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ょぅι゛ょ の いせかい にっき!  作者: さんさん
いっさつめ     だれか の にっき
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ぜろ     男 と 女神

「我が生涯にぃい一片の悔い無しいいいいいいい!!!」


男はその生涯をかけて貫き通した信条に、悔いは無かった。


最後の最後に、我が信条そのものともいえる幼女の笑顔を守ったのだ…。


気持ちを心の表すままに言葉とし、突き上げたその拳は天を向く。


そして男はふと気づく。


「…………どこだここは?」


俺はパトロールをしていたはず…ここはその公園ではない、っていうか真っ白だ。


そもそも俺は……ハッとして視線を下に向ける。


しかしそこにあるのは無傷の身体。


刺された痕も、血の跡もない、逞しい胸板が見える。


警察官となると決めたあの日から欠かさずこなしてきた鍛錬…そのせいもあって男はムキムキマッチョマンだった。


普通の一般人とは次元が違う…オリンピックとかにでるレベルの…俗に言う人外クラスの柔道の師範先生や、剣道先生、制圧術の先生とも互角に…むしろ最近は勝ち越しだった…ムキムキ、されど引き締まった身体。


男はかつて日本代表に!とも言われたが、そんなことをしてはお巡りさんではいられなくなってしまうといって断った…って話がそれている。


そう、つまりは何が言いたいかというと。




男は全裸だった。




やばいやばい…何がやばいってナニがだ。

最近不祥事が新聞の一面を飾ることが多い。

自分は大丈夫、その慢心が身を滅ぼす。

男にとって、気づけば真っ白な世界にいる現実よりも、自分が公然わいせつ罪へんたいの被疑者となっていることのほうがショックだったのだ。





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





「落ち着きましたか?」


男しかいなかった真っ白な世界に優しい声が響く。


「む、貴方は…」


男が振り返ると、そこには煌く巫女服を着た絶世の美女がいた。


「はじめまして、私はアマテラs「ぎゃあああああ!?ちょっとまって!まってこれは違う!違うんだ! 粉バナナあああ!!!」…大丈夫ですよ、*****さん。ここは魂の世界、貴方が危惧する公然わいせつにはなりません。」


美女に諭されはっとなる男…。


「アマ…テラス…?」


男が住んでいた国の神様の名前だった。


「はい、貴方達のアマテラスですよ♪」


男は現実主義者だった、神も仏も幽霊も何も信じてこなかった。

ただ先人達のことは敬うべきという信条のため、お参り等には欠かさずいっていたが、それでも信じてはいなかった。

感謝の気持ちと、自身への戒め、決意、そういったためだけだった。


だが、今このときはどうか。


死んだはずの自分に自我があり、現実ではありえない真っ白な世界。


そして神々しい女神アマテラス。


男は現実主義だ、だからそれが現実ならば受け入れる…それが*****という男だった。


「あらあら、すごいですね…最近の若い方ならばまず混乱…そもそも自我がたもてていることもそうですが、なぜ肉体までもがあるのでしょう…。

 あの戦の時ならば、若い人は皆立派でしたのでわかりますが…。」


「考えているところ申し訳ありませんが、説明していただけますか?」


「おまけに礼節もしっかりしている…今は魂がむき出しの状態。

 本能のまま動くはずなのに……………。

 ……………なるほど、そういう最期だったのですね…。

 そう、貴方も…誰かのためにその命を燃やし…肉体を凌駕したのですね…。」


アマテラスと名乗った美女は、一瞬だけ瞳を閉じ、そしてゆっくりと男へ話しかけた。


「改めて申しましょう…私の名前はアマテラス、日の本の古き神が一柱。

 はじめまして*****さん、ここは魂の世界。

 貴方達にとっては死後の世界、と言ったほうがわかりやすいですかね。」


アマテラスの説明も、心ここにあらずといった男。

その両手は股間を隠している。


「あと貴方の魂の強さのせいかはわかりませんが、ここはある意味精神世界…。

 通常は肉体を受肉など神でしかできないのに何故貴方ができているかはわかりませんが…。

 服、イメージできますか?

 難しいとは思いますが、時間をかければ下着くらいは貴方でも具現化できるかもしれません。」


その言葉の直後、男が光に包まれる。


輝きがおさまったあとにあったのは、警備員というなかれ…紺の制服に身を包んだお巡りさんが立っていた。


「ッッ!?

