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転生したけどチートとか無かったから努力で世界最強目指します!  作者: 敬礼 なろう・カクヨムで連載中
学園

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第45話 カツ丼




 3限目までの授業が終わり、昼休憩の時間となった俺たちは、金2クラスへ向かう前に食堂へ昼食を食べに来ていた。


「しっかり食べましょ。腹が減ってはなんとかって言うのだから、気持ち悪くならない程度に食べましょ」


 食堂に到着すると、ミューは俺たちにそう言った。


「そうだね。しっかり腹を膨らませてから挑めば、負ける可能性なんて砂一粒ほども残らないさ」


ミューの言葉に、俺は頷いてそれを支持することを言った。


俺とミューは勿論、リベルトやリース、アレンもやる気を示している。


「そういうことで、何を食べるのかしら。せっかくなら何か縁起のいい物を食べたくなるわ」


すると、リースがメニューを眺めながら突然そんなことを言い出した。


縁起のいい物・・・なにかないかな?


リースの言葉に釣られて、俺たちもメニューに目を向けて料理を探し始めた。


 良さげなメニューが無いかと探していると、ふと一つの料理が俺の目についた。


「ん?これって・・・」


 そのメニューは『揚げプリのリセ乗せ』と言うものだった。

 名前からして、リセと呼ばれる穀物を炊き、その上にプリと言われる動物の揚げた肉を乗せた料理なのだろう。見た目はとてもカツ丼にそっくりだ。


 リセとは、米によく似た穀物で一年生植物であり、食感や味も米に似ている。

 プリは牛と羊を足して2で割ったような見た目をしていて、その肉の味は豚に近い。


 こんな料理をどうして昨日見つけなかったんだ?と思ったが、この料理は日替わりメニューの欄に書かれているので、昨日見た時はなかったのだろう。


「どうしたの、リオン。それは・・・日替わりメニューの『揚げプリのリセ乗せ』?どうしてそんなものを?」


 俺が興味を惹かれてそのメニューを見ていると、ミューは俺が見ているのが何か気になったのか俺に声をかけた。


「少し目を引いてね。なんでもないよ。それで、昼は何にする?」

 

 カツ丼の名前の言担ぎで勝つ丼というものがあったな、と思い出してただけです。


 俺がミューにそう返すと、ミューは俺が期待していたのとは違ったことを言った。


「一通りメニューに目を通してみて、めぼしいものは見当たらなかったの。だから、いっそのこと各々好きなものを食べるようにしようかと思っていたのだけど、何かの縁だしこの日替わりメニューにしましょうか。みんなは、それでもいいかしら?」


 ミューが周りに聞くと、みんな揃ってその言葉に賛成した。


 なんと、俺は特に何も言っていないのに、この『揚げプリのリセ乗せ』に昼食が決まってしまった。


 前世にあった言担ぎを言い出せる訳もなく他のものに決まるのかな・・・と思っていたが、いい意味で俺の期待を裏切ってくれたな。


 


 早速頼む料理が決まったので、俺達は食堂で料理を注文する。

 みんなで座れる場所はないかと空いてる席を探し、ちょうど5つ連続して空いている場所を見つけた。

 他はどこも人が座っているので、とてもではないが座れそうにない。そこにしようかと言って椅子に座ったタイミングで、丁度良く料理が届いた。


 「見た目はなかなかに美味しそうじゃない。食欲が唆られるわね」


 届いた料理を見て、リースはそう言った。たしかに、これは見る者の食欲を掻き立てる見た目をしているな。きれいな色をした衣に、断面から見えるしっかりと火の通った肉。そしてさらにふっくらツヤツヤとしたリセ。久々にカツのようなものを食べられるということで俺の視点では色眼鏡がかかっているかもしれないが、何も知らない、これまでにご馳走などをたくさん食べてきたであろうリースがそこまで言うのだから、とても楽しみだ。


 今にも食べ始めたいところだが、ここはぐっと我慢だ。周囲が準備を終えたことを確認して、食前の祈りを終えると、俺は弾けたように料理を食べ始めた。


 肉を持ち上げ、一口齧った。衣の崩れる音が耳をくすぐる。肉を一度、また一度噛み締めるごとに、その味が口いっぱいに広がる。

 肉を存分に味わったので、次はリセを掬い、頬張って噛む。すると、その優しい甘みが舌を包み込み俺は食べる手を加速させた。


「なにこれ、美味しいじゃない。リオンのお陰で、素晴らしい料理に出会えたわ。貴方にお礼を言うのは癪だけれど、感謝しないとね。ありがと」


 黙々と料理を食べ進めていると、ふとリースがそんなことを言う。


「別に、感謝されることじゃないよ。偶然見つけただけで、こんなに美味しいとは俺も思いもよらなかったからね」


 リースに褒められるのは解釈違いなので、俺はつい否定した。


「だとしても、これを見つけられたのは貴方のおかげよ。素直に認めなさい」


 それに反論しようと口を開くと、横槍が入った。


「まあまあ、くだらないことで言い合いしてないでさ、美味しい料理を見つけられたんだから、それでいいじゃないか」


 リベルトが、仲裁をするような言葉を発した。


「そうよ、これから連携するんだから、喧嘩なんてしてたらまともにできないわよ」


 ミューが、幸せそうに料理を口一杯に頬張りながら、リベルトに同調した。


 二人にそう言われたのだし、これ以上ごねるのは辞めておこうか。ミューの言う通りこの後に支障が出るかもしれないしな。


 しばらくして、俺たちは皆料理を食べ終わると金2クラスの教室へ足を向けた。


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