第1話「森の屋敷」
━━目が覚めた
「あーよく眠れたー」
睡眠すると背中が痛くなるのはどうしていつの時代も変わらないのだろうか?背伸びをしながら目を擦る。
「あれ?ここは..自分の部屋じゃない...?」
ベッドに本をこんなに置いていたら眠りが悪いのは普通のことなのかなー
周りを見渡すと本が山のように積みあがっている。枕の隣に本があり、少しでも顔を動かすとあたって痛い。おれはよく本を読むのが好きだ。本を読むと知らないことを知れるということもある。そして本を読んで人生が豊かになっていく自分を見ていると成長していることを実感できて、楽しい。
ああ、これは言っておかないと誤解されるかもしれないが、本と一緒に寝てナニかを致したとかそういう意味ではないから勘違いしないで欲しい。
そんなことより、今おれの周りで重大で取り返しのつかない人生でやらかしてしまったのかもと少しでも疑ってしまったのがおれの人生を狂わせる物語の鍵だったのだろう。
「ここ..どう見てもおれの部屋じゃないよな...
まさか!?彼女と一線を越えてしまったのか!?!?」
もしかしてと興奮して光より早く、となりに目を向ける。
「なーんだ、だれもいないじゃねーかー!!まじで期待しちゃったおれがバカじゃないか...」
自分にボケとツッコミをしてなんか可哀そうな人に思えてきたので、笑って自分を誤魔化す
ここからがおれの物語の始まりだ。
「ん?彼女?彼女って誰だっけ..」
自分で彼女と言ったのに誰ひとり、頭に思い浮かべるが顔が出てこない...
ああ、そうか。おれに彼女は一人もいなかったんだな。気がついたらパジャマのソデが水で重くなっていた。
ここで自分がもう普通じゃなくなっていることに気が付くことができれば後で、傷がつくことはなかっただろう。
一般的な男が「カノジョ」という言葉を耳にすると、可愛いや美しいそしてボーイッシュな女友達を思い浮かべることがあり、「あー、一緒にいたらもっと楽しくなりそうだなー」と思うことだろう、いや男だけではない。女も自分がそうなることに憧れることがあり異性に認められたいと思う欲求とその努力であるすることは、人間であれば当然だ。それは恥ずかしいことではなく本能なのだから、それはきっと美しいだろう。
そんな自分の頭でラブコメを広げているとあることに気が付いてしまったのだ。
(まてよ...!?おれって誰だっけ------)
「ええーーーー!!!!やばいやばいやばい!!おれって誰だっけ!?」
両手で頭を抱えて勢いよくベッドから飛び出す。目の前に鏡があった。
「あ!!鏡だ!え?これが俺の顔?なのか..?」
ダメだダメだ!思い出せない!俺の名前は?俺の家族は?俺の誕生日?それにこの部屋はどこなんだーー!!
「なにも思い出せない?まずいよ!!まずい!!」
落ち着けおれ、焦るなおれこの部屋が自分の家であるとすれば家族を探せばいいし、もし同性の友達の家だったらな事情を説明すれば助けてくるはずだ。異性の友達だったら人生が終わってしまうかとちょっと考えただけでも怖くなったが、そんなことを考えていてもしょうがないだろう。
そんなことを考えているのはやっぱり「自分が誰かわからない」という逃げられない事実から逃げようとしているのだろう。
自分が誰かわからないなんてそんなことあるわけないじゃないか!
「おーいい!!だれかーーーー!!!いないのか!!!ここはどこなんだァアアーーーーーー!!!!!!!!」
部屋を飛び出し、大声で叫んでいるのに、自分の声以外聞こえない...
自分の寝ていた屋敷の探索を始めた。ここが全くどこかわからない。
(今の僕に記憶はない、しかし生活に必要な知識はある。ということは、
これは記憶喪失なのか?だったらどうしてだ?)
窓の外を見ると、森に囲まれたデカい屋敷のなかに眠っていたようだ。
屋敷を探していると、大きく古い扉があった。
両手でその扉を開けると、優しい光が差し込んだ森の木々に本が並べれらベラれた図書館が広がっていた。木の穴が開いている場所本が敷き詰められていた。綺麗に整理されているあるところもあれば床に捨てられているものもあった。
「あれは、本が光ってるーー!?!?
なんだこれは!?本なんて聞いたことがないぞ!?」
開いてみると目の前が光り、そこだけから光が見えた。
光でこの時、おれは油断していたのだ。ただ、いたずら心のある人間のしわざだとおもっていたのだ。
もしかしたらスンゴイものが存在していてこの本が多すぎる部屋からのマークとして工夫されていたならここの屋敷の主はかなりの変態なんだろうと、自分の頭の中で自分で笑いを取るということを楽しみながら、本を開く。
(どんなことが書いてあるんだァー?まさか、白紙でしたってオチじゃねぇーだろーなー)
「ゴオ゛オ゛オ゛ォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
轟音が屋敷中に鳴り響く。
急いで両手で耳をふさぐとさっきまで両手で支えていたはずの光る本が宙に浮いた。
手品なのか...??だとしたら相当趣味が悪い。
耳が痛く周りの音は聞こえない。
だが、耳の痛みを超えていくように頭の中に情報の嵐が訪れた。
「うわああああああああああああ!!
