第65話 兵士たち
俺はエトムントに言われた通り、兵士達の元へ向かった。
そこには武器を磨いていたり、雑談をしていた。
「あれ?ハルトじゃないか!」
するとジョンが俺に声をかけてきた。
「よお、皆大丈夫そうか?」
そう聞くと、ジョンは言った。
「ああ、皆いつも通りさ」
「そうか、それは良かった」
すると一人の女性が目に入った。
「女性もいるのか?」
「そうだ、あいつは竜族だな」
「他の駐屯地だと珍しがられるが、テラ中将は積極的に採用しているからな」
「そうなのか」
ジョンが言うには半数は異種族で構成されているという。
「ちょうどそこのテントに集まってるだろうから挨拶すればいいさ」
「だな」
俺はそこのテントの前に立った。
「入るぞ?」
すると中からどうぞと声がかかり、中に入った。
そこには異種族で構成された5~6人がテントの中でくつろいでいた。
「貴方は……?」
一人の兵士に声をかけられ、俺は答えた。
「俺はハルトだ」
すると全員が驚いていた。
「ハルトってまさかあの……?」
「……もしかして俺って厄介者って思われてる?」
悲しそうにすると、兵士たちは否定した。
「いえいえ!噂で聞いてますよ、すごい人が来たって」
「そうそう、エトムント大将もうなるほどの実力者って」
「俺はそれほど凄い人間じゃないよ」
そして一人の兵士が俺に質問した。
「それで……どうされたのですか?」
「いや、ちょっと皆に挨拶しようかなと思って」
その言葉に皆驚いていた。
「私たちの為に自らですか……?」
「どういう意味だ?」
疑問に思い質問すると、兵士達は言った。
「私たち異種族は挨拶はろくにされず、戦場でも使い捨てみたいに扱われるんです……」
言葉を失った。
「それで……今回の訓練はどう突撃すれば良いんですか?」
「突撃はしない、それに君たちを使い捨てにもしない」
俺は言った。
「君たちは異種族でも一人の兵士だ。訓練でも気を抜かずに頑張ってくれ」
すると兵士たちは嬉しそうに言った。
「そんな指揮官初めて見ました……」
「ありがとうございます!」
俺はエトムントやギューテから聞いていた差別の話を思い出した。
そして彼等を救いたいとも思ってしまった。
「それじゃあ俺はもう行く……ん?何か落ちてるぞ?」
俺は床に落ちていた物を拾い、見てみるとパンティーみたいなものだった。
その光景を見た兵士達は口をパクパクしていた。
「あー……えっと……だれか履き忘れてるよ―?みたいな?」
その後、なんとも言えない空気になり、俺は一人の兵士にパンティを渡し、そそくさと逃げてった。
そして逃げる際に、声が聞こえた。
「あの人……変態なのかな……」




