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第16話、戦いの準備



 バニーがカーク男爵とクエン伯爵と知り合いだったお陰で話し合いはスムーズに進み、俺がクエン伯爵に。


「クエン伯爵は俺より身分が上なのに何故、子爵の俺の指揮下に入る事にしたのですか」


「今は戦国時代なので身分に拘っている場合ではない。実力のある人の傘下に入って領民を守るのが大事だと思うからだ」


 クエン伯爵は領民を守るためだと言ったのでこの人となら一緒に王国軍と戦えると思い。


「分かりました。一緒に今の邪悪なバーカビ国王をたおす為に戦いましょう」


 カーク男爵とクエン伯爵は喜びカーク男爵が。


「おおー! 助かる。これで領民を路頭に迷わせずに済む」


 

 クエン伯爵も。


「ありがたい。私の所の兵士は千人くらいでカーク男爵の所は500人くらいで合わせても千500人くらいで当面の敵の現国王派のバスター・キンソン侯爵とベトナ・ランキ伯爵連合軍は5千人くらいなので5分の戦いが出来るでしょう」


 まだ諜報部から詳しい情報が届いていないので現国王派のバスター・キンソン侯爵とベトナ・ランキ伯爵の名は初めて聞いたが、侯爵と伯爵なのに兵士の数が合わせて5千人と聞いて思ったより少なく。


 聞いていたデニスが不敵に笑い。


「ハッハッハー! バスター侯爵軍とベトナ伯爵軍を合わせて5千人しかいないのですか。少ないですね。我がクラーク子爵軍は兵士も増えて1万人以上はいるのに、それにバニーの鍛えた我が軍の兵士は強いので勝てるでしょう」


 クエン伯爵が自信満々なデニスに。


「クラーク子爵軍はモーガン伯爵軍に以前は武術に優れたアダモ様でも苦労していたのにこの間の戦いで簡単に破ったのには驚きましたが、どうしてクラーク子爵軍は強くなったのですか」



 弓部隊の部隊長のアニーが。


「フフフ、我が軍には飛んでもない土魔法隊がいるのよ。戦いになったなら分かるでしょう」


 カーク男爵が。


「え? 土魔法が戦いに使えるのですか? 」


「アラン様が魔法に詳しく土魔法での戦い方を教えたのよ。土魔法隊だけでもモーガン伯爵軍に勝てたくらいよ」


 その後の話し合いでバスター侯爵軍とベトナ伯爵軍が攻めて来た時に備えてクエン伯爵領とベトナ伯爵領の境界に砦を築き、クラーク子爵軍千人とカーク男爵軍500とクエン伯爵軍千人の合計で2千500の兵士を砦に駐留させることにしたのだ。


 話し合いを終えてカーク男爵とクエン伯爵が帰る時、特産品のワインと日本酒をお土産に渡すと2人は酒が好きなのか大喜びしていた。




 カーク男爵とクエン伯爵が帰ると別室で待っていたエリー母上とオーロラさんにドリスさんが心配していたみたいでドリスさんが。


「カーク男爵とクエン伯爵との話し合いはどうなりましたか」


「2人とも俺の指揮の下でバーカビ国王派と戦うことになったよ」


 オーロラさんが。


「カーク男爵はアラン様の指揮下に入るのは当然ですがクエン伯爵は位が上なのにアラン様の指揮下で不満はないのですか」


「クエン伯爵は自分の面子よりも領民の事を思い戦いに勝つには俺の指揮下の方が、勝てる確率が高いので不満を言うどころか俺の指揮下で戦えるのを喜んでいたよ」


 エリー母上がしみじみと。


「それにしてもアランが領主になってからクラーク子爵領も変わったわね。アダモが生きていたころはアランは武術は弱いし、魔法は戦いに役に立たない土魔法で皆が能無しのバカ息子と言っていたのに今では領民は神様の生まれ変わりだと言って崇めているわ」


 確かに15歳の時、前世の記憶が戻らなかったなら今の俺はなくモーガン伯爵に領地を取られて今頃、俺は殺されていただろう。


 話が終わり執務室に行こうとすると、ベンが。


「諜報部の早馬が戻って来ました」


「執務室で報告を聞くから案内してくれ」


 執務室の来た諜報部の男性が。


「バスター侯爵軍とベトナ伯爵軍がクエン伯爵に宣戦布告をするのは早くても2カ月先になりました。どうやらバーカビ国王に援軍を頼んで援軍が来たなら攻めて来るようです」


「バーカビ国王に援軍を頼んだのか。援軍の数はどのくらいか分かるか」


「残念ですがそこまではわかりませんが、イアン様が分かり次第、知らせるとのことです」


 やはり諜報部を作って良かった。敵の様子が分かって作戦を立てやすくなった。


 2カ月も余裕があるなら俺も砦作りに参加してこの世界にない砦を築いてみよう。



 その晩、最近、俺の屋敷に入り浸りのドリスさんも交えて食事をしていたが、俺はナル王都の弟さんが気になり。


「ナル王都のお店はどうなりましたか。弟さんはこちらに来るのですか」


「こちらに来るように言っているのですが、もう少し王都の様子を見てから来ると言っているけれど心配なのよ」


「諜報部の情報では2か月先には戦いが始まりそうなので道中は危険なので早めにこちらに来るように言った方が良いのではないですか」


 俺の話を聞いていたオーロラさんが。


「2か月先に戦いが始まるのですか」


「情報部の話ではそうですが確定ではありません」


「アラン様も戦場に行くのですか」


「勿論行きます」


「私も一緒に行ったならいけないでしょうか」


 俺は戦場などという危険な所に連れていく気はなく。


「駄目だ。戦場では何が起こるか分からないだろう」


 オーロラさんがショボンとしているとドリスさんが。


「皆が戦場に行ったならバーカビ国王の差し向けた暗殺者が来たなら戦場より危ないのではないですか。アラン様の傍の方が安全だと思います」


 確かにドリスさんの言う通りで忘れていたがオーロラさんが此処に来た時に暗殺者が追いかけて来た。


 もしも暗殺者が闇魔法を使えたなら屋敷に忍び込んでオーロラさんを殺せるので、俺の傍の方が安全かもしれないと思い、オーロラさんを連れていくことにしたのだ。


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