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第37話、錬金術師団



 食料事情も改善して食事も豊かになったある日に応接間でオーロラとのんびりコーヒーを飲んでいると廊下が騒がしいので見に行くと、中年のボサボサの髪の毛を振り乱してベンに何か言っている。


 良く聞くと俺は前世で各国を回っていたので英語を読み書きが出来たが、女性は興奮しているのか英語を交えて話しているので。


「ベンどうしたのだ? 」


「それがこのおばさんが前触れもなく来て陛下に会わせろと言っているので困っています」


 女性が俺を見て。


「陛下! 私の話を聞いてください。私は錬金術団の団長のアガサ・クレインと言います。それにしてもこの国は酷いです。錬金術団に予算を5年も回してくれないので研究どころか団員は給料も貰えないのでアルバイトで何とか生活をしていますがもう限界です。錬金術団を潰すつもりですか」


 錬金術団だと俺は初めて聞いて錬金術団の存在自体知らなったので。


「すまないが、錬金術団があるのを知らなかった」


「どうせそんな事だろうと思ったよ。良いですか、錬金術団と言うのは科学、化学、医療学を勉強したエリートの集まりでこの国を発展させるには欠かせないものです。それを予算も給料も渡さないとは言語道断です」


 俺は錬金術とは鉄を金に変える事など馬鹿な集団の集まりと思っていたが科学、化学、医療学を勉強したエリートだと聞いて驚き。


「この世界には科学、化学、医療学がないと思っていた。どうしてアガサは知っているのだ。それに先程この世界にない英語を使っていたがどうしてなのだ」


「あちゃ~ 私は興奮すると前世の英語が出るのです。でも陛下も英語をしっているのは何故ですか」


 俺の側近や主な人は俺が文明の進んだ世界からの転生者と知っているので。


「余は地球世界の日本からの皆が言う転生者だ。アガサも転生者なのか」


「ほぇー! 驚いた。まさか陛下が転生者なのですか。私はアメリカで科学者として生きていましたが。何故かこの世界の5歳の子供に生まれ変わりました」


 俺以外にも転生者がいたのには驚き、話しが弾み、聞くと。


 アガサはアメリカで科学者としてAI企業で働いて天寿を全うして85歳亡くなり気が付くとこの世界の5歳の女の子に転生したらしい。


 だがこの世界には科学なく魔法で何でもするので魔法では建物などは建てれるが乗り物は作れないので独自に研究してこの世界には石油や石炭はないがその代わりに魔石があり魔石には大量の魔力があるのでその魔力を動力にして電灯を作りだしたらしい。


 その功績が認められて毒殺された前国王カーシ・アーサーに錬金術団を作り国に貢献するように言われた。


 アガサは魔力を動力にすればクリーンなエネルギー元になると思いこの世界で魔道具と呼ばれる道具作りの研究をしていた。


 だがバーカビが国王になると錬金術団を無用だと言い研究費どころか給料も渡してくれないのでアガサは私財や屋敷を売って細々と錬金術団を維持していた。


 それも限界で国王である俺に直談判に来たと言っているので俺は。


「話しは分かった。俺も早く錬金術団の事を知るべきだった。すまなかった。ところで錬金術団はどこにある」



「帝城の敷地内にありますが今では雨漏りもして真面に研究も出来ません」


「そうなのか。今から見に行くから案内してくれ」


 アガサに付いて行くと帝城の裏側にあるペンキも剥がれて屋根も傾いた前世の体育館みたいな建物に連れていかれアガサが。


「ここが錬金術団の建物です」


 余りのひどさに俺は思わず。


「酷い! まるで幽霊屋敷だ」


「でしょう。陛下お願いですから又研究出来るようにして下さい」


「分かった。早速新しい建物に建て替えさせよう。今まで研究したのはどんなものだ」


「今までに研究して作った物はあるので見て下さい」


 建物の中に入って驚いたこの世界にないアルミニウム合金やチタン合金で作った錆びてはいるが何と! 飛行機や自動車が会ったのだ。俺は驚き。


「アガサこれはこの世界にないはずの金属ではないのか。どうして作れたのだ」


「錬金術団は私も鉄を金に変えたりする馬鹿気たものだと思っていましたが、錬金術とは鉄やこの世界にある金属を魔力を流して色んな金属を作りだす術でその他にこの世界で言うポーションを魔力を流して作る事もします。例えば・・・・・・・・」


「もういい。余は農業には詳しいが科学は苦手で頭が痛くなる。兎に角この世界を豊かにするには科学と言うか錬金術が必要なのは分かった。


 アガサに任すからこの世界の錬金術を使って色んな物を作ってくれ。予算は余からも言っておくが財務大臣のドリスと交渉してくれ」


「やったー! アラン陛下は噂通りの人で頼もしいわ。私が若かったらお嫁さんに立候補したいくらいだわ」


 フゥー! アガサには参ったぜ。


 だが思いがけず前世で科学者として生きていたアガサが見つかって良かった。

 彼女ならこの世界を錬金術で変えてくれるだろう。


 次の日、早速ドリスを呼び錬金術団の事を話すと。


「バーカビはやっぱり馬鹿だったのね。女遊びにお金を使い国を発展させる錬金術団にお金を出さないなんて」


「アガサが来たなら希望する予算の満額を出してくれ。錬金術団が作る物は世界を変えるだろう」


「分かりました。最近は収入が多くなったので余裕があるので早速そのようにします」


 次に土魔法隊に行き錬金術団の建物を作り変えるように言っておいた。


 3週間後にアガサが来て。


「ビックリしました。もう錬金術団の建物が新しくなりました。陛下は仕事が早いですね」


「そうかで来たか。余からの頼みだが、最初に携帯電話と自動車を作ってくれんか」


「携帯電話ならもう作りました。ただこの世界には電波がないので念話でしか話せんが、自動車も試作品は完成しているので後は量産するだけです」


「出来たら、バスとトラックを作ってくれ。そうすれば作った作物の流通が良くなり便利になるだろう。そうすれば国民の所得も増えて経済も発展する」


「陛下は国民の事を第一に考えているのですね。  

アラン様が国王になって良かったわ」


 王宮に戻るとオーロラが。


「お帰りなさい。お風呂と食事どっちを先にします」


「お風呂を先にする」


 お風呂に浸かりながら今までの事を振り返えり、辺境の弱小貴族の息子だった俺が国王になるなど夢にも思わなかったが、前世の記憶のお陰で何とかやってこられた。


 だが国を豊かにすためにはまだ道のりは長いので急がずゆっくりと着実に物事を進めていくつもりだ。


 




読んでいただきありがとうございました。

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