第63話 食事の時間!
俺は配膳係からスープとパンを貰い、アヒム達がいる場所に向かった。
「お、来たか!早く食べようぜ!」
アヒムの隣に座り、皆で食べ始めた。
「やっぱ外で食べるご飯は格別だね」
「うん、とっても美味しい」
カリーナとエラは美味しそうに食べていた。
「そういえばハルト、よくあんな作戦を思いついたな」
「ああ、まあな?」
俺はいえなかった。
この作戦はドイツ軍やイギリス軍の戦術を元にした物だと……
「ハルトってもしかしたら未来人だったりしてね」
カリーナは冗談で言ったが、俺はギクッとした。
……だが俺がこの世界に来たのはいいが、なぜ来たのかはまだ分からなかった。
普通なら女神や神が現れて目的をくれるだろう。
だが俺の記憶にそれはなかった。
ただ分かるのはこの世界は昔、一人の男が移転してきてこの国を発展させたことぐらいだ。
……そしてその男は自衛官。
俺は家族の記憶がないが、父が自衛官だったということはギューテの時に思い出した。
もしかしたら、そんな思いがずっと心に残っている。
「……ル…ト」
いつか知りたい、本当の事を。
「ハルト!」
「んあ?!どうしたんだ?」
俺はカリーナに呼びかけられていた。
「急に上の空になってたわよ」
「あああ、すまない」
するとアヒムは言った。
「緊張してるんだろ?なんせ俺達初めての実地訓練だからな」
「まあ、そうだな」
そう言うとエラは話した。
「やっぱりハルトでも緊張するんだね」
ニコッとエラは笑い、俺に気をかけてくれた。
するとエトムントがパンを何個か持ってこちらに歩いてきた。
「お前らそれじゃあ少ないだろ?これも食え」
「良いんですか!」
そうしてアヒムやカリーナ、エラは喜んでもらった。
「ハルトはいらないのか?」
「ああ、もう腹いっぱいだ」
「そうか」
そしてエトムントは余ったパンをちぎって食べ始めた。
「そういえばエトムント、戦死判定とかはどう判断するんだ?」
俺はエトムントに質問すると、答えた。
「ペイント弾を使って判断する」
「ペイント弾か……それだと射程が短くなるんじゃないのか?」
するとエトムントは説明した。
「ペイント弾と言っても中身は普通の弾薬と変わらない」
「だから射程も実際のと変わらない、それに当たってもあまり痛くないように設計されてる」
「そんな便利なものもあるんだな……」
納得するとエトムントは俺に質問した。
「そういえばあの作戦はお前さんが考えたのか?」
俺はカリーナ達に聞こえないように、エトムントに話した。
「あれは俺の世界で使われた戦術だ」
するとエトムントは納得した。
「だとしてもよく覚えてるな」
「父に教えてもらってたからな」
エトムントは少し黙り込んで話した。
「……もしかしたら伝説の男はお前の親父さんだと思ってるのか?」
その言葉に俺は黙って頷いた。
「そうか……」
なんとも言えない空気になった。
すると、アヒム達が食べ終わると、エトムントに感謝をしていた。
「よし、皆食べたことだし、続きでもするか」
「はい!」
カリーナ達は頷いた。
「ハルト、失敗を恐れるな」
「ああ、わかった」
そうして俺達はテントに戻っていった。
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