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第62話 作戦会議2

俺は説明を続けた。

「まず川を渡河するには奴らの意識を遠のければいけないんだ」

「そこで偽の渡河地点を設定するんだ」

「偽の渡河地点?」

アヒムは疑問に言った。


「ああ、まず俺達の本命は一番右にある川だ」

「ここは地図で見る限り、川が広い。だから相手は渡河しないだろうと油断するだろうな」

「ただ何もしないで上陸するのも危険性が高い」


「だから偽の上陸地点ということか」

クリストフは納得したように言った。


「ああ、それに相手に気づかれるように渡河準備をするんだ」

「木材を運んだり、塹壕を掘らせ、まるでそこから上陸すると思わせる」

「しかし準備だけだと怪しまれるから、こちらに被害が出ない程度に攻撃も仕掛ける」

「そして時が来たら本命の渡河地点に攻撃を仕掛ける」


俺の説明でカリーナやエラ、アヒムは納得していた。

「確かにそれいいな」


だがエトムントは言った。

「期間は4日だ、この期間で全てを緻密にできるのか?」


俺は答えた。

「この作戦は練度が高くないと無理だろうな、だがテラが用意してくれた兵士達なら行けるだろう」


その言葉にエトムントはニヤッと笑った。

「確かにそうだな」


するとアルファンスは質問した。

「相手の意識を逸らす作戦は完璧だが渡河するときの作戦はどうするんだ」

「それも考えてある」


俺は続けて説明をした。

「まず前日に偵察した情報を元に砲兵や迫撃砲で敵陣地を砲撃し、川のラインに機関銃陣地を構築する」

「そして相手が顔を出せない内に突撃兵を即席のボートで渡河をさせる」


その発言にクリストフは疑問をもった。

「ボートでの渡河は危険だろう、それに空気を使ったボートなら尚更だ」


するとカリーナは言った。

「ボートの中に天然繊維を詰め込んだらどうですか?」

「天然繊維?それはどういうことだ?」


クリストフはカリーナに言うと、説明を続けた。

「私の母が、天然繊維を詰め込むと穴が空いてもすぐに沈まないほど頑丈なボートが作れるって言ってたんです」


俺はその話に興味を示した。

「そのボートはすぐに作れるか?」


するとカリーナは自信満々に答えた。

「もっちろん!そこら辺にあるものでも作れるレシピを教わったんだから!」

「本当か!」


俺はカリーナに感謝した。

そして俺は説明を続けた。

「そのカリーナが言ってたボートで渡河し、爆炎の音で敵が気づいていない隙に塹壕を手榴弾や近接兵器で制圧し、橋頭堡を確保するんだ」


エトムントは興味を示し話した。

「その後はどうするんだ、ボートだけなら兵員の輸送に限界があるぞ」

「何もボートだけで渡河はしない」


エトムントは「ほう」と言った。

「ボートで渡河した部隊が敵を抑え込み、砲撃や機関銃で敵を抑え込んでいる間に、工兵による橋を作るんだ」

「それもあらかじめ作られた橋だ。これで数分以内にできるだろう」

「そんな事できるのか?」


アヒムは俺に質問した。

「これは工兵の技量によるが……」


俺の発言でエトムントは誇らしげに言った。

「テラが連れてきた工兵はどの部隊と比べても優秀だ」

「信頼できそうだな」


そして俺は説明を続けた。

「橋が完成した後、主力歩兵でもって塹壕を制圧する」

「そして近くにある丘を占領するのではなく、そのまま敵本部まで突撃兵でもって攻撃する」

「主力歩兵は取り残した敵部隊を殲滅する」


話し終えると、エトムントやクリストフは頷いていた。

「確かにこれなら少ない犠牲で行けそうだな」

「それに相手は偽の渡河地点に部隊を配置するはずだ」


するとアヒムは声を大にして言った。

「ハルトの作戦でいこう!これなら勝てるはずだ!」


エラやカリーナも頷いていた。


「それで……誰がどの部隊を指揮するんだ?」

「そうだな……」


するとテラとギューテの声がした。

「ご飯できたわよ~?」

「皆、朝ごはん食べてないと思ったから」


「いつの間に……」

エトムントは驚いていた。


「この匂いは……グヤーシュか」

そしてクリストフはそう言うと、テラは笑顔で答えた。


「兵士達はもう食べてるから早く食べましょう?」

そうして俺達は一旦中断し、朝飯を食べることにした。

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