第11話 珠
それより三日前、俺は高尾山口の参道にある札屋の店先で、紙袋から黒い石塊を取り出していた。
新しい札を買い足す前に、まず手持ちの戦力を検分する。
油紙の中に残っているのは、裾の紙が三枚だけだった。今日はここで、傷や冷えを繋ぐ回復用の二千の紙を一枚と、千の紙を二枚買い足す。
その二千を雨の沢で他人の命に差し出すことになるとは、まだ知らなかった。
一ヶ月前の裏高尾の救助で手元に残った最後の一枚は、《不動》の札だった。先週、あの荷運びの帰りの尾根で足を滑らせた登山者を止めるのに、それを切った。自前の《不動》はまだ狙いの外まで広く出るし、あと何度唱えられるかも分からない。人の足元だけを止めるには、札のほうが確かだった。だから今回は同じ二千でも、回復用の札を選ぶことにした。
「札を買いに来るくせに、そっちのほうはずっと放ったらかしだったな」
小柄な店主は、作業台に広げた紙袋の中身を面白そうに覗き込んできた。俺が広げた札入れの中身よりも、机の上に転がした無骨な黒い石のほうが気になるらしい。
「腐って目減りするような生肉でもないでしょう」
「それで、今日になって急にどういう風の吹き回しだ」
店主は紙袋の口を指で押し広げた。
「須貝さんに、いい加減自分の数珠くらい首から提げろと小言を食らいました」
「やっと周りの人間に突っ込まれたか。思っていたより早かったな」
店主は石から俺の顔へ視線を移した。
「あまり褒められた気がしませんね」
「お前が自力で持ち帰った正真正銘の石ならな。その辺の河原で拾ってきた石ころをどれだけ寝かせたところで、由緒や験なんてものは生えてこんぞ」
「裏高尾の頂です。自分で拾って、自分で麓まで担ぎ下ろしました」
店主は石の材質と割れ目の筋を確かめるように、ごつごつした黒い塊を掌に乗せ、窓から差し込む明かりへかざした。黒いチャートの塊は、水で濡らさずとも鈍い光沢を放ち、ぶつかり合って白く擦れた角が鋭く際立っている。
「頂の、どのあたりにあった」
「石の祠の真裏です。月明かりで、足元に転がっていたのを一つ拾いました」
「なら、これで間違いなく仕立てられる」
店主は秤に石を乗せることもせず、作業台の隅にある小皿へ無造作に移した。札の紙なら産地も漉き手の印も穴の開くほど検分する男が、石の鑑定に関しては俺の口頭の申告だけであっさりと決めてしまった。
「重さや質は量らないんですか」
「験の強さを測るための道具じゃないからな。どこへ登って、何を継いできたのか、首から提げる本人が忘れなきゃそれで事足りるんだよ」
「ずいぶん本人任せのいい加減な道具ですね」
「数珠そのものは山が開く遥か大昔からある仏具だ。験者の持ち物になったのは山が開いてからの風習に過ぎん。提げている本人がその意味を忘れなければ足りるというのは、昔も今も変わらんよ」
店主の背後の壁には、太さや色の異なる組み紐や房、結び目の形状を変えた仕立ての木枠見本がずらりとぶら下がっていた。だが、そのどれひとつとして、肝心の珠が取り付けられていない。
「珠まで通した完成品の見本は置かないんですか」
「置けるわけがないだろう。客がうっかり置き忘れていっても、仕立てた珠はいつの間にか持ち主の懐や枕元へ勝手に戻っちまうんだ。店で見せられるのは紐の拵えだけだよ」
「珠は客が自分で持ち込むのが決まりなんですね」
「そうだ。珠の数を見ればいくつの峰を登破したかが分かり、石や木の材質を見ればどの峰を落としたかまで読める。だがな、その珠を見たところで験の効き目や腕前の深さまでは分からん。札に押された検印ほど確実な当てにはならんがな」
