。


「PAとスピーカー、マイク、音源再生は生きています」


EGUIが顔を上げる。


「音源は出る?」


「はい。リバクラさんの音源なら出せます」


スタッフは、少しだけ言いにくそうにした。


「このままイベントを止めると、返金対応も含めてかなり厳しくなります」


mcRCは、その言葉の重さを受け取った。


返金。


客の時間。

チケット代。

会場費。

スタッフ。

出演者。

主催者。

次の予定。

全部が絡む。


ライブは、感動だけでできていない。


金と時間と人の動きでできている。


スタッフは頭を下げた。


「もう一度、場を上げてもらえませんか」


wataの顔が、少しだけ変わった。


EGUIは、ステージのバンドを見ている。


mcRCも見る。


ボーカルの男が、申し訳なさそうに客席へ頭を下げていた。


ギターの男は、まだ足元を見ている。


スタッフが「少し確認します」と客席へ説明している。


フロアは、かなり静かになっていた。


しんみり。


まさに、その言葉だった。


さっきまで飛んでいた場所が、地面に落ちてしまっている。


mcRCは短く言った。


「少しだけ、三人で話していいですか」


スタッフが頷く。


「お願いします。すぐで大丈夫です」


三人は、袖のさらに奥、機材ケースの横に寄った。


リバミーティング。


時間はない。


でも、こういう時ほど、三人で一度目を合わせる必要がある。


wataが最初に言った。


「やるやろ」


EGUIも即答する。


「やる」


mcRCは、すぐには答えなかった。


やる。


答えは決まっている。


でも、何をどうやるか。


それを間違えると、ただの横取りになる。


「まず、あのバンドを悪者にしない」


wataが頷く。


「そこは絶対」


EGUIも言う。


「トラブルを笑わん」


「うん」


mcRCは続けた。


「客に“代わりに俺らが来たぞ”って見せ方もしない」


wataが少し顔をしかめる。


「それやったら最悪やな」


「うん」


「じゃあ、どう出る?」


mcRCは、一度ステージの方を見た。


冷えた客席。

しょんぼりしたバンド。

走るスタッフ。

サングラスの主催者。


全部が見える。


その全部を、壊さずに動かす必要がある。


EGUIが低く言った。


「準備は大事やな」


wataが一瞬黙って、それから笑った。


「自分らの曲に自分らが殴られてるやん」


mcRCも、思わず笑った。


緊張の中で、少しだけ空気がゆるむ。


「ほんまそれ」


EGUIは続ける。


「決めろ、やろ」


wataが頷く。


「準備してたから、今出せるかどうか」


その言葉で、三人とも黙った。


出せるものがある。


本来、今日出すつもりはなかった曲。


まだ配信でも、ライブでも出していない。


こっそり準備していた曲。


wataが先に口にした。


「SHOWTIME」


mcRCの胸が、一段強く鳴った。


EGUIが頷く。


「出せ」


mcRCは少しだけ苦笑した。


「このために用意したわけじゃない」


wataがすぐに返す。


「それはそう」


「でもさ」


mcRCは、正直に言った。


「仮にこういうシーンが来てしまったら、ここで出せたらかっこいいよなって気持ちが……なかったとは言えん」


wataが片手を上げた。


「俺もあります」


EGUIも低く言う。


「ある」


mcRCは二人を見る。


「お前もあるんかい」


「あるやろ」


EGUIの表情は変わらない。


「隠してたわけじゃない。ただ出すべき瞬間まで磨いてただけ」


wataが目を開いた。


「それ歌詞やん」


mcRCも、思わず笑った。


「お前、今自分で言ってること分かってる?」


EGUIは少しだけ目を逸らした。


「知らん」


「SHOWTIMEのラインやん」


wataが笑う。


「本人による伏線回収」


でも、笑いは一瞬で終わる。


mcRCは真面目な顔に戻った。


「SHOWTIME一曲で全部は埋まらん」


wataが頷く。


「その後、普通に曲やるしかない」


「DJみたいに繋げんぞ」


EGUIが言う。


「DJおらん」


wataが少し笑った。


