第49話 初めてのライフル射撃
「ではボルトハンドルを上に回して、後ろに引いてみろ」
俺は言われた通りやると、アルファンスは頷いた。
「次はこのクリップをC96と同じように溝にはめてくれ」
「これでいいか?」
「ああ、後は上から親指で強く全部入れるように押してみろ」
少し戸惑ったが、何とか装填ができた。
「……後はボルトハンドルを戻して撃つだけだ」
俺は深呼吸をし、銃を構えた。
「次は一番奥の的を狙ってみろ」
拳銃の時と同じように照準を合わせ、引き金を指を置いた。
そして引き金を引いた瞬間パスっと撃ったようには思えない音がした。
「え……?」
俺は何が起きたのか分からず、アルファンスに目線で助けを求めようとしたが、アルファンスも何が起きたのか分からないようだった。
すると、隣にいたエラが指摘した。
「銃口から弾頭がチラって出てるよ……」
なんとも言えない空気の中、銃口を見てみると本当にさきっちょだけ弾頭が出ていた。
「……この銃子供生んだよ!立派な弾頭の顔が見えるよ!」
「何を言ってるんだい……」
俺はなんとも言えない空気をどうにかするためにふざけたが、ギューテから痛い目で見られた。
……あの目も良いな。
すると何処からか石が飛んできた。
「いっだああああああああ!」
「また変なこと考えたでしょ」
何処か懐かしい気分になったが……
絶対に頭蓋骨割れたでしょこれ!
そしてアルファンスは俺達の事を気に留めず、俺の銃を持ち銃口から弾頭を取り出した。
「多分弾薬が湿気ていたのだろう、もう一度撃ってみろ」
そう言われ、もう一度撃つと今度はポンッという撃つときの音とは思えない音が聞こえた。
「これってもしかしてそういうおもちゃですか?」
俺は顔を引き攣らせながら言った。
するとアルファンスは俺の銃をもう一度持ち、的に向かって引き金を引いた。
その瞬間、花火のような大きな音が辺りを響かせた。
「撃てるな……多分運がなかったんだろう」
「運がなかったって……」
アルファンスは俺に銃を渡し、言った。
「もう一度撃ってみろ」
「あ……ああ」
しかし残りの弾薬も同じような結果だった。
するとギューテは言った。
「もしかして銃がハルト君を選んでるんじゃないのかな?」
「という事はこいつはイケメンじゃないと撃てないって奴か!あぁん?!」
「何を言っているんだい……」
「だが調べる価値はあるかもな」
アルファンスは俺を見つめ、話した。
「少し付いてきてくれるかね?それとギューテ君も」
俺とギューテは頷くと、アルファンスは他の生徒に話し始めた。
「諸君、私が居なくとも教官の指示に従い、訓練をするように」
そういうと全員返事をした。
「ハルト、もし何か分かったら教えろよな」
「もしかしたら魔法とか使えたりして……なんてね?」
アヒムとカリーナがニヤニヤしながら俺に話した。
「そんなまさかな」
こうして俺とギューテは何処に連れて行かれるのか分からないまま、アルファンスについていった。
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