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パンツ一丁で異世界移転から始まる帝国戦記  作者: しろぐ
マインブルク駐屯地編
9/10

第8話 俺の戦術、彼等の戦術 (3)

教壇の上に立つと生徒達はこちらを見ていた。

そして講師から手渡された地図を元に作戦を考えた。


「……塹壕戦ならドイツ帝国の戦術を使ってみるか」

そして俺は堂々と発表を始めた。


「俺の作戦は浸透戦術を用いた戦い方を行う」

そして俺は黒板にある地図を下に説明を始めた。


「まず砲撃は短時間、高密度砲撃で奇襲をする」

「そしてその後は精鋭部隊(ストームトルーパー)が先行して敵塹壕を突破する」

淡々と説明していく俺。

それを興味深く、そして面白そうに聞いているエトムントと講師だが、生徒達は半分馬鹿にしたように見ていた。

「この戦術で大切なのは強固な陣地や機関銃陣地はあえて避けるんだ」

「なにより精鋭部隊(ストームトルーパー)は軽装で機動力を確保できる装備で突撃させるんだ」

「そして後方の指揮所や通信拠点など後方を叩く!」


ここで面白そうに見ていたエトムントが質問した。

「ならば残った敵兵はどうするんだ?」


俺はよく聞いてくれたと言わんばかりに説明を続けた。

「後続部隊が敵塹壕を殲滅させる、それも火炎放射や短機関銃、手榴弾で」

エトムントの眉がピクッと動いた。


「塹壕内は狭いため、ライフルなどの長い物は扱いづらい」

「そのため近距離特化の兵器で持って制圧するんだ」


するとエトムントがまた質問した。

「突出した精鋭部隊が包囲される可能性は?それに継続的な戦闘は難しいだろう」

……確かにそうだ。

この戦術は実際ドイツ帝国でも問題になった。


「……この戦術は塹壕戦になってしまった場合です」

「塹壕戦になってしまった時点で消耗戦になってどちらも大きな被害で終わる結果となる」

エトムントと講師は俺が何を言いたいのかわからなかった。


「それに長期戦になればこの戦術は破綻するんだ。」

「ならば機甲部隊や機械化師団、航空部隊を使い迅速に電撃的に敵首都に攻めれば良いんだ」

「そうすれば塹壕戦という残酷で兵士が損耗していく戦いをしなくていいんだ」


教室は静かになった。

しかしその瞬間生徒達が笑い始めた。

「ありえないだろ!そもそも指揮系統も取れないだろうに!」

「ああ、しかも浸透戦術だっけ?そんな考えはできないだろうな!」

「それに補給も持たないだろう!」


俺は笑う生徒を見て怒りが湧いた。

「お前らの戦術で十数万人も亡くなったんだぞ……」


するとエトムントが怒鳴った。

「静かにしろ!」

その瞬間、生徒達は静かになり教室の空気は一気に氷点下まで下がった。

そしてエトムントはゆっくりと俺の方へと近づき、話した。

「素晴らしい考えだな。確かに無理に塹壕戦にさせるのもおかしな話だな」

俺は少しうれしかった。


「さっき言っていた浸透戦術も素晴らしい」

「確かに補給や指揮系統の問題もあるが、短期的な決戦なら使えるだろう」

エトムントは黒板の地図を見ながら一つ質問した。


「この考えは君の案かね?」

俺は首を振って答えた。


「私の世界の先人達が数多の犠牲から編み出されたものです」

エトムントは腕を組み考え、口を開いた。

「そうか、しかし戦術は詳しいんだな」

「ああ、なぜか頭に入ってるんだ」

エトムントはフッと笑った。


そしてエトムントは生徒達の方へと向き説教を始めた。

「それで……貴様らの戦術はあまりにも酷かった。現実的でもなく効率的でもなく兵士たちを駒としか見ていない」

「それにボードゲームと思っているだろう?だが貴様らの命令一つで命は容易く消える」

「……それでは誰もついてこない」

生徒達は俯いている者や反省している者などエトムントの話をしっかりと聞いていた。


そしてエトムントは俺の方へと向き語り始めた。

「そして……指揮官たるもの任務を達成する責任を負い、部下を導く」

「勇気も忘れるなよ?」


こうして俺達の戦術講義は終わり、部屋から出たのであった。

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