店主は水を張った浅い皿へ石を沈め、平たい面を上にして置いた。白く擦れた角の割れ目を慎重に避け、珠一つ分――指の幅にも満たない四角い輪郭を、細い筆の墨で丁寧に囲む。
「水に浸けて墨で囲むのは何のためです」
「石を濡らして内部の割れ目を見るんだよ。削っても砕けない場所を見定めたら、そこから一粒分だけを切り出す」
店主は、墨で囲まれた一粒分の枠を爪の先で叩いた。
「晴れて験者になったら、自分が立ち合って継いだ峰の頂から、自分の手で素材を持ち帰る。それを麓の札屋で一粒の珠に仕立ててもらい、首から提げる。験者の作法なんてものは、そこまでで全部だ」
「作らなくたって、継いだ験そのものは使えるんですよね」
「使えるさ。だからお前のような不精者が一ヶ月も放ったらかしにする」
「使えなくて困ることがなかったので」
「本当に困る前に店へ駆け込んでくる客なんて、札屋には滅多におらんよ」
俺は買い足した二枚の千の紙を裏返し、裏面に薄く刷られた標高の数字を読み取った。札というのはその標高のあたりまでが本領であり、それより高い場所へ持ち込めば効き目は確実に落ちていく。
万が一の際に、高い場所で頼りになる札を迷わず指先で引き抜けるよう、数字の大きい順に油紙の札入れへ収め直した。
「そこから、どうやって丸い珠にするんですか」
「墨の線の内側だけを残して、まずサイコロ状の四角い石片にする。そこからヤスリで角を削り落として丸めていくんだ」
作業台の奥で小さな回転刃が甲高い音を立てて回り始め、細いノズルから吹き出す水が刃を冷却しながら、削り取られた黒い粉末を洗い流していく。
店主は墨で囲んだ一粒分の領域だけを慎重に残し、線の外側にある余分な石肌を迷いのない手つきで切り落として、小さな四角い欠片を削り出した。
元は拳の半分ほどあった無骨な石塊なのに、珠として残されるのは、その中のひと欠けだけに過ぎない。
残された歪な石の破片は、紙袋の中へと放り戻された。
「余った残りはどうするんです」
「自分で持って帰れ。捨てる理由もないだろう」
店主は刃を止めて言った。
「無駄に荷物が増えましたね」
「拳の半分ほどの石屑で音を上げる歩荷がいるか。看板を下ろせ」
四角い欠片を砥石に当てて丸めていくにつれ、黒い石は少しずつ角を失い、小さく研ぎ澄まされていった。削り粉を水で洗い流すたびに表面の光沢が滑らかになり、濡れたような鈍い輝きが広がっていく。
普段、山で見かける験者たちの数珠は、すでに首に掛けられた完成品ばかりだ。珠になる前の原石がどれほどの手間をかけて削り落とされるのか、俺は今日初めて知った。
「ずいぶん削って減らすんですね」
「残したい部分だけを決めるのがこの仕事だからな。石の全部を残そうとしたら、首から漬物石をぶら下げて歩く羽目になるぞ」
「そのほうが仕立て賃は安く上がりそうですけどね」
「穴を開ける手間を省いて、荒縄で縛りつけてやるよ」
店主は作業台の下から組み紐の束を取り出し、色味を選ばせるために漆黒と焦茶の二本を削りかけの珠の横へ並べた。俺が迷わず黒の紐を指差すと、店主は立ち上がり、俺の胸元を目で測った。
「背負子の胸紐は、いつもどの位置で締める」
「背負う荷の重さで変えますが、だいたい鎖骨の下から指二本ぶん空けたあたりです」
「なら、珠はそれより上の位置に合わせるぞ。胸紐より下で遊ばせると、歩くたびに一日中、胸紐の金具に珠を叩きつけられることになる」