「こういう時、曲をかっこよく繋げるやついたら強いよな」


mcRCは、思わず想像した。


曲と曲の間を切らさない人。

音を止めずに空気を作り直す人。

ライブ中に、完成した曲を壊して、別の形に繋ぎ直せる人。


「DJみたいな?」


「そう」


wataは言った。


「俺らの曲を、ライブで壊して繋ぎ直すやつ」


mcRCは眉を寄せた。


「壊すな」


少し間を置く。


「……いや、でも、それできたら強いな」


EGUIが短く言う。


「いつか欲しいな」


その言葉は、流れの中に消えた。


今はまだ、名前も形もない。


でも、何かが未来に置かれた。


wataが手を叩く。


「で、今はDJなし。だから曲間MCで繋ぐ」


mcRCが頷く。


「SHOWTIMEで再点火」


「その後、既存曲を一曲ずつ普通に置く」


「MCで場を整えて、最後までイベントとして成立させる」


EGUIが言う。


「やること見えたな」


「うん」


スタッフが、少し離れたところからこちらを見ている。


時間はない。


mcRCは、二人を見た。


「行こう」


wataが笑う。


「It’s showtime」


EGUIが低く言う。


「言うと思った」


三人は、スタッフの方へ戻った。


mcRCが言った。


「やります」


スタッフの顔が、はっきり変わった。


「ありがとうございます」


「ただ、一つだけ」


「はい」


mcRCはステージの方を見た。


「バンドの人たちを下げるような見せ方はしません」


スタッフは、一瞬だけ目を見開き、それから深く頷いた。


「お願いします」


白いポロシャツの男――後で新川と名乗ることになるその人が、少し離れたところから見ていた。


表情は変わらない。


でも、ほんのわずかに顎を引いた。


承認の合図のようだった。



ステージ上で、スタッフがマイクを取った。


「申し訳ありません。ただいま機材トラブルにより、復旧を試みておりますが、すぐの再開が難しい状況です」


客席がざわめく。


「えー……」


「マジか」


「終わり?」


「返金?」


スタッフの声は硬かった。


「ただ、このままイベントを終わらせるのではなく、急遽、Reverse Crownさんにもう一度ステージをお願いすることになりました」


一瞬。


客席が、意味を理解するまで少し間があった。


そして。


「え!?」


「リバクラ!?」


「もう一回!?」


「まじ!?」


「やば!」


前の方のリバクルーは沸いた。


でも、mcRCはその沸き方に少しだけ注意した。


ここで、喜びすぎると違う。


自分たちの再登場は、誰かのトラブルの上にある。


そこを間違えたら、この場を救うどころか、傷つける。


三人はステージへ戻った。


さっきとは違う緊張があった。


TAKE OFFのアンコールとは違う。


今度は、熱を受け取るのではなく、落ちた場を拾い上げる。


mcRCはマイクを上げた。


「まず」


フロアが静まる。


「さっきのバンドに、拍手ください」


一瞬、客席が止まる。


mcRCは続けた。


「トラブルは、誰にでも起きます」


「俺らにも起きます」


「今日、あの人たちは悪くない」


「この場に立とうとして、音を出そうとして、それでも機材が止まった」


「だから、まず拍手を」


客席から拍手が起きた。


最初は前から。


それが中ほどへ、奥へ広がる。


ステージ横で、バンドのメンバーたちが頭を下げている。


ボーカルの男は、唇を噛んでいた。


ギターの男は、顔を上げられない。


それでも拍手は続いた。


mcRCは、その拍手を少し待った。


ちゃんと届くまで待った。


それから言った。


「で」


空気が少し変わる。


「ここで終わるのも違う」


wataがマイクを上げる。


「人生、予定通りいかんね!」


客席から笑いが起きる。


「ほんまにいかん!」


「今日リアル!」


wataは続ける。


「でもな、こういう時のために、俺らにはあの曲があるわけです」


EGUIが低く言う。


「準備は大事やな」


客席の一部が反応する。


「決めろ!」


「準備!」


wataが笑う。


「そう! 自分らで言ったことに自分らが殴られてます!」


笑い。


