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第8話、領主の屋敷を建てる



 大雨の災害から3年が過ぎクラーク子爵領は完全に復興して、災害前よりも人口も移民した人たちの待遇が良いので噂になり、移民が雪ダルマ式に増え続けナル王都の職業紹介所も役目を終えて閉鎖してキャシーも戻って来た。


 今のクラーク子爵領の人口は3万人で今も増え続けている。


 この2年でアリス商会との取引も大幅に増え、試しにナル王都で発売したお米の人気は想像以上でお米の生産が追いつかないくらいで、土魔法隊が荒地を整地して田んぼを増やしているが、今度は農民が不足して思うようにお米の増産が出来ない嬉しい悲鳴をあげている


 塩の売り上げも想像以上でアリスさんがクラーク子爵領に支店を作り、塩つくりを従業員に手伝わせているくらいなのだ。


 ワインと日本酒も作りたいのは山々だが手が回らない状態だ。


 人口が急激に増えて悲鳴を上げているのは事務官のブラッドとカミラだ。住民台帳だけでなく税金、クラーク子爵領のお金の管理などとても2人で出来ないので俺にカミラが。


「睡眠も3時間しか取れないのでもう限界です。何とか事務官を増やして下さい。最低10人は必要です、出来れば50人欲しいです」


 言われてみればブラッドとカミラは2人で前世の県庁のするような仕事をしているので放っておいた俺が悪いので。


「事務を疎かにしていた俺が悪かった。早急に人員を増やす」


 ブラッドが今度は遠慮気味に


「人員もそうですが。この屋敷も建て直しませんか。事務所が狭すぎて書類の整理に困っています。雨漏りもしますし、古びて領主の住まいにしては狭すぎて対外的にも印象が悪いです」


「分かった。立て直すより高台の見晴らしのいい場所を探して新築する」


 魔法隊のイーネスを呼び。


「イーネス、今の領主の屋敷は古いので新しく建てる事にした」


「やっとですか。住民がボロ屋敷と言っていたのを知らないのですか」


「そんなことを言っていたのか」


「見た目は大きな屋敷ですが屋根が所々剥がれていますし、色も剥げて汚いのでボロ屋敷と言われても仕方がありませんわ。新しい領主の屋敷は何処に建てるのか決まっているのですか」


「まだ候補地も決めていないがイーネスに思い当たる場所があるのか」


「私に考えがあるので、アラン様の側近の皆さんと相談して建てるので私に任せてくれませんか」


 俺には建築の才能もないのでイーネスに任せる事にした。


 最近は忙しくて身体を2つ欲しいくらいだ。今日はデニスとモーガン伯爵の最近の動きと対策を話し合う予定だ。




 午後に屋敷にきたデニスが。


「イーネスに聞きましたが屋敷を新しく建てるそうですね。この屋敷ではお客様を呼ぶとき恥ずかしいのでそのほうが良いでしょう」


「デニスもボロ屋敷と言いたいのか」


「ハッハッハ、本当の事だから仕方ないですね」


 皆がボロ屋敷と言うが俺はここで育ったのでこれが当たり前だと思っていたが、街が綺麗になったので余計ボロ屋敷に見えるのだろう。


 屋敷の事は置いといてデニスに。


「最近のモーガン伯爵の動きに変わりはないか」


 デニスはモーガンに敬称を付けず呼び捨てで。


「モーガンもどうやら災害からの復興の工事も終わり戦力を整え始めた様子ですが、今のクラーク子爵領を攻めるのは馬鹿でしょう。モーガンの兵士の数は災害で減っているので精々500人も集まれば良い方で、わが軍は千500の兵士がいるうえ兵士は訓練で強くなっています。それに土魔法隊も戦いに参加するのでモーガンが勝てる要素は万が一にもありません」


 デニスの予想ではモーガンがクラーク子爵領を調べていたなら攻めてこなく、馬鹿なら戦いを仕掛けて来るだろうと言っている。


 モーガン伯爵領はクラーク子爵領に比べて海は無く領地の広さは3分の2くらいでクラーク子爵領より小さいく、税金がクラーク子爵領は収入の10%だがモーガン伯爵領は30%と高く住民の暮らしは苦しいらしい。


 デニスの考えではもしモーガンが攻めて来たなら、追い返すだけでなく領都まで攻めてモーガンを殺すか追い出して、領地をクラーク子爵領に組み入れて奴隷解放をして税金を10%にして住民の暮らしを助ける計画をしている。


 クラーク子爵領では奴隷の売買は禁止しているが領主によって奴隷の売買と奴隷制度を許しているのが現状だ。




 イーネスが新しく領主の屋敷を建てると言ったがその後、何の連絡もなく街の中にも大きな建物を建てている様子がない。


 土魔法隊なら10日間もあれば屋敷など建てられるはずだが1カ月後にイーネスが来て。


「アラン様、領主の屋敷が完成しました。見に行きましょう」


 馬車を用意しているので少し遠いと思ったが何と街から馬車で30分も離れた丘の上に大きな白亜の宮殿が建っているではないか。


 イーネスが自慢気に。


「あれがアラン様の新しい住まいのお屋敷です。立派でしょう」


 丘の上に立っているので高く見えるが近くで見ると3階建てで2つの建物があり、俺の住まいともう1つは役所ですでにブラッドとカミラが新しく雇った事務官20人と仕事をしている。


 カミラが俺を見ると。


「アラン様、建物を新しく建てて事務官を増やしていただき、ありがとうございます。雨漏りに悩まされることもなく仕事も早く出来て効率も良いです」



「それは俺に対する嫌味か」


「あら! そんなことありませんわ。事実を言っているだけです」


 俺の住まいは1階は大広間、来客用の応接室、客室、使用人の部屋,2階は側近の独身者たちの部屋、3階全部が俺の家族の住まいで母親のエリーも一緒に住むが余りにも部屋数が多いのでイーネスに聞くと。


「アラン様が結婚して子供を沢山作っても良いように多くしました」


 丘の上の新しい屋敷からは遠くに街並みと海が見え、丘の下には周囲2kmくらいの土魔法隊が作った人工の湖もあり景色が良い、最近は口が悪くなってきたがこんなに綺麗な屋敷を建ててくれたイーネスに感謝したのである。


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