石を削る作業よりも、首から提げる位置の調整のほうが遥かに細かかった。決めているのは山の神仏ではなく、背負子と荷物の都合らしかった。
店主は濡れた指先で削り上がった黒い珠をつまみ上げ、裸電球の光へ透かした。漆黒のチャートは光を通さなかったが、表面を走る一本の細い筋だけが、かすかに灰色を帯びて光を反射している。
割れの引き金になりそうな傷の筋を慎重に避け、中心を貫く穴の角度を決めると、極細のキリへと持ち替えた。無理に押し込まず、粉を逃がしながら両側から慎重に穴を掘り進めていく。
「割れたりしないんですか」
「力任せに突けば一発で割れる。だから粉を水で流しながら、両側から少しずつ通すんだ。もし割れたら、さっきの残り屑からもう一つ切り出し直すだけだ」
「もちろん、追加料金を取ってですよね」
「話が早くて助かるよ」
穴が貫通するまでに、買い足した札を油紙で包む間の倍以上かかった。店主は削り粉を綺麗な水で丁寧に洗い流し、珠に「裏高尾」の名を刻み、黒い紐を通す前に、乾いたタオルの上へ置いた。
黒い珠は小指の先ほどの控えめな大きさで、机の上に転がっていればただの小石と見分けがつかない。だが、頑丈な組み紐を通した瞬間、それ単体でひとつの道具としての面構えに変わった。
「首へ掛けろ」
「そっちで結んでくれないんですか」
「最初の一粒くらいは自分で結べ。結び目の始末まで他人に丸投げするな」
店主は紐の両端を俺の手へ渡した。
紐を首へ回し、指先で固い本結びを作る。珠が胸骨の上へコツリと一度当たり、わずかに左へずれて落ち着いた。
荷物と呼ぶにはあまりに軽すぎた。だが、一歩踏み出すたびに胸の皮膚へ小さく触れてくる感触は、何も提げていなかった昨日までの体とは明らかに違っていた。
「似合いますかね」
「一ヶ月も作法をほったらかしていた無精者には見えなくなったよ」
「形だけは一人前の顔になりましたね」
「中身のほうは自分の足で稼げ」
店主は作業台の水を布で拭き取り、残った黒い石の欠片を紙袋へ戻して俺に押しつけた。
戸口の板の間で、爪先がカチリと硬い音を立てた。
カゲは店の中へ足を踏み入れず、敷居のすぐ外側に前脚を揃えて座り、じっとこちらを見上げていた。その白い肩の上には、一本の黒い筋が鮮明に浮かび上がっている。
店主が、その黒い筋へ目を細めた。
「……その羽はどうした」
「関の窓口で記録を済ませたあと、こいつが丸呑みしました」
「笑えない冗談だな」
「俺だって、冗談ならどれほど助かったか分かりませんよ」
店主は敷居の際まで歩み寄り、手を伸ばすことはせずに腰を落とした。カゲも逃げようとはせず、静かに座っている。
「山のもの、なのか」
「もし山のものなら、関の外のこんな場所までついてこられませんよ」
「……違いないな」
白い毛並みの奥で、背の黒い筋だけが、風もないのに微かに毛羽立った。大天狗が広げていた風切羽の羽枝と寸分違わぬ蠢きだった。
「丸ごと喰ったのか」
「羽軸の先まで全部です」
「羽を喰ったあとで、その黒い筋が出たのか」
「はい」
店主はもう一度その黒い筋を凝視したが、それ以上答えを出そうとはしなかった。
俺は胸元に増えた新しい数珠を指で確かめ、黒い石の残りを背負子の奥底へしまい込んだ。登破の証拠として提出した風切羽は、記録を終えた直後に、カゲの口の中で消えた。その形見のような黒い筋を背負った白い狼を連れて、俺は店を出た。
その日の午後、須貝に呼び出されて向かった詰所の土間には、黒いチャートの珠よりも遥かに具体的で重々しい荷が横たわっていた。
木太刀だった。