 そんな、いくらなんでも順応が早すぎる。」


「警察官の制服ってのは、物理的なもんじゃないんだ。

 心の制服っていってな、いついかなるときでも、制服を着ているんだ。

 恥ずかしいぜ、今の今まで裸だった自分がよ。」


「イヤイヤイヤイヤ、普通は無理ですし!っていうか貴方何なのです一体!?」


「俺の名前は*****!!!ようj…ってそうだ! あの子は!?あの幼女は無事だったのか!?」


「死してなお、わけのわからない状況にある今の自分よりも、他の誰かの安否を心配する。

 間違いありません…あなたのその魂の輝きは、本物ですね。


 安心してください、あの女の子は無事したよ。」


「そうか…よかった……よかった………ッッ!」


それは幼女が無事だったためか、それとも自分が命をかけたことが無駄ではなかったからか、男はほっと息をついた。






「ところで、なぜ俺はここにいるんでしょうか?」


「ふふ、やっと本題に入れますね。

 あと、敬語でなくても結構ですよ?先ほどのように気軽に話してください。」


アマテラスはそういうが、男にその気は全くなかった。

信じてなどいなかったが、神は敬うもの。

八百万の神、あらゆるものにやどるそれらには、感謝の気持ちを忘れずに…いつの日か祖母が教えてくれた言葉だった。


「いえ、先ほどはつい我を忘れて…申し訳ありません。

 タメ口など神様にそのようなこと…。」


「まあ、いいですけれど…。

 そうそう、それでなぜここにいるか…でしたね。


 ここは魂の世界…普通、生きとし生けるモノは全て、死ねばそのまま魂が循環されまた生きるモノへと生まれかわります。

 貴方達がいう転生、というものですね。

 まあ転生したところで、魂の本質こそ変わりませんがそれはほぼ別物。

 前世の記憶がーとかは、まあ天文学的な確率どころの話では起こりえません。」


(なるほど、しかしそれならば何故自分はここにいるのだろう。)

男の疑問は最もだった。


「それはですね、死んだ魂が循環される前に、私がすくいとったからです。」


(……思考が詠まれている?)


「ええ、ここでは…いいえ、私に対しては心からの言葉しか通じません。」


「なるほど、では巫女服萌え!とか思ったことも筒抜けだったわけですか。」


「ええ、だから貴方が袴の隙間から手を突っ込みたいとか、襟をずらしてその胸を揉んでみたいとか思ったこととかも、別に貴方達人間の男性であれば普通に思うことなので、まったくこれっぽっちも微塵も欠片も怒っていませんよ?」


男はDOGEZAしていた。

それは心が反応したのだ、しようと思ったのではない、気づけばしていたのだった。


「ふふふ、貴方にもいっぱしの性欲というものがあったのですね。

 安心しました…貴方の根底にはもっとこう…ええ、まあ趣味はモノそれぞれですしね…。


 話がそれましたね、それで私が何故すくいとったのか…ですが、これには理由があるのです。


 そしてすくいとる魂ですが、これは何でもいいわけではありません。


 まずは何よりも、その魂の輝きです。

 ただの魂には興味ありません、この中にモノの枠を超えるモノ、肉体を凌駕するモノ、そういったモノがあれば…。

 といった感じです。」


「アマテラス様でも、色々ご存知なのですね。」


「ええ、あなたたち日の本の皆は、昔から本当に様々なモノを生み出してくれていますね。

 私はその一つ一つを、全てわが子が創ったモノとして、きちんと見ています。


 話を戻します…そしてその魂が清らかなること。

 それがすくいとる条件です。


 若くてそれだけ素晴らしい人というのは…半世紀ちょっと前はこの国にもたくさんいましたが、最近は滅多になかったんですよ?

 だから*****さん、貴方は誇っていいのです。

 貴方の魂は、その輝きは凄まじく、清らかなるモノ。」


その言葉を聴いた男は、静かに涙を流した。

それは自身が貫いてきたその生き様を認めてもらったことか、それとも死んでまで守ったモノを最後に誰かに認めてもらえたからか…。


「ありがとう…ございます…。

 それで、なぜその…俺のような魂をすくっているのですか?」


「ええ、それにはまずこのセカイのことを知ってもらわないといけません。

 まず*****さん、貴方にわかりやすい言葉を選んで言うと…セカイは一つではありません。

 神の数ほど、つまりは無限に存在します。

 貴方達がいう八百万の神、というのはある意味間違ってはいないんですよ。


 さて、その神達はそれぞれセカイをもっています。

 私しかり、どこぞの十字架の神しかり…。


 基本的に神はセカイをつくることはあっても、セカイそのものに干渉はしません。

 滅ぶのもまたそれがセカイの選択なのであれば、何もしないことだってあります。

 なかには、そのセカイの中で新たな神が生まれることだってあるんです。


 私もその神の一柱…。」


(神…様…)


男はただただ呆然と聞いていた。

神々しいその姿は、その声は、それこそ魂に直接響き渡る。


「そしてですね…神友かみともの中で今、日の本のRPGが流行っていましてね?」


男の中で一気にアマテラスの神々しさがさがる。

かみ…とも…? なにそのママ友みたいなノリ。

っていうかRPG?え?ゲーム?


