第29話、レオナ・サムソン公爵
次の日、俺の傘下に入り味方になったベトナ・ランキ伯爵の案内で次の子爵の領地に入ると、中立派の子爵は出迎いに出て俺の傘下に入る事を表明した。
ナル王都に着くまでは残りは4人の貴族がいるが諜報部からの知らせでは全員が俺の傘下に入るらしい。
今回、道中は色んな農作物を調べるのも目的の一つだが、新しい国作りに必要な人材を探すのも目的だ。
その後3人の貴族に会ったが3人共、俺の傘下に入り協力することを誓い、予定より遅れて15日目に最後の貴族の今までで最高位の公爵の領地に入った。
ベトナ伯爵に公爵はどんな人物か聞くと。
「最近、父親が亡くなり後をついたばかりで詳しくはわかりませんが、噂では頭の切れる氷の公爵と言われている23歳のレオナ・サムソン公爵です」
頭の切れる氷の公爵と聞いて興味を持ち、公爵という地位にありながら俺の傘下に入ると言っているらしいので会うのを楽しみにしている。
サムソン侯爵領に入って暫くすると馬に乗った青年が。
「アラン様に会いたいが何処にいる」
騎馬部隊の先頭にいたバレンが。
「何者だ! 名を名乗れ」
「私はレオナ・サムソン公爵だ。アラン様に挨拶に来た」
バレンがレオナ・サムソン公爵と聞いて。
「失礼しました。案内しましょう」
俺は馬車を降りて全軍に行進を止めて休憩するように言い、レオナ公爵を出向かいて俺より高位の公爵なので敬語を使い。
「レオナ公爵様、わざわざ会いに来てくれて痛み入る」
「私はアラン様の噂を聞いて会うのを楽しみにしていた」
これが後に親友として生涯、長い付き合いをする事になる俺とレオナ公爵の最初の出会いだった。
レオナ公爵を念のため心眼で見てみると。
名前 レオナ・サムソン
性別 男
年齢 21歳
総合能力 90
忠誠心 90
悪心 5
武術 70
知力 90
レオナ公爵は今まで会った人物で最高値だった。
レオナ公爵は馬を連れてきた家臣に預け。
「初めて見たがあれが噂に聞いた騎馬部隊ですか。馬に乗り剣や槍で戦い方は誰が考えたのですか」
俺が答えようとしたがベンが。
「勿論、アラン様です。土魔法隊もアラン様が直接指導しこの度の戦いで騎馬部隊と土魔法隊の200人の活躍でバーカビ国王軍の5万人に勝ったと言っても過言ではありません」
俺はベンが俺を持ちあげるので。
「ベンいい加減にしなさい」
「アハハハー! 君が剣の達人のベンさんか」
「俺を知っているのですか? 」
「勿論、アラン様の側近は有名だから全員知っているよ。アラン様は優秀な家臣を持っているので羨ましいかぎりです。どうして優秀な人材を集めたのですか」
俺は心眼で見て人材を雇ったとは言えないので。
「運が良かっただけで優秀な人材が集まり俺も驚いています」
「どうでしょう。失礼ですがアラン様に興味を持ちました、今晩は私の屋敷に招待しますので語りあかしませんか」
「俺もレオナ公爵様に興味を持ちました。喜んで招待をお受けいたします」
「出来たなら、オーロラ王女様とドリスさんもご一緒に招待したいのですが」
どうやらレオナ公爵は俺の事を詳しく調べてオーロラさんを匿っていることも知っているみたいなので。
「分かりました。お連れしましょう」
レオナ公爵の屋敷に行くと流石に屋敷は大きいが中は質素で好感が持てた。
応接間に通されるとこんな時の為に用意していた特産品のワインと日本酒を取り出して。
「これは我が領の特産品のワインとお酒です。ご賞味ください」
「おおー! これが噂のワインとお酒ですか。ありがたい。早速、夕食時に一緒に飲みましょう」
オーロラさんが挨拶をして。
「初めてお目にかかります。オーロラ・アーサと申します」
レオナ公爵が臣下の礼をしてから。
「この度は極悪人のバーカビの為にご苦労なさいましたね」
「はい、でもアラン様に助けてもらい今は平穏に暮らしております」
最後にドリスさんが挨拶をしようとするとレオナ公爵が。
「ドリスさんは有名で知っておりますので挨拶は抜きましょう」
「あら! 私はそんなに有名なのかしら」
「アハハ! 気に入らない貴族など叱り飛ばす女傑として有名ですよ」
「本来の私は優しいのに誤解ですわ。そんなことを言うなら取引は止めましょうか」
「それは困る。商売を再開すると聞いて楽しみにしていたのに」
「ホッホホ、これからもよろしくお願いします。」
2人のやり取りを聞いていると、何だかんだ言っても商人のドリスさんが駆け引きは一枚上手のようだ。