全体が分厚い白布で厳重に巻かれていたが、鍔と柄の無骨な境界線は外からでもはっきりと見て取れた。長さは優に俺の背丈を越えており、室内で不用意に立て掛ければ天井板を突き破りかねない長物だった。
遼は関への始末書の提出を終え、義務付けられた再講習も受講済みだった。入山停止が解けたその足で詰所へ来て、荷を担ぐ側で山を覚えたいと須貝に頭を下げたらしい。須貝から話を回された俺が出した条件は一つだけだった。客ではなく俺の見習いとして、俺の届けの下に入ること。山の中で歩く場所と休む場所は、俺が決める。遼はその場で頷いた。今日が、見習いとして詰所へ来た最初の日だった。
遼が柄の側を両手で持ち上げようとして、重さに負けて木太刀を板の間で半回転させた。先端が宙を泳ぎ、通りかかった須貝の草履の先をかすめる。
カゲは太い尾を素早く引き上げ、木太刀の切っ先が届かない間合いへ身を引いた。
「浅井さん。長い荷物を扱うときは、切っ先を浮かす前にまず元を手元で押さえてください」
「押さえてるつもりだったんですけど……」
「口先だけのつもりなら、一人前ですね」
「お前ら、今日は他人の家の床を削る仕事で呼んだんじゃないぞ」
須貝は草履を履き直し、今回入る五人の名に丸が付いた依頼書の半券を俺へ突き出してきた。
俺は背負子を下ろし、木太刀の中ほどへ手を差し入れて持ち上げた。布の上から見た印象よりも手のひらに重く沈み込み、長物の宿命として、持ち上げた瞬間に重心が先端へ向かって逃げていく。
「これを、どこまで運ぶんですか」
「大山だ。毎年決まって入る連中だが、木太刀を担ぐはずだった一人が腰をやらかした。お前が代わりに担いで上げろ」
依頼書の表面には十二人の名が整然と並び、今回入山する五人の名の上にだけ丸印が打たれていた。
「長物の割増手当はきっちり付いとる。あとは担ぎ屋同士で現場の寸法を測れ」
須貝は戸口へ身を退き、自分の草履の底に傷がついていないか一度だけ確かめた。床板を削られていないか本気で心配していたようだったが、それ以上は口を挟まなかった。
「名前は十二人もあるのに、実際に山へ入るのは五人だけなんですか」
遼が依頼書を横から覗き込んできた。
「町内で金を積み立て、毎年都合のついた人間が代表で山に入るんですよ。向こうの土地では、そういう集まりを講と呼びます」
「今年は、この丸がついた五人」
「その中の一人が腰をやらかして、重い太刀を担ぎ上げる人間だけが足りなくなったわけです」
遼は反論せず、木太刀の柄へ手を添え直した。今度は切っ先を床へつけたままで、自分の両足を刃の軌道から外側へ逃がしている。
「これ、山の木で作られてるんですね」
「高い場所で育った材ほど、怪異を断つ強固な得物になりますからね。大山へ納めるための太刀を、下界の安木で適当に済ませるような連中じゃないんでしょう」
白い布は先端まで隙間なく巻きつけられており、木肌の地色は見えない。だが握りと鍔の無骨な形状だけは、布越しでも十分に伝わってきた。
布を巻いたままでは、雨を吸い込んだあとの重量の増加が読めない。俺は柄の端をしっかりと握り、遼に先端を持ち上げてもらった。
二人で肩の高さまで水平に持ち上げると、木太刀の重心は中心よりも柄側に寄った位置でぴたりと止まった。重心の見当は予想より手元に近く、これなら背負子の荷台を一段高く組み替えれば十分に一人で背負いこなせる。
「これ、一本の木から削り出してるんですか」
遼が布の上から刃の背を撫でるように確かめた。
「継ぎ目はありませんね。途中で分割して運ぶような逃げ道は用意されていません」