冷えていた空気に、少し血が戻る。


mcRCは、そこで声を落とした。


「このために作ったわけじゃないです」


「でも」


「こういう瞬間に出せたらかっこいいなって、少し思いながら準備してた曲があります」


ざわめき。


「新曲?」


「まだあるの?」


「まじ?」


「ここで?」


mcRCは客席を見た。


前列。

中ほど。

奥。

トラブルを起こしたバンド。

スタッフ。

白いポロシャツの男。


全部を見る。


「隠してたわけじゃない」


「出すべき瞬間まで、磨いてただけです」


wataが小さく言う。


「それな」


EGUIがマイクを握る。


「見れば分かるやろ」


mcRCが頷いた。


「SHOWTIME」


音が落ちた。



最初のフレーズで、会場の空気が変わった。


ATTACKの鋭さでもない。

TAKE OFFの上昇でもない。


SHOWTIMEは、夜に切り替わる曲だった。


昼の顔を脱ぐ曲。


抑えていた熱を、隠していた衝動を、出すべき瞬間に出す曲。


Hook。


「It’s showtime」


前列がすぐに反応する。


「showtime!」


「今夜は showtime」


中ほども、まだ探りながら返す。


「showtime!」


「隠すな no more, it’s showtime」


wataが手を上げる。


「昼の名前じゃ測れない衝動が going on」


客席が、明らかに前へ戻ってくる。


さっきまでのざわめきが、少しずつ拍に揃っていく。


「ネクタイほどいて let it go, it’s showtime」


スーツ姿の客が、笑いながら自分の首元を触った。


「見ればわかるだろ

今夜の俺らは別モン」


そこで一段、声が上がった。


mcRCのVerse。


「定時すぎ ガラスに映る face still calm」


ステージの明かりが、mcRCの横顔を照らす。


昼の顔。


誰かの部下。

誰かの同僚。

誰かの上司。

誰かの店員。

誰かの社員。

誰かの父。

誰かの息子。


その名前では測れないものがある。


「会釈 会議 数字 全部こなしてきた

でもそれで俺の全部だと思うなよな」


客席の大人たちが、笑うというより、少し深く頷いた。


これは、ただ夜遊びの曲ではない。


昼を否定していない。


昼をこなしてきたから、夜に出せる熱がある。


「スーツは仮の skin 本体は夜に出る」


wataが横で合いの手を入れる。


「本体ログイン!」


客席が笑う。


EGUIが低く言う。


「ログイン言うな」


さらに笑い。


笑いが戻ってきた。


それが大きかった。


止まった場に、まず必要なのは完璧な感動ではない。


笑える呼吸。


客が「あ、まだこの夜は終わってない」と思える隙間。


mcRCはそれを感じながら続ける。


「隠してたってしゃあない 見せるための days

積み上げてきたもんが今夜の証明」


そのラインで、さっきのリバミーティングの言葉が、ステージ上に立ち上がった。


準備していたから、今出せる。


見せるための日々。


それは曲の話であり、この瞬間そのものだった。


Hookに戻る。


「It’s showtime

今夜は showtime」


今度は、中ほども返している。


「showtime!」


「ネクタイほどいて let it go, it’s showtime」


wataが客席を指す。


「ほどけるもんなら、ほどけ!」


客席から笑い。


「仕事帰りなんだよ!」


「ネクタイない!」


「心のネクタイほどけ!」


wataがそれを拾う。


「いいね! 心のネクタイほどいて!」


EGUI。


「ださい」


wata。


「客席の名言にださいって言うな!」


場が笑う。


でも、その笑いがフロアの温度を上げていた。


wataのVerseに入る。


「人波 光 交差点で crew と合流

雑踏の中ほど輪郭が立つ true」


言葉が走る。


さっきまで止まっていた会場の足が、もう一度動き始める。


「群れのフリした solo じゃねえぞ bro

それぞれ背負ってここで混ざる鼓動」


このラインで、さっきのトラブルの影が少し変わった。


それぞれ背負っている。


