第78話 実地訓練 1日目(6)
森の中を歩くと、先に行かせたコローナ達の歩兵分隊が止まっていた。
そしてコローナは俺に近づき、報告した。
「周囲を偵察しましたが、何もありませんでした」
「よし、ありがとうな」
そして俺は全員に指示をだした。
「ここに前線基地を作る、各員協力して設営してくれ」
そうして兵士達はスコップを持ち、持ってきた資材を使い塹壕やテントを作り始めた。
「敵にバレないようにしっかり偽装するんだぞ!」
「こっちに有刺鉄線を持ってきてくれ!」
こうして俺達全員は作業を開始した。
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作業はあらかた終え、時刻は昼過ぎだった。
「よし、皆飯にしようか」
兵士たちは敵に発見されないように火を起こし、支給された食料を食べ始めた。
するとギューテは俺に声をかけた。
「ハルトくんの分もできたよ」
「早くないか?!」
「即席だからね」
俺はギューテから食料を受け取った。
パンと一杯のスープだった。
そしてギューテと座った。
「いただきます!」
味は薄かったが、疲れた体に染みた。
「意外とこれ美味しいんだな」
「そうだね、もっとまずいって思ったよ」
そして俺は兵士たちを見ると、楽しそうに話しながら食べていた。
「平和だな……」
「うん……本当に戦争が起こるのかな……」
ギューテの言葉に俺は食べる動作を止めた。
「エトムントやテラのことが正しければ……もう止められない」
「皆に伝えたほうが……」
「だめだ、混乱を与えるだけだ」
するとギューテは食べ物を置き、話した。
「もし僕が戦争で死んだら、君はどうする?」
「……」
ギューテの質問に俺は固まってしまった。
「あはは、答えづらいよね」
そしてギューテは俺を見つめ話した。
「もし君が死んでしまったら、僕は後を追いかけるかもしれない……かも」
「……それはだめだ」
俺は咄嗟にギューテの手を握った。
「死ぬことを考えるな、俺達は絶対に生き残る……何が何でもだ」
「そうだね……ごめんね」
その光景を見ていた兵士たちはニヤニヤと見ていた。
そしてギューテは恥ずかしそうに言った。
「その……恥ずかしいから……」
「あっ、すまん!」
手を話すと、周りから色々と言われた。
「あの二人はやっぱりできてるんだな」
「あの人……パンツ見てたのに……)
「あれは事故だ!」
するとギューテは低い声で俺に言った。
「パンツを見てたって……なに?」
「いや、待て待て!直接見たとかじゃなくて、あれだ!間接的だ!」
「……少しお話しようか?」
こうして俺はギューテに引きずられながら、一つのテントに連れて行かれた。
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