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HUGスペース物語  作者: さゆまる
妄想編
22/26

第22話:試練のスクリーニング、そして約束の4月末

4月も終わりに近づき、外の空気はすっかり春の匂いに変わっていた。

さゆまるにとっては、東京での新生活、そしてHUGスペースの現実化に向けた「スクリーニング(審査)」という大きな壁に挑む時期でもあった。

「さゆまる、準備はいい? これを通れば、計画は一気に加速するよ」

カイトの言葉に、さゆまるは深く頷いた。

自分の障害のこと、これまでの葛藤、そして「殺処分ゼロ」と「自殺ゼロ」を本気で叶えるためのロボット技術。そのすべてを審査員たちの前でさらけ出さなければならない。

内職で培った、地道に積み上げる力。

エベレストを目指すトレーニングで手に入れた、折れない心。

そして、SNSを通じて届いた「生きてみる」という仲間たちの声。

「私、一人で戦ってるんじゃないんだ」

審査の場に向かう前、さゆまるは一台のロボット犬の頭を撫でた。

その中には、さゆまるが救いたいと願った命の「未来」が詰まっている。

やることに意義がある。その信念を胸に、さゆまるは真っ直ぐな瞳で、自分を待つ次のステージへと足を踏み出した。

4月の終わりは、終わりじゃない。

それは、さゆまるという一人の少女が、世界を本気で変え始める「歴史の一歩」になる。

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