リバクラだけじゃない。

バンドも。

スタッフも。

客も。

主催者も。


みんな、それぞれ何かを背負ってここにいる。


「喧騒も伴奏 歩幅はもう統一行動」


さっきまでのざわめきが、今度は本当に伴奏になっていた。


客の声。

拍手。

足音。

笑い。

グラスの音。


全部が、SHOWTIMEの中へ入っていく。


「見せ場なら自分で作る それがルール」


wataの声が弾ける。


「合図ひとつで空気が変わる瞬間

“今日の俺ら、なんか違う”って皆が言う晩」


客席が沸く。


「違う!」


「別モン!」


「SHOWTIME!」


もう場は戻っていた。


いや、ただ戻っただけではない。


一度落ちたからこそ、もう一度上がった時の熱が濃くなっている。


冷えかけた空気を知っているから、今の温度が分かる。


EGUIのVerse。


照明が少し落ちる。


「部屋の鏡の前 無言で整える襟

仕事中の俺なら知らない目つき」


この歌詞で、会場はまた聞く。


EGUIの声は、騒がしい曲の中でも、言葉だけを前に出す。


「強くなるってのは怒鳴ることじゃない

黙ってても伝わる密度を持つことだ」


さっきまで「SHOWTIME!」と叫んでいた客が、一瞬だけ静かになる。


いい静けさだった。


止まった静けさではない。


聞くための静けさ。


「隠れてたわけじゃない ただ選んでただけ

出すべき瞬間まで磨いてただけ」


そのラインが落ちた瞬間、客席の何人かが声を漏らした。


「うわ……」


「それ」


「今やん」


そう。


今だった。


この曲の歌詞が、この場そのものになった。


隠れてたわけじゃない。

ただ選んでただけ。

出すべき瞬間まで磨いてただけ。


SHOWTIMEは、トラブル対応のための曲ではなかった。


でも、この瞬間に出すためにあったように聞こえた。


Final Hook。


三人が前へ出る。


「It’s showtime

今夜は showtime

隠すな no more, it’s showtime」


会場が返す。


「showtime!」


「服も汗も視線も全部が証拠」


前列が手を上げる。


中ほども上がる。


奥も、今度は迷っていない。


「ここから先はもう隠れない mode」


wataが叫ぶ。


「見ればわかるだろ!」


客席が返す。


「今夜の俺らが本物!」


EGUIが少しだけ驚いた顔をした。


返せた。


まだ初披露の曲なのに、客席がもう返している。


リバクラの曲が、また一つ、場で生まれた。


「昼を脱ぎ捨てて夜に名を刻もう」


「It’s showtime」


「誰にも真似できないまま行こう」


最後のライン。


「見ればわかるだろ

今夜の俺らは別モン」


音が切れた。


一瞬、静かになる。


今度の無音は、安心の無音だった。


止まった無音ではない。

落ちた無音でもない。


「戻った」と全員が分かっている無音。


そして、拍手。


歓声。


「SHOWTIME!」


「新曲やばい!」


「ここで出すの反則!」


「助かった!」


「バンドも拍手!」


「リバクラ!」


mcRCは、すぐにマイクを上げた。


ここで自分たちだけに拍手を集めてはいけない。


「ありがとう」


「でも、まだ終わりません」


客席が沸く。


wataがすぐ言う。


「いや、ここから全部新曲は無理です!」


笑い。


mcRCも笑う。


「無理です」


EGUI。


「持ち曲をやる」


wata。


「正直でよろしい」


mcRCは客席を見る。


「ここからは、俺らが持ってる曲で、残りの時間を預かります」


「曲と曲の間、少し話します」


「音は繋げません」


wataが続ける。


「DJいないんで!」


客席が笑う。


「DJ欲しい!」


「いつか入れて!」


「曲繋ぐ人ほしい!」


wataが乗る。


「そうなんよ! こういう時、曲をかっこよく壊して繋いでくれるやついたら強いんよ!」


mcRCが横から言う。


「壊すな」


EGUI。


「でも、いたら助かる」


客席から「伏線?」という声が飛ぶ。


wataが笑う。


「うるさい! まだ何もない!」


mcRCは、笑いながらも少しだけ胸に引っかかりを覚えた。