痛い痛い!たすけでえええええええええええええええええ!!!!!!!」
(うっ!あたまがいたい!!ふざけんじゃねえぞ!!!!!!!!こんなクソ本燃やしてやる!)
「はあはぁはぁ..」
動けないほどの激痛だ全身が焼けるように痛い。
「なるほど、この本を開くとその本を開いた人間の脳になにかを強制的にロードさせるのかなんて悪質な方法なんだーんー?魔術...???ってそんなモノ存在が本当にある世界なんて自由度高すぎかよ...」
自分のなかにダウンロードされた情報の中に魔術について書かれたことが多くあった。
「あれ?右上のこれなんだ?」
そこに視線を向けると自分についての情報が見られた。
使える魔術や固有能力については理解不能と書いてある。
「神様ふざけてるのかー」
よく見てみると自分の名前の欄があった。
「名前は神来社謙人?それ以外は非公開ってなんか陰謀が多そうで怖いなー」
今までの情報を整理すると
「ああ、この世界は魔術が存在するのか」
この世界の魔法についてはすべて知っているが、自分がどんな人間なのかは全く思い出せない。
さっきの激痛で俺の知識は戻ったとしたら俺は魔法を使えるってことだよな)
森に枯れた花があるのを見つけて詠唱する。
「ヒール」
だんだんと花が綺麗に咲いた。
「なるほど、魔法はこんなにも便利なんだな」
そう思いながら立ち上がり、屋敷の探索を再開した。
結果から言うと人間は屋敷にはいなかった。
星空が見えるベッドルームから、森のシャワールーム、地下室の本の貯蔵庫まで目に付いたところはひとまず調べた。僕のほかに目で確認できた生命体は森の図書館に鳥が複数と地下の本の貯蔵庫に透明な猫が一匹いたくらいだ。
でも、ここがどこかわからないんじゃ生きていけない...こんなんじゃー飢えて死ぬじゃねーかー!
あーもーどうすればいいんだよ!!
やけくそになって空を見上げる。
「誰かいないのかーーーーーーーー!!!?!???!??!?」
そう叫んだのがこの屋敷での正しい選択になるなんて思わなかった。
「助けてええーーーー!!!!!!!」
声のする方を探す
「こっち!!!!ここだよーーーーーーーー!!!!!!木の上!!あーもうそっちじゃないって!!そうそうここ!!やっと人がいた!!」
「君そこで何してるの?」
「それより木の上に登って降りられなくなった美少女に手を差し伸べるのが紳士ってものじゃないのー?」
(なんだこいつ...屋敷に戻るか。)
そう思い、後ろに振り返り歩き出す。
「アーちょっと待ってください!上から目線でごめんなさあああいいいいいいいい!!ほんとに降りれなくなっちゃったんです!!!もう一日も下りれなくてもう嫌なんです!木の上の生活でなんてもう嫌あああーー!!!!!」
急に顔を赤くして、大きな声で話すとかどんだけ扱いやすいんだ...
それに一日も下りれないってこいつ頭大丈夫かよ..面白いから少しだけ聞いてやろっかなーー
「少しだけなら聞いてあげようか」
「やったー!!私のこと助けてくれるなんてなんて優しい人なの!?」
「仕方ねーなー、木の上に登って一日も下りられなくなった少女を見てほっとくなんて可哀そうだなーその可愛さに免じて特別に助けてやろう!!」
謙人(こいつがいれば飯が食えるーー!!!そして人がいたってことは大きな発見だ!)
「わーさすがイケメン!ありがとーー」
村娘(こいつちょっっろろろろろいいいいいい!!!!!!これで一日ぶりのご飯だわ!!!やったーーー!!)
ちょうどいい、さっき知ったばかりの魔術の実験台になってもらうかー
風で少女の脇をもちあげるようにして木から下ろす。結果は成功しかし両手に柔らかいものがあたって彼女の顔は真っ赤だ。
「きゃああああああああ!!変態!」
「仕方ないだろ!ちゃんと両手で脇を掴んであげないと怪我しちゃうかもしれないじゃないか!!!」
「だっだ!だからって乙女の胸を触ってもいいなんて考えちゃうって!しかも初対面なのよ!!んんん!!!責任取ってよ!!」
「っへ?.....」
「当たり前でしょ...もう泣いちゃう...」
「悪かったから泣かないでくれちゃんと責任取るから!!」
「ほ ほんと?
わかったもう泣かない!今言った言葉忘れないでよね!!!」
わたしはあまり見たことないのだけれど、魔術って便利なものなのね!