「分けて運べないなら、二人で持っていくしかないですね」
「一人はまだ見習いですけどね」
俺が言うと、遼は木太刀の先端を指一本分だけ持ち上げてみせた。軽口に言葉で言い返す代わりに、荷の重みをこちらへ押しつけることで返答としたらしい。
「十二月に、大山へ入るんですか」
遼は依頼書に記された行程表へ視線を落とした。
「表の大山も周囲の山々もすっかり雪景色です。ですが裏大山だけは年中雨が降り注ぎ、雪が積もることがありません。だから真冬でも客が入るんです」
「雪山を歩くよりは、足元が軽そうですね」
「濡れた上から吹き付ける風に晒され続けます。防寒の着替えを一枚多く用意してください。木太刀のほうも、雨水を吸ったあとの重量で出発前にもう一度量り直します」
遼は自分の上着の厚みを確かめてから、依頼書に記された品名へ指を這わせた。
「これが……納太刀ですか」
遼が顔を上げた。
「向こうの峰へ納めるための太刀です」
「納める太刀を、俺たちが担ぎ上げる」
「そういう仕事です。決まった荷物を持参しなければ通してくれない峰もありますが、細かい現地の作法は向こうの先達に聞いてください」
受け渡しの場所は頂より手前の荷場であり、書かれた行程通りなら俺にとってはいつも通りの歩荷仕事に過ぎなかった。
荷物を小屋へ届けて受領印をもらえば、それで仕事は完了する。頂の主と顔を合わせることもない。
俺は木太刀を床から抱え上げた。重心は鍔より少し先にあり、背負子に縦に括れば頭上の木の枝に引っかかる。横に倒して括れば、狭い登山道を塞いでしまう。
背負子の台座を一段継ぎ足し、柄を右肩の後ろへ斜めに逃がすように固定すれば十分に運べる。
「浅井さんも、この荷で一緒に入るんですか」
「行きます。見習いの話が決まる前に、客として裏大山へ入るつもりで先達を頼んであったんです。今度はちゃんとお金を払って」
遼は木太刀を両手で支えたまま答えた。
「一つ、ちゃんと覚えましたね」
「裏高尾の夜道を一晩丸ごと使い潰しましたから」
遼は木太刀から手を離さない。背負子への括り方や荷の重心の取り方はまだ教える必要があったが、一度引き受けた荷物を最後まで放り出さない根性だけは、わざわざ教える必要がなかった。
遼の視線が、俺の胸元に新しく加わった黒いチャートの珠へ止まった。そのあと、俺の右足元に静かに腰を下ろしているカゲを見つめた。
「その犬も、大山へ連れていくんですか」
「狼です」
「犬か狼かの話じゃなくて」
「自分の足で勝手についてくるなら、止めようがありませんからね」
カゲは遼を冷ややかに見上げたが、何の返答もしなかった。
「格好だけは一人前の験者になりましたよ」
俺は胸元の黒い珠を指先で軽く弾いた。
「それ……大山でも使うんですか」
「荷場まで荷物を運んで下ろすだけの仕事に、験なんて大層なものはいりませんよ」
俺は依頼書の半券を四つ折りにし、手持ちの札入れと一緒に作業着の胸元へ収めた。新しく仕立てた黒い珠が、油紙の上からコツリと一度だけ胸骨に当たった。
行き先は裏大山。標高一二五二メートル。荷物は納太刀が一本。納め口は頂より手前の荷場。
いつも通りの、ただの歩荷の仕事だった。
「引き受けます」
──────────
【この話に出てきた言葉】
・納太刀
山へ納めるための、木で作った太刀。
大山では山が開くずっと前から続く習わしで、いまも変わらない。
・錫杖
先に金の輪が付いた杖。突くと輪が触れ合って鳴る。
山を歩く者が、獣を避けるために使ってきた道具。