まだ何もない。


でも、いつか。


その余白だけが、心のどこかに残った。


そこからのリバクラは、SHOWTIMEほど細かく見せる必要はなかった。


ただ、止まらなかった。


曲間ごとに、mcRCが場を整えた。


「ここからもう一回、入口を作ります」


そう言って、客の声を拾う。


wataが軽口で緩める。


「まだ体力ある人? ない人? ない人は気持ちだけで!」


EGUIが短く落とす。


「無理はするな。でも帰るな」


「どっちやねん!」


笑いが起きる。


既存曲を一つずつ置く。


最初に、客が参加しやすい曲。

次に、背中を押す曲。

その後、少しだけ熱を締める曲。

最後は、会場全体を前へ向ける曲。


DJはいない。


だから、曲と曲の間には必ず人の声があった。


mcRCの声。

wataの声。

EGUIの声。

客席の声。

拍手。

笑い。

水を飲む間。

息を整える時間。


それが、逆に良かった。


途切れない音ではなく、途切れたところを人の声で繋ぐ。


それが今のリバクラだった。


完成されたショーではない。


でも、目の前の場から逃げていない。


曲間で、wataが客に言った。


「急遽の延長戦です。体力配分間違えた人、俺らも一緒です」


客席が笑う。


EGUIが言う。


「飯が遠のいた」


さらに笑い。


mcRCはその笑いを見て、少しだけ安心する。


会場はもう、トラブルで止まったイベントではなかった。


予定外の流れを含めて、一つの夜になっていた。


バンドのメンバーたちも、袖で見ていた。


最初は申し訳なさそうだった。

でも、少しずつ顔が上がっていく。


ボーカルの男は、曲の途中で小さく手を叩いていた。

ギターの男も、最後には客席と一緒に手を上げていた。


それを見た時、mcRCは思った。


これでいい。


奪ったんじゃない。


支えた。


完璧ではない。

誰も予定していない。

でも、今この場でできる一番ましなことを、全員で選んだ。


最後の曲が終わる頃、フロアにはもう、最初の冷えは残っていなかった。


汗。

拍手。

笑い。

疲れた顔。

それでも帰りたくなさそうな顔。


イベントは、終わった。


壊れずに。


むしろ、少し伝説みたいな形で。


mcRCは最後にマイクを持った。


「今日、本当にいろいろありました」


客席が笑う。


「ありすぎ!」


「伝説!」


「機材トラブルからSHOWTIMEはやばい!」


mcRCは頷いた。


「でも、最後までいてくれてありがとう」


「最初から予定通りの夜ではなかったけど」


「これはこれで、今日しかない夜になったと思います」


wataが言う。


「たぶん、明日切り抜きタイトルが荒れます」


客席が笑う。


EGUIが低く言う。


「悪意あるタイトルにするなよ」


「【機材トラブルで急遽新曲】は?」


wataが言うと、客席が沸く。


「それは事実!」


「見たい!」


「伸びそう!」


mcRCが苦笑する。


「伸びそうとか言うな」


EGUI。


「でも伸びるなら見ろ」


「お前も乗るな」


最後まで笑いが残った。


そして、三人は深く頭を下げた。


今度の拍手は、リバクラだけへの拍手ではなかった。


トラブルを起こしたバンドへ。

動き回ったスタッフへ。

判断した主催者へ。

残った客へ。

そして、予定外の夜を最後まで成立させた全員へ。


その拍手だった。


ステージを降りる時、mcRCは、さっきまで機材トラブルで俯いていたギターの男と目が合った。


男は、深く頭を下げた。


mcRCも、深く下げた。


言葉はいらなかった。


いや、言葉にすると、たぶん軽くなる。


お互い、しんどさは分かっている。


だから頭を下げた。


それで十分だった。


袖に戻ると、wataがその場に座り込んだ。


「……もう無理」


EGUIが水を渡す。


「飲め」


wataが受け取る。


「ありがとう。今ならEGUIでも天使に見える」


EGUI。


「疲れすぎや」


mcRCも壁にもたれた。


足が重い。


喉もかなり来ている。


でも、胸の奥だけが変に冴えていた。


SHOWTIMEを出した。


まだ出す予定ではなかった曲を。


しかも、あの場で。


