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大きく、優しい味方

旅の用意をし、次の行き先を決めた。都市から北上しまずはウル街を目指す事にした、そこは珍しい、モンスターと共存している街だそうだ。


3番目にデカイ組合があり、情報も収集出来るかも知れないと踏んだのだ。


「武器がこの前の戦闘で折れてしまったから買いに行ってもいいか?」


「自分も気になるので着いていきますね」


武器屋へ行き、また折れると思い、念入りに鉄の剣を二本購入した。送り迎えにバルビダとルーシュが来てくれた、ルーシュから旅の祝いとして転移のスペルを少し分けてくれた。これがあれば行った事がある所へとすぐいけるらしい。結構値が張るのだが、バルビダの酒を控えさせて凌ぐと、実にお母さんらしい発想だった。


「サーニャちゃん、なんかあったらすぐ伝言魔法で教えるんだよ?ザウリスくん、すぐ抱え込むんだから。」「ごもっともです」


ハハッと笑った、数戦共にしただけで心を読まれていたとは。


「分かりました、また何かあれば宜しくお願いします。」


「おう!行ってこい!来年が楽しみだな!」


「行ってきます、来年また会いましょう。」


馬車を進ませ、街から出た。


少し進み関所に着いた、荷物の検査をしている中挨拶をしに行った。


「はじめまして、ザウリスです」


「ああ、ザウリスさんですか。あの盗賊団を壊滅させて有名な方ですね。」


「まあそうですね、ここの警備って忙しいですか?」


「特にはって感じです、時々北側の街からの輸入品を検査で忙しくはなりますね。これから旅ですか?」


「そうです、取り敢えずはウル街を目指そうと思ってます。」


「ウル街ですか、あそこも良い街ですよ。綺麗な街並みを見ながら散歩するだけで1日は潰れちゃいますよ。」


警備員と笑いながら話しをしていたら、検査が終わった。警備員の方々にも見送られ、ようやく街の外へ出た。


「外ですね、ちょっとドキドキしてきました。」


「ハハハ!そりゃいい!旅を楽しまないとな!」


お互い笑いつつ親睦を深めていった、これから共に戦う仲間として、共に笑い合う仲間として。暫く走らせていると川が見えた。


「あそこで休憩しませんか?馬さん達に水を飲ませてあげましょう。」


「賛成だ、馬達を休憩させてる間に俺らも軽く休憩でも取るか。」


川に辿り着くと、馬達に水を飲ませ、座れそうな大きな石に二人座り込んだ。


「そういや聖魔法って幅広い魔法だよな、攻撃も出来るし回復も出来るし。」


「聖魔法はその分魔法攻撃力が低いんですよね、だから他の魔法も習得しようとしたんですが難しくて。」


「旅を続けてたらいずれか魔法は覚える、それを楽しみながら行こう。」


「そうですね!」


サーニャは頷いた。


「それにしても綺麗な水だな、魚もくっきり見える。」


「ここの川は山からきてる水だから綺麗だし美味しいんですよ。」


「なるほど、今日の夕飯は決まったな。」


「魚を長持ちさせるのは難しいですよ」


サーニャは笑いながら教えてくれた。


「ああ、長持ちさせる事を考えてなかった。」自分自身も笑ってしまった。


休憩を済ませ、馬車を走らせた。第1到達点のシユ村へ辿り着いた、宿に一泊の予約を入れている所に一人の大男が話し掛けてきた。


「貴方達は旅の者ですか?」


「ええ、そうです。貴方は?」


「私も旅をしてるんですが、理由が特に無くて。」


「なら、俺達と来ませんか?理由無き一人旅より断然楽しいと思いますよ。」


「防衛系職業の枠は空いてますか?」


「ああ、全然空いてるよ。」


ザウリスはニコッと笑った。


「それじゃあお言葉に甘えて、宜しくお願いします。」


大男で、優しい人を仲間に引き入れる事が出来た。

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