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第10話、モーガン伯爵との戦い



 久し振りに屋敷でのんびりしているとデニスが来て呆れた口調で。


「やっぱりモーガンは馬鹿でした。呆れたことに宣戦布告をしてきました。塩の取れる海を渡して降伏すればクラーク子爵は半分にして残すと言ってきましたが、馬鹿馬鹿しいので使者を追い返しました」


「本当か! クラーク子爵領の軍を調べなかったみたいで、俺の父親が死んだので弱くなっていると思ったのだろうが、馬鹿に付ける薬はないというが本当だな。それも塩が海から取れると思っているのは余りにも無知で笑えるな」


「全く、戦う相手の戦力も調べないで戦線布告をしてくるとはアラン様の言う通り馬鹿に付ける薬はないですね。呆れて本気で戦うのが馬鹿らしくなりました」


 デニスが言うにはモーガン伯爵軍は正規の兵士は500人で農民兵や奴隷兵士を加えて千人で攻めてくるみたいだ。


 デニスはこの時に備えてすでに作戦を立てていて、俺は土魔法隊を指揮してデニスの合図で岩石を撃ち攻撃をすればいいだけで、俺は戦いは初めてで苦手なので全体の指揮はデニスに任せてある。




 1か月後、クラーク子爵領軍はモーガン伯爵領とクラーク子爵領の境界にある砦に集結してモーガン伯爵軍が攻めて来るのを待っていた。


 数日してモーガン伯爵軍が姿を現し、使者が砦の前に来てクラーク子爵領軍は砦の中で兵士は待機して見えないので少ないと思っているのか馬鹿にして大声で。


「我が軍は千人の兵士がいるのでクラーク子爵軍が負けるのは確実だ。今からでも遅くないから降伏せよ」


 デニスが馬鹿にして笑いながら言い返し。


「ハッハッハー! 降伏するのはお前たちだ。モーガンに首を洗って待っておけと言っておけ」


「何だとー! 首を洗っておくのはお前だ」


 使者は負け惜しみを言って帰り、モーガン伯爵軍は奴隷兵を先頭にして攻めてきたのだ。


 敵が100mくらいに近づくとデニスが合図をしてアニーの指揮する弓部隊が一斉に弓矢を放った。


 すると弓矢は100m先にいる敵に正確に当たり50人くらいの敵の兵士を倒したのだ。


 まさか弓矢で1度に50人の兵士を倒されると思っていなかったモーガン伯爵軍の奴隷兵は混乱して逃げ出した。


 敵の指揮官と思われる髭面の男が慌てて奴隷を怒鳴り。


「逃げるなー! 農民兵と一緒に敵に向かえー」


 今度は農民兵と一緒にクラーク子爵軍に向かって来たが、又アニーの弓部隊の餌食になり多くの兵士を倒された。


 まだクラーク子爵軍の兵士は砦から出ないので兵士の数が少ないと思っているのか、敵は正規の兵士500人が砦に向かって来たのだ。


 それを見たデニスが俺に合図をしたので土魔法隊に岩石を撃たせると岩石の威力は凄まじく、1度に100人くらいの敵の指揮官や兵士が倒れた。


 敵の兵士は驚愕して逃げ出したところで満を持していたバニーが砦から兵士を出撃させると余りの多さにモーガン伯爵軍は恐怖したのか退却したというよりは逃げ出したのだ。


 それを見てデニスは整然と隊列を組んでモーガン伯爵領に進軍し始めた。


 モーガン伯爵軍の生き残った奴隷兵と農民兵や兵士は続々と降伏したのでデニスが。


「アラン様、降伏した奴隷兵と農民兵や兵士をどうしましょうか? 」


 俺はこれからモーガン伯爵領を統治するつもりなので遺恨を残したくないので。


「殺さないで奴隷兵は砦に連れて行き保護しなさい。農民兵は自宅に帰り農作業に従事するように命令しなさい。正規の兵士は我が軍に味方する者は従軍させて嫌な者は解放すれば良いだろう」


「流石にアラン様だ。いずれクラーク子爵の領民になるので寛大な処遇をする方が良いでしょう」


 我がクラーク子爵軍は進軍するときは略奪や女性を犯すのが普通だが、それを禁止して通る村々の住民に反感を持たれないように優しく接して領都に向かったのだ。


 翌日には領都の近くに着き、降伏するように使者を送ったが、モーガン伯爵は理不尽にも何と使者を殺したのだ。


 流石に俺は怒り、住民には避難させて領都に入り、モーガン伯爵の住む屋敷を包囲してみると使用人や護衛の兵士は逃げ出して降伏したが、モーガン伯爵は最後まで抵抗して剣を振り回していたのだ。


 ベンがそれを見てモーガン伯爵を切り殺し戦いは終わりを告げたのである。




 全くモーガン伯爵は何を思って無益な戦いをして自滅したのだろう。


 戦いが終わると住民に向けて立て看板を立てて、これからはクラーク子爵領になる事、奴隷は解放する事、税金は、1年間は無料にする事を告知すると住民たちは今までより良くなるので安心して喜んでいた。


 クラーク子爵軍は不測の事態に備えて500人の兵士を駐留させて後はデニスに任せてマヤ領都に帰ったのだ。


 デニスが治安を安定させたならモーガン伯爵領を正式にクラーク子爵領に加えてクラーク子爵領の住民と同じ待遇をして豊かな暮らしをさせるつもりだ。




 屋敷に帰ると母上がしみじみと。


「まさかアランがモーガン伯爵に勝ってクラーク子爵領にするなんてアダモも予想していなかったでしょうね。あの世でさぞや驚いている事でしょう」


 母上は父上を余程、愛していたみたいで何かあると父上を思い出すらしいが、俺も母上みたいな思いやりのある優しい女性と巡り合いたいものだ。



 新しく領地になった旧モーガン伯爵領は事務官のブラッドを行政官に格上げして事務官を20人つけてクラーク子爵領と同じようにする為に頑張ってもらうことにした。


 クラーク子爵領はカミラを同じように行政官にして事務官を30人に増やして任せた。


 クラーク子爵領の人口はあれからも移住者が増え続け旧モーガン伯爵領の住民と合わせて今では10万人を超えている。


 大雨の災害の後は7千人くらいだったのに領民が増え続けて、今では大貴族の公爵領にも負けないくらいの領民の数で考え深い。


 戦いが終わり正常に戻ったのでワインは作り始めたが、農作地も増えお米の生産も多くなったのでそろそろ日本酒も特産品にするつもりで今は日本酒の作り方を教えているところだ。


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