ありがとうーおかげで助かったのよ」
「いいんだよ、木から下ろすくらい。それでさーこの近くに村とかってあるの?」
まずは情報を集めないと生きていけないな。
「そんなことよりご飯が食べたいの!!一日も食べてられてない少女に今から村に向かうなんてそんなひどいこと言われても...」
たしかにこのボロボロの服を着た少女を近くにおれの家と思わしき屋敷もあるのに招かないなんてちょっとひどいかな...
「あ..」
「じゃあ、ご飯作って!!」
「はぁ?」
「私はもう腹ペコでいまにも倒れてしまうかもしれないんだよ?
こんな立派なお屋敷に住んでるから!すごい料理があるんでしょ!!!ねー?おねがいーなんでも責任取るって言ったよねー?」
「しかたねーなー味は保証できねーぞ」
「ダイジョウブダヨ私が作るから!!」
「もしかして、おれの料理がまずいと思ってるのか??」
「だってどう見ても料理しませんって顔してるしー」
「まあいいや、もうソロモンの好きにしてくれー!!!」
「やっったーーー!!!!!」
おれはこのあまりにも不幸な少女に食材と台所を提供したが彼女はおれの分まで作ってくれた。
「おい!このパンすごく硬かったのにどうしてこんなに柔らかいんだ!?
雑草のスープなんて言ったけどどうして美味しくできたんだ!?」
「っへっへっへ、こう見えて私は料理が村一番で料理の神様と言われたほどの腕前!!
謙人君の好みは会ったときから見抜いているのだ!!!!!!!」
「こんなにうまいならお店開けるな!!」
村までの案内人としての利用するだけなのに、ここまで見抜かれていたとはこの美少女強いぞ!?
ア、情報収集しないと!?
「なあ、お前どうしてあんなとこになってたんだ?」
「私の名前はお前じゃないの!ちゃんとソルモン・ファン・ウォーツって名前があるんだから!
「いいから質問に答えてくれー」
「木に登ったら下りれなくなったから」
「そりゃそうだけど、そうじゃねーだろ、なんで登らないといけなかったんだ?」
「盗賊団ラエトスに襲われちゃったの」
「盗賊 ら え と す ? ?」
「うん、武の街から来る人たちの中にいて、村や町を襲って強盗を主にしてる悪いやつらのこと」
「え?見たところソロモンは高価なモノをお持ちではないようですけど?」
したを見ると年相応のつつましやかなお胸を直視する。
「あわわれわーーー!あなた超ド直球で乙女の心を傷つけられるの!?!?
私はただ食べ物を探しに行っていたときに、盗賊たちの会話を偶然聞いてしまって口止めに殺されそうになって必死で木に登ったのよ!そしたら、追いついた盗賊たちは木の上から下りれらなくなった私を見て帰っていったのよ。この私の完璧に計算されつくした作戦は誰にも真似できないわ!!」
「でも、下りられなかったんじゃ...」
「あー!!そうだねー!いやいや、それはたまたまこの屋敷があったのが見えたからだよ!?ほんとだよ!?ね、ここまでが私の作戦だから!アハハハ」
ソロモンは顔を真っ赤にして涙目で話している。これ以上、責めるのは心が痛む。
顔が真っ赤になった姿も可愛い。
「盗賊の会話を盗み聞きしてたってことはなんか大変なことに巻き込まれちゃったのか?」
「アッ!!!!!そうだった!!
あなた様のような、神のような魔力を持った方を探していました。
奴らに神の鉄槌を下してください!お願いします。」
と勢いよく頭を下げる彼女の目にからは涙が流れていた。
「ええっ?!?!どっどういうこと?」
「盗賊たちが村を近いうちに襲撃するって話を聞いてたんです。
そしたら...盗み聞きしてるのがバレちゃって追いかけられたんだけど...
村が助かる方法はあなたのような魔力がたくさんあって戦える人が戦うことでしか村を救うことは出来ないの!!!だからおねがい!!」
村に借りを作らせて情報を集めればいい話じゃないか!!よっし、のった!!
「そこまで頭下げられちゃ仕方ないな。」
「うれしいです。ケント様、ほんとうにありがとうございます!!うぇえぇーー」
「泣いてる暇あったら村に急いで行かないと!!」
「はい!!」
顔を赤くしながら答える彼女を見ながら、
「案内してくれ。」
そしていま俺とあやかは、空を飛んでいる。
「ケント様、空を飛べるなんて鳥になった気分です!
人間でこんなことまでできるあなたはいったい何者なんですか!」
「それが自分でもわからないんだー」
「っそ そうですか 深いことまでは聞きません!
アッ!もう少しでつきます!
もっとかかると思っていたのにこんなに早く着くなんて!さすがケント様です!
こんな力を世界でもっている人はあなただけなんじゃないですか!?!?」
「それじゃあ、人助けに行こうか。」
【大事なおはなし!】
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