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第39話 戦術のお勉強

外からカン、カンと冷たく響く鐘の音がなった。

それに合わせ、アルファンスは授業を開始した。

「よし、先程も言った通り戦術の授業を始める」

「だがその前にクリストフ中将が授業を見学しにくる。ご無礼がないように」


アルファンスが言い終わると、教室の扉からクリストフ中将が入ってきた。

そしてアルファンスの掛け声が響いた。

「起立!気をつけ!敬礼!」


全員がクリストフ中将に敬礼をしていた。

俺も見様見真似でやると、クリストフ中将がこちらをみて笑っていた。


「なおれ!着席!」

アルファンスの掛け声で皆着席をした。

そしてクリストフ中将は教室の後ろへ向かい、ちょうど俺の真後ろになった。


横をチラッと見ると、カリーナは物凄く緊張していた。

……そりゃそうだよな、中将が真後ろにいるからな。


俺も少し緊張しながら黒板を見ると、アルファンスは説明を始めた。

「今回は防衛戦について教える」

すると一枚の大きな地図を黒板に貼り付けた。


「戦線の中央に大きな川が一つある、そこの君。君ならどう守る」

質問された生徒が立つと答えた。

「川を利用し、敵部隊が渡河しないように砲兵や機関銃陣地で防衛します!」

するとアルファンスは質問を続けた。

「防衛ラインはどのくらいだ?」


すると生徒は自信満々に答えた。

「3ラインです、前線、予備、本部と分け、敵を待ち構えます」

「うむ、素晴らしい考えだ」

「ならば何処の地形を使い砲兵や機関銃陣地を構築する」


生徒は少し悩み、答えた。

「……えっと川に沿ったラインに機関銃を設置し、後方の本部に砲兵を配置すれば……」

するとアルファンスは生徒に座るように促し、説明した。


「先程の考えは素晴らしいものだ、しかしあることを忘れている」

黒板にある地図を棒で刺し、説明した。


「それは地形だ」

そしてアルファンスは話し続けた。


「いくら素晴らしい戦術があったとしても、地形を理解していなかったらそれは無駄な物になる」

すると隣のカリーナは手を上げた。

それを見たアルファンスは発言を許可した。

「私なら後方の丘に偵察部隊を設置し、前線の機関銃陣地は十字砲火を意識するように配置します」

「これなら正確な砲撃を行いながら機関銃で敵を抑えれます」


するとアルファンスは拍手した。

「素晴らしい。そのとおりだ」


「指揮官たるもの戦場の空気を読み、地形を理解しなければ戦えないものだ」

そしてアルファンスは一つの質問をした。


「では一つだけ条件をつけよう、砲兵や機関銃が不足している場合だ」

皆は考えた。


そしてアルファンスは一人の生徒を指名した。

「よし君、君ならどうする」

「は、はい!」

生徒は少し考え答えた。

「本部に連絡をし、援軍が到着するまで高い丘で防衛戦を行います」

「ほう、つまり高所を取った戦い方だと」

アルファンスは以外な答えに少し笑っていた。

しかし意地悪な顔をし、生徒に質問した。


「ならば川という天然の要塞を捨て、後方に撤退すると?」

生徒は焦っていた。それをみたアルファンスは座るように促した。


「その考えも素晴らしいが、タイミングを間違えてしまうと包囲され、戦線を突破されてしまう」

すると隣のカリーナが独り言をしゃべった。

「ならどうすればいいの……」


その時アルファンスは俺の方を向き、呼んだ。

「ハルト君、君ならどうする?」


カリーナとアヒムは俺の方を向き、頑張れと言ってくれた。

そして俺は席を立ち、話した。

「俺なら機動防御をするな」


すると後ろに居たクリストフ中将から「ほう」という言葉が聞こえた。

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