第66話 ハーピィたち
俺は何とか全速力で走った。
息を切らせながら周りを見ると、そこには羽を生やした人たちがワイワイと話していた。
「あれ、あそこにいるのはハルトさんじゃないですか?」
その一言で辺りにいたハーピィ達は俺に視線を向けた。
すると聞き馴染みのある声もした。
「ハルトくん!どうしたの?」
そこにはエラが焦った表情でこちらを見ていた。
「いやぁ……少し走りたいと思ってね?」
「そうなの……?」
すると一人のハーピィが近寄ってきた。
「この子はエラちゃんが言ってた人?」
「う、うん」
ジロジロと見られている。
……もしかして汗の匂いヤバいか?
するとその子は笑顔で答えた。
「エラちゃんが気に入るのも納得だ!」
「ちょ、ちょっとやめてよ!」
俺は未だに分からなかった。
「どういうことなんだ?」
「なんでも無いよ!それより水飲む!?」
頷き、水をもらうことにした。
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「ふぅ……ありがとうな」
俺は息が整い、エラたちに感謝した。
「よかった」
エラが安心すると、ハーピィ達が質問した。
「エラちゃんから聞いたけど、異種族でも平等に扱ってるって聞いたよ!」
「そうそう、珍しいよね。私たちなんか見向きもしないのに」
俺は異種族の立場に少し悲しくなった。
「俺はそういうの嫌いなんだ」
すると一人のハーピィが俺を羽で包んだ。
「ちょっ!何をしてるんだ?!」
俺を羽で包んだハーピィは小声で呪文のようなものを言っていた。
「はい、これで終わり」
一体何が起きたのか分からなかったが、エラは少し不機嫌そうに言った。
「……それはね、ハーピィ族で続いてる伝統なんだ」
「伝統?」
「うん、私たちハーピィは信頼できる人やこの人なら命を預けても良いって人にお守りの呪文を吹き込むんだ」
「そうなのか……」
俺は異種族での文化に深い興味を示した。
すると俺を包んでくれたハーピィが笑いながらいった。
「あはは、ごめんねエラちゃん。エラちゃんがやればよかったね?」
するとエラは顔を真赤にしていった。
「大丈夫ですぅ!」
俺はその光景にほっこりしたが、次の兵士達のところへ向かう事にした。
「すまんがもうそろそろ行くよ、ありがとうな」
すると全員は笑顔で手を振ってくれた。
「またきてねー!」
こうして俺は次のところへと向かった。




