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第7話、土魔法隊の活躍



 移民の中には土魔法を使える人が何と85人もいたのだ。


 この世界では土魔法を使える人は戦いに使えないと思われて、無能者と蔑まれて不遇な目に遭って来たので優遇すると聞いて沢山の土魔法を使える人が移民に応募してきたのだろう。


 土魔法を使える人に土魔法がいかに便利で価値があるか教え、俺の直接の管理下に置き名前を土魔法隊と名前を付けて土魔法の使い方を教えて訓練することにしたのだ。


 土魔法隊の隊員をもう一度詳しく心眼で見てみると女性だが1人だけ能力の高い人がいる。


名前   イーネス

性別   女

年齢   19歳

総合能力 80

忠誠心  80

悪心   10

武術   40

知力   70


 心眼で見た後イーネスに話をして。


「君はどうして移民に応募したのだ」


イーネスは自分の過去を話し。


「私は孤児で孤児院で育ちました。15歳で孤児院を出て王宮の使用人として働いていましたが貴族に犯されそうになり思わず殴り王宮を追放になり、土魔法を使えるので農家で働き貧民街で暮らしていましたが土魔法を使える人を優遇すると聞いて応募しました。キャシーさんにアラン様の事を聞き、土魔法をもっと勉強してクラーク子爵領の発展に力を尽くしますので宜しくお願い致します」


 俺はこの世界ではこの間、16歳になったばかりだが、前世の35歳の記憶があるので実質は35歳でその俺から見ればまだ19歳と若いが、苦労しているので考え方もしっかりしていて能力も高いので土魔法隊の隊長に抜擢した。



 半年もするとイーネスは思った通り皆の先頭に立ち熱心に勉強をして皆の手本になり、全員が土魔法の価値を知り、使い方を覚えたので街を作り替え始め、道路を広げ水道と下水工事を始めた。


 水道管と下水管は使わず、土魔法で地下トンネルを作りトンネルをまるでコンクリートのように固めた。


 浄水場を作り、水は街を流れる河から浄水場に引き込み作った。そこからトンネルに流し水道を完成させたのだ。


 下水は街のはずれに浄化槽をつくり、奇麗にして下流の河に流し完成させた。


 水道と下水は何と2か月で完成させたが土魔法がなかったなら何年もかかったであろう。


 土魔法隊の活躍はそれだけではなく、キャシーが続々と移住者を送り込み今では移住者が元の住民の数を上回り1万人に増え住まいを建て、

山脈の山裾を開墾し村とブドウ畑を作り、新しく移住した農地を持たない農民に住まいとブドウ畑を分け与えブドウを栽培させた。


 ブドウ畑から取れたブドウはワインを作るためで、将来はワインを特産品にして売るつもりだ。


 その他に荒れ地を開墾して農地を増やしこれも農地を持たない新しく移住してきた農民に分け与えて、田んぼを作りお米の生産を増やして日本酒を作り特産品にして売ってクラーク子爵領を豊かにし発展に繋げる予定なのだ。



 空き地を公園にして緑化をして奇麗な街にしたので、街は今では下水、水道も出来て清潔で奇麗な街になりまるで以前と違い別な街みたいになった。



 魔法隊は農業、建設、土建だけではなく、土魔法で戦いに参加するために岩石を空中に浮かべてその岩石を敵に撃ち、倒す訓練をさせている。


 魔法隊の岩石を空中に浮かべてその岩石を敵に撃ち、倒す訓練を見ていたデニスとバニーやアニーたちは驚きアニーが。


「凄いわ! 土魔法で戦いも出来るのね」


 バニーは感心して。


「土魔法隊だけでモーガン伯爵軍に勝てるのじゃないか、俺たちの出番がなくなるみたいだ」


 デニスは土魔法の使い方の感想を言い。


「全く。土魔法使いを無能者と言って馬鹿にして土魔法使いを追放した王国軍に見せてあげたいよ」


 今は引退した父親の側近だったバロンが孫を連れて見学に来ていたがそのバロンが。


「確かに土魔法隊は素晴らしいが、本当に凄いのは土魔法を研究して災害から復興をさせ街を作り替え、土魔法隊を作ったアラン様だ」


 皆も同意して頷いているが、俺が領主になる前バロンはあれ程、無能者のバカ息子と言っていたのに今では農民と同じで俺を神様のようだと褒め称えている。




 その後、今は新しく加えた兵士も入れて約千500人に増えた兵士の訓練を見たが、バニーが。


「兵士たちには体力をつける為に基礎から訓練させたので今では、以前と違い実力が付き1人の兵士が3人の敵と戦っても勝てるようになりました」


 確かに兵士の体つきが逞しくなり、動きも素早く依然と違い強くなっているのが剣の才能のない俺が見てもわかるくらいだ。


 これもバニーが鬼教官と呼ばれても厳しい訓練をさせたお陰なので俺は褒めて。


「バニー、良くぞここまで兵士を訓練させて強くしてくれた。これならモーガン伯爵に勝てるだろう」


「まだまだこれからです。俺はクラーク子爵軍をこの大陸で最強の軍隊にするつもりで兵士を訓練しています」


 バニーの頼もしい言葉に安心して次の日にアニーの弓部隊を見に行くと、今は弓部隊も20人から100人に増えてアニーが厳しい訓練をさせていて俺を見ると。


「アラン様どうしました」


「アニーの弓部隊の見学に来た」


「アラン様が兵士の訓練の様子を見学に来るのは珍しいですね」


「これでも領主だからな。皆に任せてばかりでは申し訳ないのでたまには見ておかなくてはいけないと思って見に来た。ところで今日はデニスの姿が見えないがどうしたのだ」


「デニスさんはモーガン伯爵領の様子を見に行っています」


「そうか。モーガン伯爵がそろそろ動き出すから偵察にいったのか」


「はい。そうだと思います」


 流石にデニスだ。油断していないのでやはり戦いはデニスに任せておけば安心だ。




 翌日ベンを連れて領内を見て回り、モーガン伯爵領との境界線の近くを視察しているとベンが。


「怪しい奴が隠れています。アラン様気を付けて下さい」


 ベンが言い終わると5人の男が飛びだしてきて俺に襲い掛かろうとしたのだ。


 ベンが俺の前に立ち塞がり。


「何者だ! モーガン伯爵のよこした暗殺者か」


「クラーク子爵だな! 悪いが命をもらう」


 ベンが剣を抜くと目にもとまらぬ速さで瞬く間に暗殺者を3人切り捨てると残った2人は脱兎のごとく逃げていき、ベンが。


「フン、弱い癖に。アラン様、怪我はありませんか?」


「ベンのお陰で助かった。怪我もないよ」


「良かったです。やはりモーガン伯爵の手の者でしょうか」


「多分そうだろう。だが俺の行動を知っていたらしいがどうしてだろう」


「アラン様は有名ですから領内に入り込んだモーガン伯爵の手の者が監視していたと思います」


 ベンの言うことが本当ならこれからは気を付けなければいけないと思った俺なのだ。


読んでいただきありがとうございました。

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