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第57話 噂話

「……これだな!」

アヒムはカリーナの手札から一枚取った。


「よし!揃った!」

「またやられたー!」


俺達は買ってきたお菓子を食べながらババ抜きをしていた。

「じゃあ次はハルトだね」

「よし……」

俺はアヒムの手札を睨みつけ、一枚握り取った。

するとアヒムはニヤッと笑った。


「ふっ……馬鹿め!」

「なっ……ジョーカーだと?!」


そう楽しんでいると、カリーナが話した。

「そういえば知ってる?なんか最近セビア共和国とランリア=グルリア帝国がバチバチになってるって」

「ああ、聞いたことあるな……確か国境付近で大規模なテロが起きたんだろ?」


カリーナは頷いた。

「そうそう、しかも大規模な爆発でランリア=グルリア帝国の官僚とかが大勢死んだらしいよ」


するとアヒムがニヤッとしながら話した。

「この話知ってるか?ノヴァリア人民防衛評議会が裏で手引きしてたっていう」

「あーそれ陰謀でしょ?知ってるわよ」


しかし俺は気になってアヒムに聞いた。

「手引きって、本当のテロリストはそいつらってことなのか?」

俺が興味を引いたからなのか、アヒムは嬉しそうに話した。


「そういうことだ、ノヴァリアは異種族が受けている不平等を正す為に戦っているんだってよ」

「それに今回のテロで犠牲になった人は政府高官らしくて、その人達が異種族とかの奴隷取引を国家ぐるみでやってたらしい」

するとカリーナは何かを思い出して言った。


「確かにそれはありそう、確か爆発テロで輸送中だった列車から大量の異種族が何処かへ移動してたって話も聞いたわよ」

「まあでも……噂話だけどね」


そしてエラはボソッと話した。

「ランリア=グルリア帝国は異種族に対しても弾圧が凄いから……」

俺は今までの話を聞いて、悍ましくなった。


「まあでも実際そうだとは限らないけどな」

そう言いながらアヒムはカリーナの手札を取った。


「よし!上がり!」

「あっ!人が話してるときにやるのはずるい!」

「まあいいじゃねーかよ」


そしてアヒムは言った。

「そもそも戦争が起きてもすぐに終わるだろ」


それに呼応するかのようにカリーナは話した。

「確かにねぇ……だって小さな国が相手だから大きな戦争になるとも思えないし……ね、エラ」


「うん……でもいくら小さくても戦争は起きてほしくない……かな」

その言葉にカリーナやアヒムは深く頷いた。


俺は悩んだ。

本当は戦争が起きる。それも大きな戦争が。

ただ、今はテラやエトムントを信じるしかない。

もしかしたら止められるかもしれない……


「そういえばハルト、なんか元気が無いがどうしたんだ?」

アヒムは心配した。


「いや、大丈夫だ」

「そうか?次は大富豪しようぜ!」

「そうだな、やるか!」


こうして俺達はトランプで様々なゲームをしたのであった。



───

──────

─────────


4人で楽しんで遊んでいると、外からラッパの音がした。

「もうこんな時間か……」

「このラッパの音は何だ?」


そう質問すると、カリーナが答えた。

「消灯時間が近づいてるってことよ」

俺は納得した。


「それじゃあそろそろ私たちは女子寮に行かないとね」

カリーナの言葉にエラは頷いた。


「じゃあ俺達が掃除しとくから、お前らはもう行っていいぞ」

「本当に?ありがとうね、いつか借りは返すから」


そうしてカリーナとエラは部屋から出ていった。

だが、エラだけは出る際に俺を見つめ、ニコッと笑っていた。


……くそ可愛い


「おい、ハルト?何ニヤニヤしてるんだ?」

「あいや、なんでもないぞ?」


「もしかしてお前!どっちが好きなんだ?」

「そういうのじゃねーよ!」

「いいじゃねーかよ、内緒にするからな?な?」

「うるせえよ!早く掃除して寝る準備するぞ!」


俺はアヒムに聞かれながら部屋を掃除した。

そしてベットに横になると、カリムは隣のベットに入り、ぼそっといった。


「……確かにカリーナは笑顔が素敵だ……」


反応したら負けだ。


「……そしてエラはあの包容力がある羽と胸がある」


が……我慢だ!


「もしエラに攻められたら、理性という城は崩れるよな」

「俺もそう思う……」


「やっぱりお前エラのこと好きじゃねーかよ!」

「好きじゃないけど可愛いと思ってるんだよ!」

「それを好きって言うんだよ!」


こうして俺達は二人のいいところやギューテなどの可愛い女性の話をし続けた。

そして見回りにアルファンスに呆れながら怒られたのであった。

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