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第14話、戦国の足音



 アーサー王国は戦国の様相だが辺境の地にある我が子爵領にモーガン伯爵が領土を広げようとして攻めて来たので、返り討ちにしてモーガン伯爵領をクラーク子爵領にしたが、それ以外には戦いに巻き込まれず農産業の育成や特産物作りに力を入れて、4年前の大雨の災害から完全に復興した。



 領民の人口も最悪時には7千人まで減ったが今では移民が増え続け、また各地の貴族同士の戦いから逃げて来た難民などが、クラーク子爵領が安全で豊かだと聞き、移住して来た者などを合わせると人口は20万人をこえている。


 事務官だったブラッドを政務官、カミラを副政務官に昇格させて事務官も100人に増やして対応させているが、余りの人口の急激な増え方の忙しさに悲鳴を上げているようだ。


 塩、ワイン、日本酒、米の特産品も売れて領民の収入も増え税金は5%と少なく、豊かになり貧乏子爵と言われていたのが噓のようだ。




 だがそんな平穏な日々は続かず戦争の足音が近づいて来ているようだ。


 アリス商会もナル王都のお店を任されているドリスさんの弟が貴族たちの様子を度々知らせてきているが、貴族同士の争いが激しくなっているらしい。


 最近はクラーク子爵領に目を向ける貴族も増えてその中でもノウタリ・イソウ公爵には気をつけるように知らせてきた。



 俺はノウタリ・イソウ公爵を知らないが、ドリスさんが屋敷に来てオーロラさんも加わり弟からの知らせを言い。


「今は現国王派が優位だけれど前国王派の中には父親を殺されて地下組織を作っている人もいると聞いているわ。あんな極悪人のドクフナー王妃の言いなりで自分の兄を毒殺した今の国王は天罰を受けるに決まっているわ。でもバーカビ国王がクラーク子爵領に興味を示しているのは困ったわね」


 俺は自分の兄の国王を毒殺した証拠はないが、オーロラさんの話で母親の王妃と次の正当な国王になるはずの弟の王子を殺したのはバーカビ現国王に間違いなく、そのバーカビ国王が俺のクラーク子爵領に興味を持っているのは塩を狙っているに違いない。


 ドリスさんも同じ考えで。


「もしかしたなら塩を扱っている私の商会も冤罪で取り潰され、財産を没収されて私は処刑されるかも知れないので、弟にもナル王都のお店は誰かに任せてクラーク子爵領に来るように勧めてみるわ」。


 オーロラさんが。


「私のせいでアラン様にご迷惑をかけるのなら私は出て行きます」


 俺より早くドリスさんが。


「何を馬鹿な事を言うのよ。オーロラさんがいなくてもクラーク子爵領の塩や特産物を手に入れようとしてバーカビ国王が自分の派閥の貴族たちに命令して攻めさせて来るのは目に見えているわ」


 俺もドリスさんと同じ考えなので。


「ドリスさんの言う通りだ。俺が絶対守るから何処にも行かないでくれ」


 ドリスさんが冗談なのか真面目なのか。


「あら! いつのまに恋人同士になったのかしら。若いのが羨ましいわ」


 俺は慌てて。


「俺たちはまだ恋人同士ではありません」


 オーロラさんは何故か嬉しそうに頬を染めているとドリスさんが。


「フ~ン、そういう事なのね。オーロラさん頑張りなさい」


 その後にオーロラさんが何か入っている袋を渡して。


「袋の中には正式な国王の印の王印が入っています。その王印の為に母親と弟は殺されました。私に何かあった時の為にアラン様に預けておきます」


 ドリスさんも。


「その方が安全ね。アラン様、私からもお願いします。預かってください。


 俺は王印がそんなにアーサー王国にとって大事な物とは思わずに俺の執務室の金庫に入れておいたのだ。




 オーロラさんを助けると決意した時から現国王から狙われるのは覚悟していたが、こんな辺境地のクラーク子爵領まで王国軍を動かさないと思っていたが、ドリスさんの話ではそういう訳にもいかず次の日に用心して側近たちを集めて相談をした。



 ナル王都の事情に詳しいドリスさんとオーロラさんも加わり全員が会議室に集まると、オーロラさんを今まではアーサー王国の前国王の娘で王女なのは隠して知り合いの娘を預かっていると言っていたが、皆に本当の事を言い。


「オーロラさんを知り合いの娘だと言っていたが、本当は毒殺された前国王カーシ・アーサーの娘だ。母親と弟を今のバーカビ国王に殺されて行く所がなく困っているところを縁あって俺が助けて屋敷に住まわしている。デニスは王国軍にいたから知っているだろうが、今のバーカビ国王は残虐で何をするか分からない、ドリスさん分かっている事を話していただけますか」


 ドリスさんが弟夫婦から送られた情報を話すと今はクラーク子爵軍の司令官のバニーが。


「現在のクラーク子爵軍は3千人に増えその辺の貴族なら簡単に勝てるでしょうが、王国軍はどのくらいの兵士がいてどのくらいの貴族が味方するのか分かりませんか」


 ドリスさんも軍の事は分からないと言い、以前王国軍の部隊長だったデニスも今は王国軍がどんなふうに変わっているか知らないらしい。


 困ったことに俺はアーサー王国の詳しい事情はオーロラさんとドリスさんから聞いた事以外は全く知らなく、貴族はこの国には何人いるのか、どの貴族が前国王派で現国王派なのか知らなく困っている。


 我がクラーク子爵領からナル王都に行くには南に向かい馬車なら急げば7日で着く。


 ナル王都に着くまで通る領地は多分5つくらいだが、通る領主が味方なのか敵なのかも分からない状態なのでは、もしも王国軍が攻めて来たならどんな対応をすれば良いのか、又前国王派が味方してくれるのだろうか、どう考えても分からない。


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