第74話 実地訓練 1日目(2)
俺が担当する小隊の所へと向かった。
するとエッボが率いる部隊やエルフ部隊、通常部隊がいた。
「お前さんが俺達を指揮するのか」
エッボが俺に気づくと、話しかけてきた。
「俺達は全員準備できている、頼んだぞ」
「任せろ」
兵士たちは自分たちの装備の最終確認していた。
エッボが率いる部隊は全員軽装だが、短機関銃や手榴弾を複数持っていた。
それに加え、ワイヤーカッターや爆薬を装備した工兵も2名いた。
そしてエルフ部隊は軽機関銃、そして軽迫撃砲を装備していた。
その中の2人は通信装備、そして衛生兵もいた。
残りの通常部隊は弾薬を大量に持っている者や通常の歩兵銃を持っていた。
「そういえばお前さん、クリストフ中将からこれを渡してくれって」
エッボから渡されたのは訓練場を吹き飛ばしてしまった時に使っていた、Resonanzgewehr88だった。
「それと伝言で『この銃は大丈夫だ』って言ってたがどういう事なんだ?』
エッボの質問に俺は答えた。
「まあ……気にするな……」
俺は訓練場を壊してしまったことを思い出した。
そして不思議そうにしていたエッボだった。
そして俺は全員を見渡した。
緊張している者、雑談をしている者、銃を点検している者。
訓練としても俺は初めての戦いに緊張していた。
その様子を見ていたエッボは話した。
「大丈夫だ、訓練だから誰も死にはしないさ」
「そうだが……」
すると兵士達が俺に言葉をかけた。
「俺達は小隊長を信じる、だから俺達を信じてくれ」
「そうだ、それに俺達はあいつらをボコボコにしてやりたいもんな!」
兵士達は笑顔で言っていた。
するとエッボは言った。
「戦闘は任せろ、お前さんは指示をすれば良いんだ」
俺は深呼吸し、言った。
「わかった、頼んだぞ」
すると兵士達は自分たちの作業に戻った。
こうして俺は自分の身支度をしていると、後ろからギューテの声が聞こえた。
「ハルト君、僕も参加することになったよ!」
「ギューテもか?!」
俺は驚いた。
ギューテはヘルメットや武器など装備していた。
「僕心配でお父さんに相談したら参加していいって言ってくれたから」
すると周りの兵士たちは驚いた目で見ていた。
「おいおい、ギューテ中尉じゃないか!」
「こりゃ俺達が守らないとな!」
男共は嬉しそうにしていた。
「おい!お前ら変なこと考えてるだろ!」
すると兵士達は言った。
「お前もだろう!」
「んなこと無いわ!!」
するとギューテが笑顔で話した。
「そういえば道端に綺麗なたんぽぽが咲いていたんだ」
「え?ちんぽぽ?」
その瞬間、俺の股間部に石が飛んできた。
「いっでえええええええええ!」
「小隊長ぉぉ!!!」
兵士たちは心配そうに俺に駆け寄った。
そしてギューテは兵士たちに鋭い眼光で見つめた。
「君たちも喰らいたいのかな……?」
ギューテのオーラに男共は固まっていた。
だが女性兵士や女性エルフ達はクスクス笑っていた。
その光景を見ていたエッボはぼそっといった。
「この小隊は騒がしくなりそうだな……」
─────
───
──
時刻は6時59分、戦闘開始1分前だ。
「緊張してるのかい?」
ギューテは俺に話した。
「ああ、なにせ初めての訓練だからな……」
「無理もないよね、でもハルト君なら大丈夫さ」
するとエッボが後ろから質問した。
「作戦はある程度分かってるが、中央部分はどうするんだ」
「あそこは俺達やアヒムの小隊から偵察部隊を出して中央部分を見る」
「もし敵がそこを狙って攻めに来たらどうする?」
「それは無い、奴等は川のラインに沿って強固な防衛ラインを作るだろうな」
「……そうか」
エッボは少し心配そうにしていたが、自分の持ち場に戻っていった。
俺は懐中時計を見ると、着々と戦闘開始時間が迫っていた。
その光景をギューテは見ていた。
「大丈夫かい?」
「ああ、大丈夫さ」
ギューテの問いかけに答えると後ろで兵士たちが整列をしていた。
「十秒前……」
心拍数が跳ね上がっているのが分かる。
だがどこかワクワクしている自分がいた。
「五秒前……」
兵士達は緊張している者や普段通りの者がいた。
「3……2……1……」
俺は深呼吸し、兵士たちの方へ振り向いた。
「諸君、健闘を祈る!」
「フラー!」
そうして俺の小隊は移動を開始した。