それは、興奮よりも、少し怖い事実だった。


こっそり準備していたものは、本当に出す瞬間が来る。


冗談みたいに話していたことが、突然現実になる。


「こういう場面で出せたらかっこいいよな」


その言葉が、笑い話ではなくなった。


wataが、ペットボトルを握ったまま言った。


「なあ」


「ん?」


「SHOWTIME、出しちゃったな」


mcRCは頷いた。


「出しちゃったな」


EGUIが言う。


「出すべき瞬間やった」


wataは少し笑った。


「それ言われると、何も言えん」


mcRCは客席の方を見た。


まだ撤収のざわめきがある。


スタッフが動いている。

客が出口へ向かっている。

写真を撮っている人もいる。

バンドのメンバーに声をかける客もいる。

「大丈夫でしたよ」と言っている人もいる。


その景色を見て、mcRCは小さく呟いた。


「準備しててよかったな」


wataが言う。


「ほんまにな」


EGUI。


「準備は大事」


wataが笑う。


「今日何回言うねん」


EGUIは真顔で返した。


「大事なことは何回でも言う」


その時。


白いポロシャツの男が、こちらへ歩いてきた。


サングラスはまだ外していない。


白髪。

冷たい顔。

無駄のない歩き方。


周りのスタッフが、少し道を開ける。


男は三人の前で止まった。


近くで見ると、思ったより背が高い。

姿勢がまっすぐで、声を出す前から圧がある。


wataが、座り込んでいた体を慌てて起こした。


EGUIも水を置く。


mcRCは、自然に背筋を伸ばした。


男は、三人を一度だけ見た。


そして、短く言った。


「助かった」


その声は、冷たそうな顔に反して、低く落ち着いていた。


「ありがとう」


それだけだった。


でも、その二言は重かった。


mcRCは、深く頭を下げた。


「こちらこそ、出させていただいてありがとうございました」


wataも頭を下げる。


「急にすみません、でも、ありがとうございました」


EGUIも短く。


「ありがとうございました」


男は少しだけ頷いた。


「新川です」


名刺はまだ出さない。


まず名前だけ。


「このイベントを企画して、運営している会社の代表です」


wataが心の中で思った。


代表。


社長。


白ポロサングラス社長。


絶対口には出さなかった。


言ったら終わる。


新川は、ステージの方を少し見た。


「一曲で盛り上げるだけなら、勢いでできる人もいます」


三人は黙って聞いた。


「でも、そこから曲間で整えて、残りの時間を成立させた」


「トラブルを笑いにしなかった」


「相手も潰さなかった」


「客も帰さなかった」


新川は、もう一度三人を見る。


サングラスの奥の目は見えない。


でも、見られている感覚は強かった。


「あれは、対応力です」


mcRCの胸に、その言葉が落ちた。


対応力。


盛り上げ力ではなく。

人気ではなく。

声量でもなく。

対応力。


場を見て、判断して、出すべきものを出す力。


mcRCが一番欲しかったものかもしれない。


wataは、少しだけ照れたように笑った。


「いや、正直、必死でした」


新川は表情を変えずに言った。


「必死でできるなら、実力です」


wataが黙った。


EGUIが小さく頷く。


mcRCは、その言葉を覚えておこうと思った。


必死でできるなら、実力。


新川は、少しだけ間を置いてから言った。


「まだ持ち曲、ありますか」


その瞬間、空気が止まった。


wataの目が、ほんの少しだけmcRCへ動いた。


EGUIも、わずかに反応した。


ある。


もちろん、ある。


でも、どれくらいあると言っていいのか。


単独ライブができるほどか。

一時間、二時間、場を持たせられるほどか。

まだ足りない。


足りないのは分かっている。


でも。


mcRCの中で、今日の言葉が鳴った。


準備は大事。


決めろ。


隠れてたわけじゃない。

ただ選んでただけ。

出すべき瞬間まで磨いてただけ。


チャンスは、丁寧な顔で来るとは限らない。


たいてい、突然来る。


しかも、少し怖い顔をして来る。


白いポロシャツとサングラスで来る。


