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魔界のイレギュラー~正体バレたら人生終わります!?  作者: 蒼凪しな
【第一章】正体バレたら即終了!? なのに初日からやらかしました
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5/8

人間、悪魔学園へ

朝日と同時に目が覚める。


……うん、今日もいい朝だ。


さて、今日のご飯は何にしようかな~。


昨日の晩ご飯、美味しかったなぁ。


毎日あんなの食べられたら幸せなのに――


……って、いけないいけない。


時間は有限。

ダラダラしてたらもったいない。


そう思って目を開けて――固まった。


「……あ」


豪華な天井。


ふかふかのベッド。


広すぎる部屋。


……そうだった。


ボク、魔界に迷い込んだんだった。


それからディウムさんに拾われて、

ご飯食べて、

泊めてもらって――


「……これから、どうしよう」


ここにいたら、

ボクは”ご馳走”らしい。


昨日は勢いで「ここで生きたい」なんて言ったけど……。


「……うん!

 ご飯食べてから考えよう!」


悩んでもどうにもならないしね!


――コンコン


「おはようございます、ハクレ様」


「あ、おはようございます!

 昨日はありがとうございました!

 何から何まで……」


アンさんが微笑む。


「当然ですよ。

 ハクレ様はディウム様の”お孫様”になるんですからね」


……やっぱりまだその設定続いてるんだ。


でも、昨日よりちょっと雰囲気が柔らかい気がする。


昨日はもっと、

こう……目が怖かった。


「おっはよ~、ハクレちゃん!」


後ろから元気な声が飛んできた。


「よく眠れた?

 怖い夢とか見なかった?」


「は、はい!

 こんな立派なお部屋まで用意していただいて、ありがとうございました」


「も~、そんな堅苦しくしないの~」


ディウムさんは楽しそうに笑う。


「なんたって、ハクレちゃんは僕の”孫”なんだから!」


「あ、あはは……」


……いや。


この空気で

「やっぱ帰ります」

とは言えないよ!?


「……」


ディウムさんがじぃっとボクを見つめている。


え?

ボクなんかした?


「ハクレちゃんの髪、真っ白な雪みたいできれいだね~

 昨日よりも輝いてるよ~」


「っ!!」


やばっ!

昨日、お風呂に入れてもらったから、髪色が露骨になっちゃってた!?


「それに、瞳も満月みたいにきれいな黄金ですよね」


「うんうん!

 それじゃあ朝ごはんにしよっか!」


ディウムさんがパンっと手を叩く。


あれ?

それだけ?


「今日もいっぱい美味しいもの食べてね~。

 食べたいものがあったら何でも言って!」


優しい。


ボクの人間離れした容姿を見ても何も言ってこない。


ここでなら大丈夫、なのかな――


「今日は初登校なんだから!」


「……はい?」


今、なんて?


「あの~、初登校って?」


「ん?

 言ってなかったっけ?」


ディウムさんは首を傾げる。


そういえば昨日、アンさんとそんな話をしていたような……


「ハクレちゃんには、悪魔学園に通ってもらおうと思って~」


「…………え?」


悪魔学園。


今、悪魔学園って言った?


「ええええええっ!?」


思わず叫んでしまった。


「学園⁉

 悪魔の!?

 しかも今日からですか!?」


「うん、そうだよ~」


軽っ!?


「昨日のうちに手続きしちゃった。

 いや~、楽しみだなぁ~」


入学手続きって、

そんな勢いでやるものなの!?


というかこれ、

完全に後戻りできないやつでは!?


「ちなみに――」


アンさんが真顔になる。


「くれぐれも不用意な行動は控えてくださいね。

 学園側には、何も公表してないので」


「あ、はい……」


つまり。


”人間”だとバレた瞬間、

学校生活終了。


いや、人生終了!?

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