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第67話 おじさんたち

ハーピィ達と別れ、ぶらぶらと歩いているとテントの前でいかつい顔をしたおじさん達がいた。

俺は気さくに挨拶してみることにした。

「よお」


するとギロっと俺を睨みつけた。

「誰だお前」


おじさんに質問され、俺は答えた。

「俺はハルトだ、よろしく」


すると一人のおじさんは鼻で笑い、話した。

「またペーペーか」

「今回の訓練はすぐに終わりそうだな」


俺はニヤッと笑い、言った。

「安心しろ、お前らが満足する作戦をもう立ててある」


すると一人のおじさんが俺の前に立った。

「面白い事いうじゃねーか、もし満足しなかったら分かってるよな?」

「ああ、好きに殴れ」


俺は堂々と立っていると、少しの間の後におじさん達が笑い始めた。

「はははは!こんな若者は珍しいな!」

「いつもなら怖じ気付くんだけどな」


何が起きているのか分からなかった。

すると俺の前に立っているおじさんが肩をポンポンした。

「気に入った、お前さんはどうやら度胸があるらしいな」

「少し話そうじゃないか」

「お、おう……」


何故かおじさんたちに気に入られ、少し話をすることになった。

「……それでお前さんは何処から来たんだ?」

「俺は……」


なんて答えようが悩んでいたら一人のおじさんが頷きながら言った。

「分かるよあんちゃん、言いたくないんだろ?」


すると全員が頷いた。

「墓場まで隠したい事もあるよな」

「お前の場合は浮気だろ?」

「うるせえな!」


何かとワイワイとしていたが、先程俺の肩をポンポンしたおじさんが話した。

「そういえば名前を教えてなかったな、俺はエッボだ」

「そしてあいつはエトヴィン、そこにいるやつはドミニクだ」


エッボが一人ひとりの名前を紹介してくれた。

「こいつら全員、戦友であり、家族みたいな存在だ」

「という事はずっと同じ部隊で戦ってきたのか?」


俺はそう聞くとエッボは頷いた。

「ああ、フランコリア戦争など色々な戦いで俺達はやってきた」


するとエッボは真剣な眼差してこちらを見た。

「もしお前さんが俺達の上官になるなら一つだけお願いがある」


俺は頷き、聞いた。

「仲間を見捨てないでくれ、もう見たくないんだ」


そしてエッボは話を続けた。

「俺達は国に尽くし、忠誠を誓い、戦い続けた」

「だが、戦場ではそんなのは関係なかった」


「どういうことだ?」と質問すると、エッボは一枚の写真を取り出した。

「こいつらは全員若い坊や達だった。国を救うため、家族を救うため、そんな明るい気持ちで戦っていた」

「そして俺は別の分隊長として彼等を援護してたんだ」

「……だが一人の指揮官がむやみに突撃命令をさせ、全員死んじまった」


俺は何もいえなかった。

「逆らえばよかったものを、正義のためだと己を鼓舞して散っていったさ」

「俺は命令した指揮官に拳をお見舞いしてやったさ」

「……まあ結果はこの通りただの一般兵になっただが」


そしてエッボは俺を見つめ言った。

「お前さんはいつか沢山の命を預かることになる」

「権力を手にし、名声も手にする」

「……だが命だけは手にすることはできない、死しかないんだ」


「だから頼んだぞ、未来の司令官よ」


俺はエッボの言葉に強く心の奥に響いた。

「ああ、任せろ。必ず戦争になっても家に返してやる」


その言葉でエッボや他の全員が笑った。

そうして俺は少しの間だけエッボ達と話し、次の場所へと向かった。




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