mcRCは、口を開いた。


「ありますよぉ」


wataの内心が叫んだ。


言い切った。


EGUIは、少しだけ口元を動かした。


たぶん笑っている。


新川は、表情を変えない。


「そうですか」


mcRCは、もう引けなかった。


でも、不思議と後悔はなかった。


これは嘘だ。


まだ、全部そろっていない。


でも、完全な嘘ではない。


作ればいい。


本当にすればいい。


EGUIが小さく言った。


「作れば嘘じゃない」


wataが、声を殺して言う。


「怖いこと言うな」


mcRCは、笑いそうになるのをこらえた。


新川は、ポケットから名刺入れを出した。


白いポロシャツ。

サングラス。

冷たそうな顔。

でも、動きは丁寧だった。


名刺を一枚、mcRCに差し出す。


「この規模」


新川は、客席の方を顎で示した。


「単独でやれる可能性があります」


mcRCの指先が、名刺に触れた。


「ただし」


新川の声は、少しも甘くならない。


「こちらができるのは、会場のセッティング、必要な手配、ポスターを貼ることくらいです」


「集客は、自分たちでやることになります」


wataが息を飲む。


EGUIは黙っている。


mcRCは、名刺を受け取った。


紙の重さが、やけに具体的だった。


「今日みたいな熱を、最初から最後まで自分たちで作れると思ったら」


新川は言った。


「連絡してください」


「セッティングします」


その言葉で、さっきまでの夜が、少し先の未来へつながった。


単独ライブ。


その言葉は、まだ誰も口にしていない。


でも、もう全員の頭に浮かんでいた。


wataが、少しだけ笑った。


「……え、これ、マジの話ですか」


新川は、表情を変えずに言う。


「冗談で名刺は渡しません」


wataはすぐ頭を下げる。


「すみません」


EGUIが低く言う。


「ありがとうございます」


mcRCも、深く頭を下げた。


「ありがとうございます」


新川は頷いた。


「準備ができたら」


それだけ言って、踵を返した。


白いポロシャツの背中が、スタッフの方へ戻っていく。


wataは、その背中を見ながら小さく言った。


「白ポロサングラス社長……」


mcRCが即座に肘で小突いた。


「言うな」


EGUI。


「聞こえたら終わるぞ」


wata。


「小声や」


mcRC。


「小声でも終わる時は終わる」


三人は、少しだけ笑った。


笑ったけれど。


名刺の重さは、消えなかった。


mcRCは、手元の名刺を見る。


会社名。

名前。

電話番号。

メールアドレス。


新川。


その二文字が、やけに冷たく、やけに現実的に見えた。


単独ライブ。


自分たちだけで、最初から最後まで場を作る。


リバ点呼も。

オーダーも。

考察文化も。

曲のつながりも。

笑いも。

痛みも。

飯も。

全部、自分たちの場所でやる。


wataが言った。


「言ったな」


mcRCは名刺を見たまま答えた。


「言った」


「ありますよぉ、って」


「言った」


EGUIが短く言う。


「作れ」


wataが天井を見る。


「こわ」


mcRCは笑った。


「でも、やりたいな」


wataが、その言葉に少しだけ真面目な顔になった。


「うん」


EGUIも頷く。


「やりたい」


mcRCは、名刺を胸ポケットに入れた。


今日、彼らはATTACKで撃った。

TAKE OFFで飛んだ。

SHOWTIMEで救った。

そして、未来の場所を渡された。


まだ準備はできていない。


でも、準備する理由ができた。


会場のざわめきは、少しずつ撤収の音に変わっていく。


ケーブルが巻かれる。

照明が落ちる。

スタッフが声を掛け合う。

客が出口へ流れる。


その中で、リバクラの三人だけが、しばらく同じ場所に立っていた。


もう一度、空気が変わったのを感じていた。


次に作るのは、ただの一曲ではない。


次に作るのは、場所だ。


自分たちだけの、場。


wataがぽつりと言った。


「単独ライブってさ」


mcRCが見る。


「俺らの曲、ストーリーで並べられるってことやんな」


EGUIが頷く。


「ただ盛り上げるだけじゃなくなる」