「まあママ友みたいなので大体あってます、そうですゲームです。

 貴方も色々していたみたいですね。」


(なんじゃそりゃああああ!)

もはや男の中にあった神々しいアマテラス像はガラガラと音をたてて崩れていた。


「で、ですね、その中でもMMORPGをしているうちに、みんな思ったわけなんですよ。

 ここをこうしたらもっと面白いのに!とか私ならこうするのに!とか。

 それじゃあもう皆で作ってみない?っていうか皆で作って評価しあおうよ!

 とかそういう流れになってね?

 あ、もちろん不正はしてませんよ?みんな必死に寝る間ならぬセカイを作る間も惜しんでちゃんと正しくゲームしましたし。」


(廃人ならぬ廃神ってか…)


「あはは!上手い事いいますねぇ!


 で、皆でこぞってつくりはじめたんですよぉ…RPGみたいなセカイを!

 もちろん、そこには神は生まれないようにしています。

 ほら、RPGツクール的なやつです!

 それでそれで、ただただ創って、皆でわいわいやってるのも楽しかったんですけど…もっとおもしろくしよう!ってなりまして。」


(だめだこの神こいつ……早くなんとかしないと…!)

最早アマテラスに神々しさはなかった、そこにあるのはただただ自分の趣味セカイを自慢したがる小娘だった。


「ならちょっとスパイスというか、他のセカイからおもしろそうなモノを連れてきて住ませてみようよ~ってなったんですよ。

 そうしたらそれがもうおもしろいの何の!

 まさに勇者!ってなる人がいたり、魔王になったり、山賊王になったり、商人王になったりってどれもこれも創ったセカイからは生まれそうにもないモノになってね~。


 けどなんでもかんでもそのセカイに入れちゃったら、混乱するだけだから…。

 だから条件を決めてるの、それがさっきいったやつ。

 強い魂の輝き、肉体を凌駕するほどの強さ、清らかなる心…貴方はその全てを満たしている。


 *****さん、どうですか?私のセカイに…いってくれませんか?」


「その世界とやらはどういう世界なんだ?」


「(………あれ敬語がなくなっている、気のせいか私への信仰心が薄れている…?)

 ええと、まあRPGにありがちな剣と魔法の世界です。

 様々な種族が入り乱れていますが、まあ戦争はそんなに起きていませんね。

 当たり前ですが現実なんでリアルタイムRPGです、考えてる間に相手は動いちゃいますし、エロゲみたいに選択儀なんてないです。

 また、そのセカイに生きるモノはレベルであらわされて、レベルがそのまま強さとなります、まあ絶対的なものではないので…レベルが高いから強いとは限りませんけどね。

 あとはスキル制ですねぇ…覚えることも伸ばすことも才能次第です。

 中には努力で限界突破しちゃうモノもいちゃいますが、まあそうそういませんね。

 

 貴方がそのセカイにいっていただける場合は、

   自・他のステータス閲覧機能…RPGの醍醐味ですね

   セカイ語自動翻訳機能…読み書き両方対応です

   他、任意の特典

 を差し上げれます。あ、もちろんあなたの自我はそのままですよ?」


「もし、行かないって言った場合は?」


「あなたのセカイの循環に戻ってもらうだけですね、その場合十中八九ここでの記憶はなくなるでしょう…というか先ほども述べたとおり貴方は貴方であって、貴方でなくなる。

 ここでの会話はもちろん、*****であったことも、次の貴方には関係なくなるでしょうね。」



男は悩んだ…。

正直にいって楽しそうである、ゲームアニメ好きな男にとって眉唾ものであった。

もとの世界ではおそらく一生感じることのできない魔法を体験できるであろう。

だが男には、野望が…いや夢が…いやそんなものではない、魂の叫びともいえるものがあったのだ。

それがあったからこそ、男は男たりえた。

魂が肉体を凌駕できたのだ。


「ふふ、ではその魂の叫びというやつを言ってみてください?

 特典で可能なのであれば、それを行いますよ。」


それを聞いて男は叫んだ、心のままに叫んだ。






「俺をょぅι゛ょにしてくれッッッッ!!!!!!!!!!」








セカイは停止した。

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