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第30話、レオナ公爵アランの傘下に入る



 その晩、夕食をご馳走になったが流石に公爵家なので品数は多く豪華だったがやはり味は薄く香辛料がないので前世に比べてもう一つだった。


 俺はサムソン公爵領の作物がどんなものがあるのか興味を持ち。


「サムソン公爵領にはどんな作物があるのですか? 」


「一般的な作物だが今、私が家畜の餌にしている物を人間が食べられないか研究中だ。そういえばアラン様は農業に詳しいと聞いているので見てもらおう」


 レオナ公爵が席を立ち持って来たのを見て驚いた。何故なら持って来たのがジャガイモではないか。


「これだが家畜の豚に食べさせると何ともないのだが人間が食べると体に悪いと昔から言われている。現に食べた者が腹痛や下痢になったと聞いている」


 確かにジャガイモの芽や緑色になった皮の部分にはソラニンやチャコニンという天然毒素が含まれ、食べると吐き気や嘔吐といった、最悪の場合は死ぬこともある食中毒症状が出ることがあるため注意が必要だと聞いたことがあるので。


「ジャガイモの芽や緑色になった皮の部分には天然毒素が含まれ、食べると吐き気や嘔吐といった食中毒症状が出ることがありますが、だから芽の出たものや色の変わったものは皮を厚く剥いて食べれば人間が食べても大丈夫です」


「アラン様は知識が豊富ですね。早速試してみます」


 俺もジャガイモを栽培したいので。


「良かったら俺の領地でも栽培したいので分けて頂けませんか」


「良いが交換条件がある。お米を栽培したいので指導していただけないでしょうか」


 米を生産してくれれば助かるので。


「良いですよ。これからも協力してこの国の食生活を豊かにしていきましょう」


 やったー! これで俺の大好きな肉ジャガを食べられると思ったが、肉ジャガに使う調味料がない。


 やはり日本人だったので醤油と味噌は絶対欲しい。今度は大豆を探そう。



 食事が終わり、オーロラさんとドリスさんが寝室に案内されてレオナ公爵の2人だけになると、レオナ公爵がワインを飲みながら。


「邪悪なバーカビを倒そうとしたのですが、私は公爵家をついたばかりで領地を安定させるのに時間がかかり、兵士の数も少なくアラン様のような勇気もなく保身に走りアラン様に協力もせず申し訳ございません」


 俺も本音は農業をしてのんびり暮らしたいが大好きなオーロラさんを守る為にバーカビと戦うことを決意した。


 もしオーロラさんと知り合わなかったならクラーク子爵領に閉じ籠っていたのでレオナ公爵を責める事は出来ないので。


「レオナ公爵様は領民を守る為に戦いに参加しなかったのでしょう。俺は運が良く人材に恵まれてバーカビを倒しました。でもこれで終わりではありません。王宮には極悪人のノウタリとドクフナー親子がいます。2人を処分しても今度は貴族たちの戦いを止めさせて新しい国を興し平和な国にして国民を守らなければいけないと俺は考えています」



「参りました。私は自分の領地の事ばかり考えて国の事を考えていませんでした。でもアラン様の考えを聞いてこれからはアラン様についていきます。これからは私を家臣と思って使って下さい。様などは付けずにレオナと呼び捨てでお呼び下さい」


「それよりも友達としてお互い呼び捨てで行こう」


「分かりました。それと王宮には私もお供いたします。私がいた方が公爵の身分を使って色々出来るので便利です」


 それからナル王都に真実を告げる看板を出し噂を広めることにした。レオナ公爵がその仕事は引き受けてくれた。


 俺とレオナはワインを飲みながらこれからの国の在り方などを朝方まで話して、そのままごろ寝をして様子を見に来たオーロラさんが呆れてこっぴどく叱られたのだ。


 眠い目を擦り朝食を食べるために食堂に行くと目の覚める美人が居てレオナが。


「カトリーヌ昨夜は屋敷に帰らずどこに行っていたのだ。まさか恋人でもできたのか」


「馬鹿な事を言わないでください。昨夜は教会で子供に読み書きを教えて遅くなったので教会に泊まりました。その方が噂のアラン様ですか」


「そうだ、挨拶をしなさい」


「初めまして。私は妹のカトリーヌ、サムソンと申します。よろしくお願いいたします。お噂は聞いておりますが、アラン様は子供の教育についてどう思いますか? 」


 初対面から子供の教育について聞かれて面食らったが俺の考えを言い。


「半分の国民が読み書きのできないのは問題だと思っております。子供のうちに読み書きを教える学校を作り無料で教えるべきです」


「素晴らしい考えをお持ちですのね。アラン様が国王なら良かったのに」


 レオナが渋い顔をして。


「朝から何を言うのだ。最も私もアランが新しい国を興して国王になれば良いと思っている。そのために私はアランの傘下に入ることにした」


「人に頭を下げる事が嫌いなお兄様にしては珍しいわね」


「私は優秀な人には従うが今まで私より優秀な人に出会わなかっただけだ」



 俺がカトリーヌさんを見ているとオーロラさんに腕を抓られたのは、カトリーヌさんが美人なので焼き餅を焼いたみたいだ。


 その証拠に2人だけの時に。


「他の女性に惚れないでよ、私1人を見ていてね」


 オーロラさんに焼き餅を焼いてもらう程、女に持てない俺に嬉しい事を言うオーロラさんが益々好きになった俺なのだ。



 俺のくだらない話は置いといてその日の午後にはナル王都に向かって新たにレオナが兵士500人を連れて加わった。


 貴族たちに睨みのきく公爵のレオナが俺の味方に付いたのでノウタリとドクフナー親子との戦いだけでなく、交渉の場の言い合いでも勝てるだろう。


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