mcRCは、胸ポケットの名刺に手を添えた。


「うん」


「俺らの曲には、流れがある」


ORDERで、欲しいものを言う。

決めろで、出す準備をする。

NO FAKEで、本音を見つめる。

RUN ITで、走る。

SAY IT TO MEで、相手の声を聞く。

ATTACKで、止まった空気を撃つ。

TAKE OFFで、飛ぶ。

SHOWTIMEで、出すべき瞬間に出す。


ばらばらの曲ではない。


全部が、少しずつつながっている。


単独ライブなら、それを見せられる。


mcRCは言った。


「単独なら、曲の意味ごと連れていけるかもしれん」


wataが頷く。


「ただのセットリストじゃなくて、物語にできる」


EGUIが短く言った。


「なら、足りん」


二人が見る。


EGUIは続ける。


「曲も、覚悟も、客も」


wataが苦笑する。


「現実担当、仕事しすぎ」


mcRCは笑った。


でも、言葉は刺さった。


足りない。


その通りだった。


曲も足りない。

覚悟も足りない。

客も足りない。

金も足りない。

時間も足りない。


でも。


今日、足りないと分かったことは、悪いことではない。


足りないものが見えたから、準備できる。


mcRCは、ゆっくり息を吐いた。


「準備しよう」


wataが笑う。


「またそこに戻る」


EGUI。


「大事やからな」


三人は、顔を見合わせた。


疲れている。


喉も痛い。


足も重い。


腹も減っている。


でも、目だけは少し明るかった。


新しい場所が、遠くに見えてしまったから。


そこに行けるかは、まだ分からない。


でも、見えてしまったら、もうなかったことにはできない。


mcRCは、最後にもう一度、客席の方を見た。


空になりかけたフロア。

片づけられていく機材。

まだ残っている少しの熱。


今日ここで、予定外の夜が生まれた。


次は、自分たちで予定して、その上で超えたい。


そう思った。


wataが言う。


「とりあえず飯?」


EGUIが即答。


「飯」


mcRCは笑った。


「そこは揺るがんのな」


wata。


「単独ライブの前に、まず単独飯」


EGUI。


「意味わからん」


mcRCは、やっと声を出して笑った。


その笑いが、疲れた体に少しだけ戻ってきた。


リバクラはまだ小さい。


でも、今日、ひとつ大きなものを受け取った。


名刺。


約束ではない。


保証でもない。


ただの可能性。


でも、可能性は、準備する人間にだけ意味を持つ。


三人は、機材ケースを持ち上げた。


重かった。


でも、さっきより少しだけ、持ち上げる理由が増えていた。

mcRC「この小説の歌は実際に聴けるから、聴きながら読んでみてくれよな」

聴く場合はこちら:

コピペしてブラウザに貼り付けて、、、。とぶぞ。


SHOWTIME!

https://youtu.be/RrqmZjsded4?si=kZt8W-O5sWGhMJaN


ATTACK

https://youtu.be/tRSOHKXvij8?si=xqiYugwdtS0mTWMu


SAY IT TO ME

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM


ORIGIN

https://youtu.be/v7r3_l4mYQM?si=l1vPLtDcNWjW9O6H


nofake

https://youtu.be/oV7c-3TJMgM?si=WDW85lU6iqQsmqZy


決めろ!はコチラ

https://youtu.be/P_2d3hcx3Uw?si=hvvTW3RMB2adTtwN


RUN IT

https://youtu.be/ptZZJdr_2hc?si=1Fw9cRYCdJAd1so4


ORDER

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM

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この物語のために制作したイメージ楽曲です。

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